”植わったもの”と”動くもの”

文:赤山僚輔

 

皆様は自分が動物っぽいなーと感じる瞬間はありますか?

例えば本能のままに異性を追いかけてしまったり。

 

あるいは自分が植物っぽいなーと感じる瞬間はありますか?

「うわー、いま自分、光合成してるかもー」みたいな。

 

 

このように人間には動物的な器官と植物的な器官がある。

新しいコンディショニングスキルコースでお届けしている内容になります。

そして表題の”植わったもの”と”動くもの”とは

参考書籍にも挙げさせていただいている

三木成夫氏の『ヒトのからだ-生物氏的考察』文中の表現になります。

 

 

今回はコンディショニングスキルコースでお届けしている内容を一部公開する形でお届けいたします。

 

ヒトがどんな動物や植物よりも優れた存在である。

そのように顕在的にも潜在的にも確信している人はこの状況であればそう多くないと思います。

 

自分自身もJARTAと共に自分の心身に向き合うなかで、ごく自然に、自分の中にある動物的な側面や植物的な側面に対しても意識が向くようになり動物の尊さ、植物たちの偉大さを日々痛感し感謝するようになりました。

今回は今後認定コースを受けられなくても、これから受けることに興味がなくても。

1人でも多くの方が自分の中にある動物的な側面や植物的な側面に意識を向けるきっかけになれればと思いお届けいたします。

 

植物は動物のように欲張らない

両者の違いを色々な角度から切り取った表現があります。

その中で自分が印象的な違いとして、植物は”植わっている”だけなので自分が成長するために何かを取りに行ったり誰かから奪ったり、何かを殺したりすることは基本的には行えません。(一部例外はあるが)

豊かに降り注ぐ太陽の光の下で、地上のどこにでもある材料、つまり簡単な無機物・水・二酸化炭素をもとにして、自分の力で生命の源を作り上げます。

そこでは植物たちは自然の全て、すなわち地・水・火・風の”四大”を、あますところなく利用して、みずからの体を養っていくのであるが、その時かれらは、大空と大地へからだを伸ばしきる。そして、生ー殖ー死のリズムを、四季の変化にそのままにしたがわせていくのです。

このように植物たちの生活は、まさしく地球の条件に、最も素直に応じたもので、彼らの生き方がいかに自然なものであるかを知ることができると思います。

 

 

それに対して動物は”動くこと”が出来る為、自分が成長する為に植物をむしり取り、自分より弱い生物を殺し自分の栄養とします。

いわゆる弱肉強食の世界です。

生まれながらに合成能力にかけた生物たちの姿である動物は、豊かなこの大自然の中で、かれらの利用し得るものは、”空気”と”水”だけでたいせつな栄養源は植物たちが作り上げた平和の実りにあおがざるを得なくなります。

つまりいながらにして自分を養うことができない動物たちは、ついにこの植物という餌を求めて、動かざるを得なくなってしまったのです。

泳げるようになり(魚類)

のたうちまわれるようになり(爬虫類)

飛べるようになり(鳥類)

歩くことができるように(哺乳類)

なりました。

 

これらは地球の重力などに逆らう行為であり、冒険の連続でした。

その為、リスクを少しでも避け、子孫を残す為にも群れるようになりました。

 

食料の確保が難しい環境においては常にエネルギー争奪戦が繰り広げられ、

現在の仲間同士が争い合う人類としての様々な無理な生活の道を考え出すことになってしまいました。

 

自然に逆らわずにどう生きるか

このような動物たちの暮らしがいかに自然の流れに逆らったものであるかということは、考えるまでもないと思います。

自然の流れに逆らいながらも、自然の恩恵を大いに受けている。

この矛盾の中に我々の日々の暮らしがあり、スポーツ活動があります。

植物のように暮らすことも、動物のように暮らすこともヒトには難しいです。

しかし今よりも少しだけでも植物的な側面に意識を傾けること。

今より少しだけでも動物的な感性を取り戻すこと。

 

これは快適に生活を営むだけでなく、アスリートのパフォーマンスにおいても非常に大きなヒントが無限に眠っています。

 

ホルモンや各種生体のリズムにおいて自然の恩恵を受け、自分たちが循環しリカバリーしていることを実感している方は多いと思います。

このような情報を獲得し理解することは人間だから成せる行為です。

この行為を通して理解の先にある体感を得られれば、理解の前にある体感を感じる日々もそう遠くないと常に感じています。

 

頭で理解しないとなかなか行動に移せないようなタイプの選手やこのような情報や書籍は多く出回っています。

しっかりと整理を進めながら歩みを止めずにいきましょう。

 

理解よりも体感を渇望している選手は、動物の動きや植物の姿、そして大自然や大地の変化について限りなくバイアスなく観察し五感全てで感じてみてください。

そこから得られる身体感覚の全てがパフォーマンスアップへのヒントとなるはずです。

 

このような内容についてコンディショニングスキルコースの前半でより具体的な事例も提示しながらお伝えしています。(もちろんコースのごく一部ですが)

 

コースの再開がまだまだ不透明な状況なので、公式ブログでもこれまでセミナーでしかお伝えしていなかった部分を徐々にお伝えしていければと思います。

 

少しでも自分の体やアスリートのパフォーマンスアップへのヒントに役立てて頂ければ光栄です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

引用、『ヒトのからだー生物学的考察』著三木成夫 うぶすな書院 1997年第1刷発行

JARTA公式HP

https://jarta.jp