JARTAにおけるコンディショニングスキル〜初級編〜

文:真木伸一

 

多くのメディアやトレーニング領域で、「コンディショニング」という言葉が一般的に使われています。コンディションを整える=コンディショニング、という解釈が一般的に思われますが、そもそも、コンディションとはどういうものでしょうか。

 

 

 

トレーナーの仕事をしている方ならば、ご自身の仕事を、選手の「コンディショニング」に関わる仕事です、という説明をしていることがあると思います。この「コンディショニング」という言葉、大変便利なのでよく使われています。ただ、この「コンディショニング」という言葉の定義はみなさんご存知でしょうか。

厚生労働省のe-ヘルスネットによれば、

「運動競技において最高の能力を発揮出来るように精神面・肉体面・健康面などから状態を整えること。」

とされています。なるほど・・。

健康面ってなんだろう、という疑問はさておき、

精神面、肉体面、健康面にアプローチして、

その人の状態をより快適な方向へ導いていくことがコンディショニングの基本概念なのかと思います。

 

つまり、あらゆる面から選手を観察し、

「競技成績を残すために必要な全てのサポートを実践すること」

に置き換えることができると思います。

JARTAでは、選手のコンディショニングを行う時、

このように考えます。

 

先日、まだサポートを開始して間もないプロラグビー選手が、

こう訴えてきました。

「左肩に乗せる感覚が得られない」

この選手は、スクラムハーフというポジションで、

簡単に言えば、

誰よりもボールに触って攻撃のタクトを振る指揮者のような立場です。

彼が言うには、

左肩はいつも力がうまく乗らない感じがあって、

右と比べるとしっくりこないのだとか。

 

可動域、筋力を評価しても

大きな左右差はみつからず、

機能障害を示唆する一般的な理学所見は

見当たりません。

この場合、多くの人が、

「感覚」の問題に置き換えて、

「理解が難しい」と判断してしまうのではないでしょうか。

 

JARTA では、

「立甲」の習得を認定トレーナーに義務付け、

多くの選手にパフォーマンスアップ目的のトレーニングとして

提供しています。

訴えのあったトレーニングの肩甲骨機能を評価すると

 

左の肩甲骨だけが胸郭から分離できておらず、

十分な内旋・外転ができずに上腕骨軸と肩甲骨関節面を一致させられていませんでした。

肩甲帯周囲の筋のゆるみがなく、

主動筋・拮抗筋にも同時収縮を起こしている状態で、

意識的に使うべき部位の収縮と目的動作に不要な筋の弛緩がコントロールできていない状態、と判断しました。

 

今回は、Tレフストレッチという

JARTAで提供している「アロースポイント」を用いたストレッチを3種、

伝えて実施してもらいました。

実施後の結果が以下の写真です。

 

この間、3分。

今回のアプローチでは、「肉体面」にアプローチして、

選手のコンディションを整えました。

ですが、もし次回私がみるときに状態が元に戻っていたら、

まず全身の繋がりに目を向けます。

次に影響しそうな選手の背景を確認します。

もちろん、今置かれている選手の立場や、チーム状況、

家族関係にも「評価」は進んでいきます。

「精神面」「健康面」という言葉が何を指すのか不明瞭ですが、

おそらくその領域には確実に踏み込みます。

 

JARTAでは、

選手を要素還元的に導くことはしません。

関係主義的な手法を用いて、

コンディショニングを実施します。

 

選手を良い方向へ導くコンディショニング。

トレーナーとしての武器にしてください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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