イチロー選手が徹底する、やれば誰でもできるのに誰もやらないこと

文:岩渕翔一

 

イチロー選手が引退しました。私は、マリナーズが日本で開幕戦を行いそれにイチロー選手が参加するというニュースを見た確か昨年9月。イチロー選手のプレーを日本で観れる機会はこれが最後だろうと思い、必ず観戦に行くと決意し、開幕戦の半年前から東京のホテルをおさえておきました。

 

色々ありましたが無事チケットを手に入れることができ、東京のJARTAスタッフと共に観戦に行きました。テレビの画面を通しでは決して分からない、その場にいてこそ分かる凄さが分かったので今回はそのことを記そうと思います。

全ての競技、アスリート、スポーツ選手にとどまらず、全ての人が見習わなければならないことです。

 

 

 

エリア51

イチロー選手が守るライトを指して「エリア51」といつからか呼ばれるようになりました。そのエリア51にかなり近い1塁側の内野席。イチロー選手が目の前にいます。おかげで試合中、どこに焦点を合わせればいいのかを迷うことになりました。

ボールなのか、目の前にいるイチロー選手なのか。普通はボールを追うのが当たり前ですが、目の前にはイチロー選手。その姿を目に焼き付けたい。そんな風に試合を見ていると一緒に観戦に行っていたスタッフがふとこんなことを言いました。

「イチロー選手だけですよね。ずっと動いてるの。」

 

確かに。通常、外野手は1球1球の合間にしなければいけないことは内野手に比べてもかなり少ないです。

ですのでその間に何をするのかどう在るのかは選手次第で、実際問題としてはほとんどの選手で時間の使い方に伸びしろがあることがほとんどでしょう。

ここにイチロー選手の凄さが潜んでいます。メジャーリーガーという世界最高峰の野球選手の中にあっても、イチロー選手の準備というのは抜きん出ている。

 

 

 

常に最高の準備を

この試合は乱打戦となったことで投手交代が多い試合になりました。ということは野手はその間、試合が再開されるまで各々の時間を得ることになります。

 

イチロー選手はこの時間はもちろんのこと、試合の中で生まれたこういった些細な時間を本当に1秒の無駄もなく使っていました。いつ来るか分からないプレー機会で最高のプレーができるようにできる限りの準備を淡々と怠らずに行っていました。

それは身体の準備だけでなく心の準備も。球場を見渡したり空気を感じようとしているようなそんな所作もなんとなくですが感じることができました。見ていてこれは本当に凄いことだと感じたし、なによりもに感動しました。

・守備位置までのダッシュ
・投球練習中のキャッチボール
・1球1球の合間でのストレッチや視野の確認
・試合の流れで生まれた時間の使い方

 

など。イチロー選手が常に言われている小さいことの積み重ね。これを愚直なまでに実践されていました。バットを丁寧に置くことが一部報道されていましたが、イチロー選手はグラブを外してストレッチを行う際もグラブを丁寧にグランドに置いていました。ひとつひとつの所作や行為全てが野球という競技に対する敬意と愛情にあふれていました。

 

イチロー選手のようなプレーは今すぐできなくても、そのような準備をすることや競技に対して誠実であることは今すぐ誰にでもできるはずです。

しかし、誰もしない。
なぜだろう?

 

理由は選手やチームによって色々あるだろうし、簡単だからこそ継続が難しいのかもしれない。だからこそそれを見た私は感動した。

けどこれは間違いなく誰にでもできることのはずです。

何を目指すのか?にもよるでしょうが、目指すものがあるならできることを積み重ねる。そうでなければ何もなし得ないということを、日米合わせて28年の現役生活の中で圧倒的な成績を残し示してくれた。テレビではなかなか写ることのないイチロー選手の本当の凄さを球場で感じることができました。

感動することも、ありがとうと言うことも勿論大切です。しかし、何かを感じたのならイチロー選手がいつも言っていた小さいことの積み重ね。これを実践するのが何より大切なのではないでしょうか。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

JARTA公式HP

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