ルーティンがもたらす3つの効果

文:伊東尚孝

 

 

「私は毎日300以上のルーティンを行っています。」

 

 

 

皆さんはこの言葉を耳にして、どう思いますか。

 

 

私は正直、驚きを隠せませんでした。

 

 

私が思うルーティンのイメージは、有名選手が行う「あの動作」であり、それが300となれば想像もつきませんでした。

 

 

 

しかし現在、私は100程度のルーティンを毎日行っています。

 

それは私が思う「ルーティン」の概念が変わり、様々な効果をもたらしてくれると思ったからです。

 

今回はルーティンがもたらす効果を以下3つに分け、それぞれ解説していきます。

 

* 集中力・気持ちを高める

* 自己管理ができる

* トレーニングになる

 

もしあなたや周りの選手がルーティンに対して、昔の私のようなイメージを持っているのならば、ルーティンの概念が変わりパフォーマンスアップのヒントになると思います。

 

 

 

 

集中力・気持ちを高める

 

周知の通り、試合前や試合中に用いることで、集中力・気持ちを高めることができるルーティンです。

 

具体例を挙げてみると、

〈試合前〉

・決まったウォーミングアップを行う。

・決まった声出しをする。(円陣など)

〈試合中〉

・フリーキックで決まった歩数下がって構える(C.ロナウド)

・プレーに入る前に決まった動作を行う(イチロー、五郎丸、内村航平)

 

一般的にルーティンと聞くと、特に〈試合中〉のことを思い浮かべる方が多いと思います。

自分の身体を使って行うもの=ルーティンだと認知されているかもしれません。

 

 

しかしルーティンは自分の身体だけでなく道具を用いても可能です。

 

テニス選手であれば、ラケットのサイレンサー(振動止め)を見つめる、触ることで、気持ちをリセットして集中する。自分の靴を見つめる、触ることで無心になる習慣を取り入れます(靴ひもや縫い目などポインを決めても良い。)

試合中に身につけている道具であれば、何を使用しても良いでしょう。

(もちろん、練習中から道具を使用するルーレィンを取り入れなければいけません。)

 

 

また道具は、自分の気持ちを高める力を持っています。

 

例えば、その道具を購入する時に「優勝を目指すためにこれで戦う」という強烈な思いを込めるとします。

するとその道具には、「優勝」という自分の魂が宿ります。

その道具を見るたびに「優勝」というキーワードが自分の中で湧き出てくるため、今までの努力が思い返され、自分を鼓舞してくれます。

 

道具を使ったルーティンを行うなら、道具の一つ一つに思いを込めてみることをしてみると良いでしょう。

そうすれば、道具は集中力を高めるだけでなく、気持ちを高ぶらせることもできます。

 

 

 

自己管理ができる

 

上記のルーティンは意図的に行うものであり、日常にプラスされたものです。

これから述べる内容は、日常的に行っていること(生活習慣)に意識を向けることで自己管理ができるルーティンです。

 

自己管理において重要なものの一つとして、睡眠の質が挙げられます。

 

皆さんは、毎日スッキリ目覚めているでしょうか。

朝の目覚めこそ一日のスタートであり、目覚めが良いと調子も良く、目覚めが悪いと身体が重だるい気がします。

 

睡眠の質を確認する方法の一つとして、まず起床後の立ち上がり、歩行を確認します。

その際に身体の軽さ、重さを認識することで、毎日の睡眠の質を確認することができます。

睡眠の質が良ければ身体は軽く、身体がいつもより重いなら、その日の睡眠の質は低い可能性があります。

 

仮に身体が重だるければ、昨日のことを振り返り何か睡眠の質を下げることをしていなかったかを確認します。

 

例えば、

・夜更かしをしてしまった。

・寝る直前までスマホを見ていた。

・夜食を食べてすぐ寝た。

・暖房・冷房をつけっぱなしで寝た。

 

睡眠は自律神経と深く関係しており、上記の例は全て自律神経を乱してしまう恐れがある行為です。

原因が分かれば、今夜は“それ”を行わないようにし、翌日の身体の軽さ・重さを認識してみます。

これを繰り返すことで、睡眠の質を下げる要因を排除し、自己管理ができます。

 

 

つまりここで言うルーティンとは、

今までの生活習慣にプラスするのではなく、既に行っている習慣(ルーティン)を見直すということです。

自分にとってマイナスなルーティンを見つけ、より良いルーティンに変換することが重要になります。

 

 

 

トレーニングになる

 

先ほど述べたように、ルーティンは何かをプラスするものだけでなく、既に行っている習慣とも言えます。

つまり、皆さんは既にたくさんのルーティンを行っているということになります。

(そのルーティンには良し悪しがあり、多くは無意識で行われています。)

 

ここで紹介するものは、先ほどと同様に今までのルーティン(生活習慣)を見直し、トレーニングに変換していくルーティンです。

 

今回はJARTAで紹介している「股関節入れ」を例に挙げて紹介していきます。

 

〈洗面を行う際のかがみ方〉

毎朝の洗面の際、背中を丸めて(脊柱後弯して)行っていませんか。

洗面所の高さによって多少の違いはありますが、間違いなく身体を低くする動作を行います。背中を丸めてしまうと、背中の筋肉に大きな負担がかかります。

 

ここで股関節入れを行いながら洗面動作を行うことで、股関節を主体とした動作をルーティンに組み込められます。

 

 

他にも股関節入れをルーティンに入れられる場面の例として、

・下に落ちたものを拾う

・足元に置いた荷物を持ち上げる

・椅子に座る直前

・手を洗う

・部屋や風呂の掃除

・食器などの洗い物をする

・冷蔵庫の下の棚を開ける

・タンスの下の棚を開ける

・お風呂上りに足元を拭く

 

 

このように自分の生活習慣を見直すと、「股関節入れ」だけでもルーティン化できる場面はたくさんあります。

生活習慣のほとんどをトレーニングに変換できるとすれば、

言うまでもなく、ライバルやチームメイトと差をつけられます。

 

また同じ動作(ここでは股関節主体の動作)を繰り返すことで、脳はその動作を学習することができます。

股関節はハイパフォーマンスに必要不可欠な要素であるため、競技レベルでも股関節を主体とする動作を行うことが容易になります。

 

 

繰り返し述べますが、ここで言うルーティンとは、

今までの生活習慣にプラスするのではなく、既に行っている習慣(ルーティン)を見直すということです。

毎日行う動作をトレーニングに変化できると、もはや24時間がトレーニングと言っても過言ではありません。

 

 

 

まとめ

 

今回はルーティンの効果を3つに分けて解説していきました。

 

さっそくルーティンを再考してみよう!と思った方が少しでもいらっしゃれば幸いです。

 

しかしこの3つの中でも、取り入れやすさには個人差があると考えます。

「集中力・気持ちを高める」ルーティンは、今までのルーティンに新たなルーティンをプラスしているため、継続することが難しいかもしれません。

「自己管理」と「トレーニング」は自分の生活習慣の中から、パフォーマンスアップを阻害している要素を抽出しなければなりません。

そのため、今まで当たり前のように行っていた習慣を否定する場合もあるため、問題点を抽出することが難しいかもしれません。

 

 

自分が取り入れやすいものからチャレンジしてみて、難しさを感じれば我々に頼ってください。

あなたや周りの選手のパフォーマンスアップのために、全力でサポートします。

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

JARTA公式HP

https://jarta.jp