スポーツとはなんなのか

文:岩渕翔一

5/18、19日。この2日間は多くの格闘技イベントが開催されました。

・K-1
・JFKO
・RISE
・井上尚弥選手のWBSS準決勝

 

我々がサポートする選手の中では、統括部長の赤山がサポートする近藤魁成選手が5月18日K-1 KRUSH FIGHT.101・ウェルター級タイトルマッチに挑戦者として。

 

 

岩渕がサポートする山口翔大選手が5月18、19日にJFKO(第5回全日本フルコンタクト空手道選手権大会)で3位以内に与えられる第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会出場権獲得を狙いました。

 

 

 

この日に向けて4月10日には大成会館、山口道場の両道場で合同練習を行いました。

 

 

同じ立ち技系格闘技という枠組みですが、競技の運動構造としては想像以上に異なる競技です。それは競技の運動構造やルールだけでなく、例えば、何ヶ月も前から対戦相手が決まっているワンマッチが主流のキックでは、対戦相手を分析し対策を練り準備を行います。対してフルコンは1dayか2daysのトーナメントでその時にならなければわからない相手と一日複数の試合をこなします。

そういった大きな違いはあるにしろ、というよりあるからこそ、

フルコン側はキックの間合いを。
キック側はフルコンのタフネスとスタミナを。

 

互いに参考になる、活かせることがあるという判断から行った合同練習です。

 

 

結果はそれぞれ見ていただければ良いのですが、今回は改めて考えたスポーツそのものについて。

 

選手の分だけ想いがある

 

スポーツである以上、全ての競技で勝敗がつきます。そこには競技レベルこそあれ、結果そのものに対し、選手や応援する者、家族、サポートする者など、多くの感情が入り交じります。

 

格闘技という競技は他のスポーツと違い、勝敗に対する感情の喜怒哀楽だけでなく、心身に対する物理的な痛みが伴います。それだけに、時には残酷なまでに勝者と敗者がより明確に、鮮明に色濃く写るといった側面があります。
当然、我々はトレーナーという立場なので自身がサポートする選手を応援します。今回でいえば、合同練習をしたということからも互いの結果はやはり気になりますし、やはり勝ってもらいたいという感情も強くなります。

そしてそれは、

関わっているからこそ触れることができる過程や背景、物語、歴史、想いを知っている

 

ということが深く関係します。その想いに共感したりシンクロしてサポートをするので当然トレーナーとして、選手への想いも強くなります。
一方で、自分が知らない、或いは関わりのない選手、チーム、競技にもそれぞれの想いや歴史、物語が存在します。それはスポーツをしている人の分だけあるはずです。

サポートしている選手です。当然勝ってほしいし、勝てるように、勝つためにはどうするのかを考え実行し最大限サポートします。
ところがスポーツというのは、どの競技でも勝者は一人です。そのたった一人以外は全員敗者になります。じゃあ負けたからといって想いや歴史がダメになるのかと言われればそんなことはないはずです。

大切なのは自分自身の想いや歴史に真剣に向き合うこと。そして、対峙する全ての選手にも同じような想いや歴史があるということを認識しておくこと。

それがあれば、

 

礼節を重んじ、どんな相手や他者にも敬意を払い、真剣に向き合い取り組むという社会で生きていく上で必要なことをスポーツを通して学ぶことができるはずです。

 

これは私自身の価値観ですが、

「勝敗にはとことん拘るが捉われない」

勝っても負けてもその先を見据える。結果はあくまで結果。よく負けた時に、

「今回の負けが将来あの時負けてよかったと思えるように」

と言いますが、それは勝ちも一緒です。

負けてその先どう在るか
勝ってその先どう在るか

結局は逃げずに、誠実に真摯に真剣に今の自分と向き合うしかないのだろうと思います。

勝って嬉しい
負けて悔しい
勝ちを目指す
負けたくない
負けるのが恐い

 

当然です。

 

我々は専門家です。なのでサポートする選手が勝ちという結果を得られるように、論と根拠と熱意を持ってトレーニングを構成し指導する。
しかしそれは相手も同じだということを忘れてはなりません。

・全てはパフォーマンスの為に
・全ては選手のために

これはJARTAのコンセプトの1つですが、それは自分がサポートしている目の前の選手に限ったことではないと考えています。目の前の選手に真剣に向き合うことの先に、

スポーツをする全ての選手のために。

トレーナーとしてはこう在るべきだと考えています。

想いと想いのぶつかり合い。

たまに考えてみるといいのかもしれません。

スポーツとはなんなのか。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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