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2018年05月06日

新入部員ほど気をつけろ。パフォーマンスダウンの一要因

高校生となり新たな環境に入っていくと、より私生活の過ごし方まで見られるようになります。
そのため「良い立ち姿勢」を常に心がけてる選手も多いのではないでしょうか。
 
立ち方がだらしないと注意されても、普段立ち方を意識している選手は少ないので「良い立ち姿勢」の捉え方が間違えてしまっている場合もあります。
 
良いと思っていた「立ち姿勢」が間違っていると実はパフォーマンスを低下させてしまう場合があります。
 
 
また、その間違った「良い立ち姿勢」が習慣化されることで、慢性障害につながるリスクも高くなります。
特に成長期の選手にとっては、学生という限られた時間を患部の痛みによって治療の時間にあてることになってしまったり、痛みを誤魔化しながら練習するといったことになるわけです。
 

 
 
今回は、慢性障害の予防とパフォーマンスを効率的に向上させる体にするため「良い立ち姿勢」のポイントについてお伝えしていきます。
 
 
 
北海道で活動しているJARTA認定スポーツトレーナーの照井悠介です。
 
 
 
 
 
入部してから間もない時期、特に新入部員は「良い立ち姿勢」で指導者の話を聞こうとします。
また、シーズンオフの時期に行った練習やトレーニングによって身体の疲労や身体の柔軟性低下に伴い体の一部分が固まることで立ち姿勢が崩れ、無意識に指導者の話を聞く先輩方も含め、以下のポイントに当てはまる傾向が大変多い印象を受けます。
 
 
 
・前モモに力を入れて、膝がこれ以上のびないくらい伸びている
・背中や腰に力がはいり、へそに前に突き出してる
・両方の肩甲骨を内側に寄せる
・つま先に体重をかけてる  など

 
 
 
 
 
 
一つでも当てはまる選手は、現在の立ち姿勢が練習やトレーニングをしていく中でパフォーマンス低下と慢性障害となるリスクが高いと考えておく必要があります。
 
 
 
上記に記載しているポイントの共通点としては、
アウターマッスルを中心に使うような身体状態となっているところです。
すなわち、インナーマッスルが使いにくい身体状態をさします。
 
 
 
 
 

≪骨で立つような感覚で立てれば理想の姿勢に近い≫

 
 
理想的な立ち姿勢のポイントがいくつかあります。
 
・内くるぶしの真下に体重がかかり、無駄に足の指に力が入っていない
・みぞおちをはらない
・肩がすくまない  など
 
 
これらのポイントを注意するだけでも、骨で立つかのように無駄な力みが少ない姿勢をつくることができます。
 
 
 
日常生活の立ち姿勢で不必要な力が少なくなると、練習中やトレーニング中の不必要なアウターマッスルの抑制とインナーマッスルの促通のきっかけをつくることにつながります。
 
 
 
インナーマッスルが働きやすくなると身体の中心部で重要とされている体幹(背骨)・肩関節・股関節のひねる動作が、アウターマッスル優位な体よりもより可能となります。
 
 
 
ここでのひねる動作とは、プロアスリート選手が必ず動きの中で使用している回旋系伸張反射(以下RSSC)が働きやすい身体状態に近づくことをさします。
 
 

 
 
 
RSSCについてはこちらの記事を見て頂ければと思います。
https://jarta.jp/conditioning/4557/
 
 
 
 

≪まとめ≫

 
今回はパフォーマンスアップにつながるための立ち姿勢のポイントをお伝えしました。
普段の立ち姿勢に注意を向けることで、普段の練習やトレーニングの質が向上します。
以下の内容が今回のまとめとなります。
 
 

  • 骨で立つような感覚で立つことができると無駄な力みが少なくなる
  • 日常生活の立ち姿勢で無駄な力みが少なくなると、インナーマッスルが使いやすくなる
  • インナーマッスルが使いやすい身体状態となることで、トレーニングの質があがりパフォーマンスが向上する

 
 
 
見かけ上は同じように見えても、体重をかける場所や力の入る場所が違うだけで体の使い方は変わります。
本来競技の中で、望まないところに力が不必要に入る日常生活をおくると、競技のフォームにリンクして動きのクセとして出る可能性が高くなります。
 
その不必要なところに力が入るクセを減らすため、そしてRSSCを使いやすい身体状態にするために「立ち姿勢」を見直してみるのはいかがでしょうか。
 
 
 
練習の時だけ、試合の時だけフォームやプレーの一部分に注意を向ける前に、普段の立ち姿勢にも注意を向けてみてください。
 
 

JARTA公式HP
http://jarta.jp