トレーニング効果をより高めていくために

文:山田 東秀

 

日々、パフォーマンスアップのため、トレーニングをはじめとして様々なことに取り組んでいる人にとっては、その効果を高めるために必要なことを毎日意識的に実践するなど、パフォーマンスアップに必要と言われる要素を日々の生活に取り入れたりすることはよくあることかと思います。

 

では、パフォーマンスアップに必要な要素を意識的に日常生活に取り入れていくことをする一方で、日常生活の習慣の中から、パフォーマンスアップを妨げる要因を取り除くことに、意識的に取り組んでいる人はどれくらいいるでしょうか?

 

 

 

人の身体には、毎日の生活習慣や行動パターンに適応しようと変化する特性がある

 

日常生活で、行う頻度が多い姿勢や動作、行動があると、身体はそれらが行いやすくなるよう、次第に変化していきます。

 

その変化は、身体本来の機能にとって良いかどうかは関係なく生活習慣や行動パターンの頻度や時間の多さに影響されて変化します。

 

日常生活というのは、普段何気なく行なっているものがほとんどです何気なく行なっているということは、「無意識レベル」で「習慣化」しています。

 

新しい要素を日常生活に取り入れていくことで、身体は変化していきますが、現在進行形で「無意識レベル」で「習慣化」している日常生活の中にそのトレーニング効果やパフォーマンスを低下させる要因が多く含まれているとせっかくパフォーマンスアップのために一生懸命トレーニングに励んでいてもトレーニング効果は薄れてしまいますし、そのトレーニング効果を打ち消す要因が多ければ、無自覚のうちに本来、人にとって必要な機能を失ってしまう変化に至ることもあります。

 

もちろん、個々人によって、バックグラウンドをはじめ、生活習慣や行動パターン、年齢、性別、競技、カテゴリー、トレーニング内容やトレーニング目的も、全て異なりますので、一概に万人にこれが良い悪いと言い切れるものはありません。

 

ですが、脳が「身体のこの部位は日常的にこう使う」と認識した身体の部位が無意識・無自覚のうちにそうしやすいよう変化し、適応していくというのは人間である以上、誰でも共通しています。

 

トレーニングとして、パフォーマンスアップに必要な要素を日常生活に取り入れるならパフォーマンスアップの妨げになる要素を取り除いていくこともトレーニングです。

そのためには、パフォーマンスアップの妨げとなるものを把握する必要があります。

 

そこで、まず必要となってくるのが

「無意識的なものに気づき、自覚すること」

 

そして、そのための方法は「書き出すこと」です。

 

実は「書き出すこと」と聞いて、実際に書き出す作業に取り掛かる人はすごく少ないです。

ということは、する人としない人とでの差が大きくなります。

 

では、具体的にご紹介します。

 

無意識的なものは、書き出すことで可視化することができる

 

主な作業は次の4つです。

 

①1日の流れを時系列スケジュールで1週間分、書き出す。

書き出すものは、「週間スケジュールや行動パターン」です。

家で過ごす時間、電車で過ごす時間、学校や職場で過ごす時間、トレーニング時間、競技練習時間、休憩時間等々、自分はいつもどこで何をどのようにしているか現時点で意識できる範囲で書き出します。

 

②次に、書き出したそれぞれの時間について「具体的に」どうしているのかを書き出す。

どんな姿勢や動きで何をして過ごしているか、何をどれくらい摂取しているのか、など現時点で意識できる範囲で構わないので、可能な限り書き出します。

 

③書き出したものを、一度自分で確認する。

いざ、書き出したものを自分で確認してみると、どうでしょうか?

書き出す作業は、慣れないうちは書き出せることが少ないかもしれません。

ですが、これは現状確認の意味もあるので、少なくても構いません。

意識できるものが少ないと自覚することも大切です。

 

ご参考までに私がこの取り組み初期で気づけたものの例を簡単に紹介すると

 

・仕事を含め、床に座って過ごす時間が想像以上に圧倒的に多かったこと

・その、床に座って活動する際に、特に何も意識することなく座って活動していたこと

 

もともと仕事柄、床に座る時間が多いことは自覚していたにも関わらず具体的に時間を書き出してみると、仕事以外も含め、床に座っている総時間は想像をはるかに超えるものでした。

 

自覚していた時間と無自覚だった時間とに大幅なズレがあり、身体の状態に意識を向けて活動している時間よりもそうでない時間の方が、活動時間の大部分を占めていた。

 

このことに気づけたことで、無自覚だった時間の活用方法は変わり、床で活動する時間に新たなトレーニング要素を組み込むことが可能となりました。

 

と、このように、書き出したものを見て確認することで無意識的なものに意識を向けることが可能になります。

 

④①~③の作業を定期的に繰り返す。

大切なのは、これを定期的に繰り返すことです。

 

全て書き出す作業が難しければ、③だけでも構いません。

もし、確認した際に新たに気づいたことがあれば、それをどんどん書き込みましょう。

 

この書き出して確認する作業を定期的に繰り返していくことで、意識を向けられるものは、量も種類も増えていきます。

 

 

普段トレーニングで言われていることとは真逆のことを意外に多くしていたりしないか?

 

パフォーマンスアップのために、良いと言われるものを導入し続けるだけでなく、今現在の生活スタイルの中に存在する、パフォーマンスを低下させる要因に気づき、日常生活における生活習慣や行動パターンからその要因を減らしていくという観点も、パフォーマンスアップには必要です。

 

認識できていない時間の過ごし方に自分自身が気づき、パフォーマンスを低下させるような変化を身体にさせないために、これまで無意識的に過ごしていた時間を、これからはどう使い、どう過ごすのか?

そうすることで、日頃から身体をどのような状態に保っておくのが良いのか?

 

書き出すという作業は、提案されても取り組む人は少ないものですが、書き出して確認することで得られる気づきは、意外と多いです。

 

 

すべてはパフォーマンスアップのために。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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