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2018年11月11日

投手トレーニングの方向性

11月18日に大阪、札幌で「投手トレーニングセミナー」が開催されます。
 
「投手トレーニングセミナー」は、投手に特化した内容が詰め込まれており、トレーニング理論の解説とプロも実践するトレーニングを実際に体験できる様に構成されています。
 
 
今回は「投手トレーニングセミナー」の内容の一部から、
 
トレーニングを進めていく上で必要な、トレーニングの方向性についてお話ししさせて頂きます。

北海道で活動する、JARTA認定スポーツトレーナーの吉野直人です。
 

努力は選手の責任、

努力の方向性を決めるのは指導者側の責任

 
JARTA認定スポーツトレーナーの間で言われている言葉です。
 
短い競技人生、選手の時間と努力は無駄にはできません。
 
そのため我々トレーナーは、選手が信じて歩める道を示す責任があります。
 
今回は、トレーニングの方向性を示すために、
以下の3つのポイントを簡単にご紹介していきます。
 
1)目的を具体化する
2)共通項(本質)を捉える
3)科学的根拠を持つ
 
 
1)目的を具体化する
投手であれば、よく「下半身を安定させたい」という様な目的があります。
しかし、この目的では抽象度が高く(曖昧である)、具体的なトレー二ングには落とし込めません。
 
 

例えば、柔道やサッカーにおける「下半身の安定」は、
投手における「下半身の安定」と同じ意味でしょうか?
 
柔道には柔道の、サッカーにはサッカーの、投手には投手の、
 
「下半身の安定」があるはずです。
 
なぜなら、相撲、サッカー、投手では達成したい「目的」が違うからです。
「目的」が違えば、それに必要な機能が変わってきます。
 
投手には投手の「下半身の安定」があるのです。
 
ただ、強くしても投手にとっては役立たないこともあります。
 
競技・実践したいプレーなど、「目的」を具体化することで、必要な機能が明確になり、トレーニングがより具体的で的を得たものに変わるはずです。
 
 
2)共通項(本質)を捉える
投手には様々なタイプや投げ方があると思います。
しかし、一流投手を分析するとその中にも「共通項」が多く存在します。
 
枝葉の部分ばかり見ていては、本質的に大切なものが得られません。
本質を見れていない分析からは、目的が曖昧なトレーニングメニューになる可能性が高まります。
 
本質を見ることで、課題はよりシンプルに見えてきます。

 
そして、一流投手には、共通項と共通必須モーションが存在するのですが、
それらは、「身体の中心部分」に存在します。
 
身体の中心部分は、背骨・肋骨・肩甲骨・仙腸関節・股関節を指します。
 
本質である「中心部分」の機能や動きを評価し、適切にコンディション・トレーニングしていく事がトレーニングの方向性としては欠かせません。
 
 
3)科学的根拠を持つ
トレーニングを考える上で、科学的根拠は欠かせません。
科学的根拠を欠いたトレーニングには、説得力は生まれず、その根拠のないトレーニングに対してチームや選手は大切な時間をかけられるでしょうか?
 
JARTAでは、その科学的根拠を「物理学」に求めています。
 
投手セミナー内でも詳しくお話しますが、
例えば、球速アップを考える場合、
 
《球速=ボールに加える力✖ボールに力を加える時間の長さ》
という様に、方程式に置き換えることができます。
 
ここから、その投手にとって不足している必要な要素を考えていきます。
 
この様に、投手の目的(速い球を投げたい など)を物理現象として捉える事で、物理法則に照らし合わせて必要なトレーニングが導き出せます。

 
我々は、選手を間違った方向へ導かないために、
 
・投手の目的を具体化する
・投手の本質を捉える
・科学的根拠を持ったトレーニングを指導する
 
少なくとも、これらのポイントを押さえつつトレーニングメニューを構築・指導していきます。
 
 
今回お伝えしたポイントやトレーニング理論は、「投手トレーニングセミナー」内において、より詳しく説明していきます。
そして、実際にトレーニングも体感しながら、その重要性を感じてもらえると嬉しく思います。
 
きっと、自身やチームのためになることをお約束します。
 
 
2018年11月18日(日) 開催場所:大阪、札幌
2018年12月9日(日) 開催場所:東京
2019年1月20日(日)   開催場所:福岡
申し込み、詳細に関しては、ホームページをご参照ください。
https://jarta.jp/j-seminar/pitcher/
 
当日のプログラム
・下半身の安定と上半身の柔軟性の両立プログラム
・体幹・股関節を強化しながら柔軟性を向上するプログラム
・投球動作における「体幹の割れ」を作るプログラム
・腕のしなりを作るためのRSSC(回旋系伸張反射)向上のためのプログラム
※その他、できる限りのご質問には解決方法を含めてお答えします。
 
 
最後までお読み頂きありがとうございました。

JARTA公式HP
https://jarta.jp