色んなトレーナーがいて良い

文:岩渕翔一

スポーツトレーナーというのは、選手やチームのパフォーマンス向上を目的にトレーニング指導や身体のケアを行うことが仕事です。

当然トレーニングをするのも身体のケアをするのも選手ですが、

・どのようなトレーニングをどれだけするのか
・身体をどう評価しどのようなケアをするのか

というのは、トレーナーがいるチームであればそれはトレーナーの判断になります。

トレーナーは努力の方向性を提示する。努力するのは選手の責任であるということを我々は度々伝えています。一方で、トレーニングそのものの「手本力」を高く求めることに代表されるように、トレーナー自身が努力することも重視しています。
これ自体は至極当たり前のことで、別にJARTAでなくても仕事に対する責任がある者であれば向き合って努力しているかと思います。

 

今回は、そんな当たり前のことに加えてトレーナーに必要なもう1つの大切なことについて考えてみようと思います。

 

トレーナーも選手もみな人間である

 

当たり前のことばかり言いますが、選手もトレーナーも指導者も人間です。人間ですので当然感情があり、好き嫌いがあり、元気な時も元気じゃない時もあると思います。

トレーナーや選手として努力を継続することは当たり前だということを前提に考えてみると、人間なのだから波があることも当たり前だと思うのです。私は、元来いい加減で不真面目ですぐ妥協するし感情的になるどうしようもない人間です。なので、「真面目一辺倒正論一辺倒」の人が苦手で、「それはそうなのかもしれないけどそんな風にはいかないから臨機応変にやればいいやん!」とすぐに思ってしまいます。

チームトレーナーをしていると、必ずと言っていいほど「不真面目だけど上手い選手」がいます。そしてそういう選手はチームのピンチに活躍することが多いように感じることも多くあります。

 

・いつも真面目で
・完璧で
・妥協することなく
・必要なことは必ずこなす
・不摂生などもってのほか

ぐうの音が出ないほど完璧で穴がない人間に「不真面目だけど上手い選手」をうまく指導できるでしょうか?私の経験ではなかなか難しくて、そういった選手は先に挙げたような「人間臭さ」を前面に出し、まずは人と人であるという大前提での関わりが大切であるように思います。
そして人が人に関わる仕事である以上、今後はこの人間臭さが大切になってくるのではないかと感じています。

 

色んなトレーナーがいて良い

 

自分に甘くて、いつも妥協して、どうしようもない自分。そんな人間臭さを持ったトレーナーだからこそ救える選手がいると思います。側から見るといつも完璧で凄いあの人も実は同じように、自分の甘さを常に感じているということは少なくありません。

そういう人間臭さを持って時に厳しく時に優しく。やるべきことをやるというのは何を生業にしても変わりません。スポーツにもカテゴリーがあり、世代があり、レベルもそれぞれです。緊張感のある空気が必要な現場もあれば、和やかな空気が必要な現場もあります。色んな選手がいて、色んな指導者がいて、色んな保護者がいます。

だから、色んなトレーナーがいて良いです。「自分」という人間を肯定してその上で前に進む。そんな人間らしさがもう1つの大切なことではないかと思います。

 

 

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