立ち止まり振り返る時間を

文:赤山僚輔

 

突然ですが、皆様さまは、学生時代に部日誌のようなノートや日記をつけていた経験はありますか?

 

サッカーノートや野球ノートのようなものです。

 

指導者やチームの方針で継続的に実施している、していた方もいれば未経験の方もいるかもしれません。

 

私は長期間のリハビリが必要な選手を担当するようになってから、大きな手術をする選手にはそのような日誌をつけることを勧めています。

 

それは以前、テレビで中村俊輔選手が長年ノートをつけていたことを知り、それをヒントに自分に向き合い、その先の自分の大きな財産になるようにと勧めるようになりました。

 

そしていま、私自身が約3年前からブログを本格的に始め、昨年は音声配信など日々の心情や気づきを継続的に記し残したりするようになりその重要性を再認識しています。

 

例えば、前十字靭帯再建術のリハビリであれば短くても6ヶ月以上の期間、リハビリに向き合わなければいけません。

 

それは中学生や高校生にとっては途方もなく長い期間で、過ぎてしまうとあっいう間ですが、当事者のその時にはなんとも言えず長い期間と感じます。

(赤山が高校時代に膝の手術とその後成人してからアキレス腱断裂の長期離脱の経験があります)

手術前にはモヤモヤした想いと共に、漠然とした不安。

手術後には痛みに耐えながらも、この膝で本当に同じようなプレイができるようになるのだろうか。

 

ほとんどすべての選手がそのような想いを一度は経験します。

 

そんな中で手術後の辛い思いや、何がなんでも復帰してやる。

このような強い思いが6ヶ月間、維持し続けられる事は稀です。

 

有名な五輪に出場したアスリートもリハビリ途中で辛くて逃げ出したこともあるそうです。

(もちろんプレッシャーなど前提条件は大きく異なりますが)

 

そんな時に、大事になるのが日誌やノートにその時の状況を記し残すことなのです。

思考の整理やモヤモヤした思いの断捨離的にももちろん効果はありますが。

 

何より、6ヶ月たって復帰する頃にリハビリし始めの自分の記録を振り返ることで大きな自信と勇気をもらえるのです。

 

多くのアスリートがその自分の書いた日誌に励まされたと教えてくれました。

 

そしていま、自分自身も数年前の自分の記録に励まされ、背中押され、時にお尻を叩かれるような想いにさせてもらっています。

 

ただ前だけをみて進むというやり方もあります。

 

しかし何かあった時に忘れ去られ、ただなんとなく過ぎてしまったと捉えるのと。

日時も心情も決意も具体的に記されている自分の書いた文字をみるだけで

前だけを向いて歩めない、少しネガティブに捉えてしまったような時に力になるのです。

 

 

立ち止まることも振り返ることも前に進むためには有効です。

そして大きな怪我をした時には、それまでに出来ていなかったそういった時間をじっくりと取る千載一遇のチャンスなのです。

中学高校生でそこまでの期間を自分にじっくり向き合えるほどのゆとりはなかなかとれません。

 

だからこそリハビリで関わるセラピストやスポーツトレーナーを通して、そのようなきっかけを与えることができれば。

 

私はいつもそのように考え、今も施設に通う、膝の手術後の選手たちにそのように伝え、初回時には両親にもそのように説明をします。

 

その日々が意味があったと思えるのは、日々の行動次第です。

人は簡単に感情も決意も忘れてしまいます。

忘れる前提で記録することの重要性を部活日誌やリハビリノートが教えてくれます。

 

 

その想い、忘れたくなければ今日からでも遅くないので記し残してみましょう。

6ヶ月後の自分の大きな財産になるはずです。

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

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