成長に不可欠なインプット&アウトプットバランス

文:岩渕翔一

成長するためや学びを深めるためには、インプットとアウトプットの両方が必要であることは周知の事実かと思います。

こちらは有名な「ラーニングピラミッド」というアメリカ国立研究所が発表したもので、学習方法と平均学習定着率を現したものです。非常に有名なピラミッドですのでご存知の方も多いかと思います。

 

このピラミッドによると、講義を受けるだけでは学習定着率はわずか5%にとどまります。

一方、他者に伝えるというアウトプットを行うことで学習定着率は90%まで跳ね上がります。これを見てもインプットだけでは足りず、インプット→アウトプットの流れを確立することが成長する上で非常に重要だということがわかります。

また、例えばチーム練習やトレーニングの際、選手同士で教え合うという時間が、互いにとってすごく有効であるということの裏付けにもなるはずです。

 

しかし、アウトプットそのものに躊躇したり、インプットはできてもアウトプットすることが苦手な方が多いのも事実です。実際は、行動しなければどうしようもないのですが、今回はこのインプットとアウトプットの適切なバランスを考えてみようと思います。

 

アウトプットが進まない原因

例えば、私はこうしてJARTAのサイトにほぼ毎週記事を寄稿していますが、そのときによって〆切ギリギリになることもあれば、余裕を持って提出できることもあります。また、気分良くサラサラ書ける時もあればなかなかペンが進まないこともあります。ネタがすぐに思いつくこともあればなかなか面白いネタが浮かばないこともあります。

 

うまくいかない際に、「多忙」を理由に「時間がない」と言い訳にすることが多いのが人の性ですが、果たして原因は忙しいからでしょうか?

私は違うと思います。少なくとも色々な現象や結果に対して「多忙」は言い訳でしかなく本質は違うところにあるはずです。ましてや、本当に忙しくて時間がないのであれば現状は充実しているわけなので、丁寧にお断りすればいい話です。それが礼儀なはずですが、人というのは欲張りでせこいものです。私自身が忙しさを言い訳にしてしまいそうになることが多々あるので、このあたりはよくわかります。

話が少し逸れました。

 

私が記事を書く際、

・〆切に間に合わないorギリギリになる
・なかなかペンが進まない
・面白い内容がなかなか浮かばない

 

この原因は、インプットとアウトプットのバランスであると考えています。
何もないところからアウトプットのネタは産まれません。

アウトプットの前提には必ずインプットがあります。

例えば今日、自分が一人の時に何かすごく面白いことが目の前で起こったとします。そうしたらどうでしょうか?誰かに話したくならないでしょうか?話したくないって人もいるかもしれませんが(笑)。

少なくとも私は猛烈に誰かに話したくなります。

このように、人に話したいことができれば人は能動的にアウトプットという選択を無意識に行います。実技系の講習や勉強会に参加した際、早く臨床で使ってみたくなるのもアウトプットの1つです。

つまり、自分がインプットした「何か」が、

・自分自身にとって新しい視点や考えを得ることができた
・自分にとって大切な人や顧客にとって有益なものになる
・自分の責任を形にして表現できる

 

こういった、ポジティブな感情を生むからこそ、「アウトプットしたい」という欲求に駆られるわけです。

 

もうお分かりかと思いますが、アウトプットできない最大の原因は、

「インプットが足りない」

ことです。

 

ですので、対策は単純です。今回の例のように記事を書く際に、

・〆切に間に合わないorギリギリになる
・なかなかペンが進まない
・面白い内容がなかなか浮かばない

のであれば、まずはインプットです。アウトプットしたい「何か」が自分の中で産まれるまでインプットし続ける。

 

アウトプットはインプットを含む

 

一方で、時にアウトプットしたいことが溢れるように出てくることもあります。これは、アウトプットできるだけすればいいのですが、そういう時こそまさに時間がないことがあります。アウトプットが追いつかないんですね。ここで良くあるのが、昨日はアウトプットしたくてたまらなかったことなのに、今日になったらすっかり興味を失ってしまっているという現象です。

情報や感情というのは鮮度が非常に重要なので、したいやりたいと思った時こそそのタイミングです。

 

ですので、やはりインプットとアウトプットのバランスは重要だということです。

 

また、もう1つ重要なことは、

アウトプットはインプットを含むということです。ラーニングピラミッドの中では、アクティブラーニングにあたる部分がアウトプットになりますが、より能動的であることが鍵になります。

他者に何かを伝える際には、そのことに対する学びが必ずあります。それ自体はインプットになるため、アウトプットというのは同時にインプットが必然的に伴います。

一方、インプットはどうでしょう。インプットにアウトプットが伴うことはないですね。これが、成長を加速するためにはアウトプットが重要で、ラーニングピラミッドの中でこうも学習定着率に差が出る要因の1つです。

 

選手であれ、指導者であれ、トレーナーであれ成長を加速させたいのであればアウトプットは不可欠です。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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