NEWS(最新情報)
2020年02月19日
浅く広くそして深く
文:赤山僚輔
皆様は目の前の選手のコンディショニングの際に、どのような器官に対してアプローチを選択していますか?
筋肉・骨・筋膜・皮膚・経絡・内臓など
少なからず筋肉が得意、関節調整が得意、筋膜のねじれや皮膚の評価が得意など一長一短があるのではないでしょうか?
しかしこのような一長一短は一時的には仕方がないとしても学びや成長の方向性として得意は伸ばしても苦手が残らない方がよいという観点について本日はお伝えしたいと思います。
一つの階層だけで評価治療を帰結するのは危険
私は理学療法士として勤務し始めて最初の頃は、実習で魅力的な治療を展開していた先輩療法士の影響で関節系の治療にのめり込んでいました。
関節の調整で一瞬で筋肉の緊張状態や痛みが変化する手技に圧倒され、関節系の治療流派をたくさん学びました。
その延長でカイロプラクティックの技術を学びにいき、器具も使ったりしながら治療に応用していました
そんな中、目の前のクライアントの症状や悩みに向き合う上で、軟部組織の短縮や滑走不全などを抜きにして機能の改善が果たしにくいことを実感し筋肉調整や、筋膜調整、皮膚運動学などを学ぶことになりました。
得意なアプローチや定型的な評価があることは再現性を高める上で重要であることには間違いありません。
しかしうまくいかない、症状が改善しにくい事例を前にして”いつも通り”だけでは解決への遠回りをしている可能性がある事は想定できる事態だと思います。
いつも関節の歪みを評価しているといつもと違う筋肉の張りや皮膚の硬さを見逃してしまうかもしれません。
人は自分の都合の良い解釈で目の前の景色を見る傾向があります。
みたいと思ったように目の前の現象がみえてしまうという側面もあります。
そのように自分自身の得意な側面のバイアスがありながら目の前のクライアントをみているという自覚の有無が重篤な問題点を見逃すか否かの大きな分かれ道でもあります。
視点を増やす事は浅く広くだけではない
観点を増やす前に、徹底的に同じ観点や分野に対して掘り下げていく事は上達の過程において非常に重要なステップの踏み方です。
治療者としてセラピスト・スポーツトレーナーとして自分の強みを生かすために徹底的に得意なコンディショニングスキルを深めていく事は有意義な手法としてある前提で。
現場で求められる事は目の前のクライアントの症状を解決する事であり、パフォーマンスを上げる事であります。
そこにスポーツトレーナー側の”いま学んでいる治療手技”という要素はほとんど関係ないと私は考えています。
選手は治療手技を選べません。
どんな手法があるかを知らない選手も多いでしょう。
そんな対象に対してスポーツトレーナー側の裁量で詳しく評価されている側面と見過ごされている側面。
あるいは詳細にコンディショニングされる側面とスルーされてしまう側面があったのでは、局所的には解決しているように感じられても選手全体のパフォーマンスを振り返った時にマイナスの学習となっている可能性もあるのではないかと考えています。
視点を増やす事は広く浅くでどっちつかずになるように感じる瞬間があるかもしれません。
しかし観点として知らなければ掘り下げて学ぼうとする行動へと移すこともできません。
私は東洋医学の観点に出会って、なんでもっと早くに素直に受け入れて自身のコンディショニング含めて選手へ還元する為の材料として準備をしてこなかったのだと思いました。
角度を変えると簡単なケアで解決する手段も多くあります。
慢性化する痛みは難しい手技でなければ治らないというのは治療者側の大きな思い過ごしです。
きっかけとして多くの観点に触れてもらうことをJARTAのコンディショニングスキルコースでは重要視しています。
きっと自分の得意不得意に気づけると思います。
その先に深める領域を選択できれば、現在は多くの治療セミナーがあり学ぶ事はできます。
JARTAは一つの治療手技を伝えることよりも、現場で求めらえる
“手段に囚われない”
という概念が体現できるようにセミナー内容を構成し、お伝えしています。
もし目の前の選手に対して解決できない事例があるのであれば、一度JARTAのコンディショニングスキルコースで多くの観点からのアプローチに触れてみることをオススメします。
きっと目の前の選手の悩みを解決する一助が眠っていると思います。
そしてそれを体現しようと現場で活動する講師陣との出会いによって
その先の学びに対して知的探究心がくすぐられるはずです。
自分自身も多くの方との出会いで新たな視点が増え、知的探究心がくすぐられることを楽しみにしております。
JARTAコンディショニングスキルコースの受講はベーシックセミナーの受講が必須となっております。
ご興味がある方はぜひ下記より詳細をご覧ください。
コンディショニングスキルコースの詳細、日程は以下よりご参照ください。
多くの方との出会いによりJARTA理論も進化していくことを心より祈念しております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
JARTA公式HP
https://jarta.jp