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2020年07月21日

身体を固めてはいけないのか。柔らかいことが良いことなのだろうか。

文:萩潤也

スポーツ分野においても以前より科学的に分かってきたことが沢山ありつつ、まだ説明がつかないことも沢山あるかと思います。
 
以前は肉体を鍛え上げ、より力強さを高めていくトレーニングすることに着目したものが多かったかと思いますが、近年は動きの中での柔らかさやしなやかさやなども重要視されるようになりました。
 
ですが逆転したかのように、「身体を固めてしまっては動けない、身体が固まる瞬間などない」ともいわれ、そのような様式でのトレーニングを否定する意見も良く聞かれるようになったようにも感じます。
 
あなたはどう思いますか?
 
言葉の綾とも言えるかもしれませんが、「固めること」と「固まっていること」は同義ではありません。
 
「固めること」は数ある選択肢の1つを選んでいる状態であり、「固まっていること」は他の選択肢を取ることができない状態です。
 
その意味を踏まえれば「固めること」は能力の1つとしてやはり重要ですし、もちろん「固まらないこと」も身体の状態として重要です。
 
例えばフィジカルコンタクトがあるスポーツにおいて、相手のDFが身体をぶつけるようにプレッシャーを掛けてきた場面の選択肢として、
 
①相手を逆に押し返し勝つ
②相手に押され負けないようにバランスをキープ
③相手の押す力を利用して方向を変える
④相手の押す力を受け流す
⑤相手に押される瞬間にかわす
というような方法が取れると思いますが、どの選択肢も時と場合によって良くも悪くも成りえます。
 
相手の体格・自分の体格・スピードの乗り具合・敵味方の配置など、同じシチュエーションででも状況が変われば必要な能力や選択も変わり得ます。
 
基本的には1つの方法で万能なものなどありません。
なぜならスポーツの動き自体がそもそも1つの要素では成り立ってはいないし、状況によって変化することが当たり前だからです。
 
私はこの「自由に変化できる」ということを「水のような身体」と例えて表現することがあります。
 
水は器の形に合わせて臨機応変に形を変えることができます。
また、時には氷のように固く、水蒸気のように形が無くなることも。
ゆるやかに流れて柔らかく優しい性質もあれば、一度勢いがつけば人を飲み込んだり、鋼鉄を切るような荒々しい強さも。
 
ブルース・リーの名言「Be water:水になれ」でも有名ですね。
これも元は宮本武蔵の五輪の書「水の巻」で説かれていることから来ているとも言われています。
 
少し話が逸れましたが、
状況は変化するという前提のもとであれば、臨機応変に対応できる能力・多様な選択肢を持つ身体と心が重要なのではないでしょうか。
 
では普段取り組んでいる練習、トレーニング方法ではどうでしょう。
 
自分という個人の能力やチームという集団の能力、競技の特性等を踏まえて何を優先にしたり、どんな要素を取り入れてトレーニングしていくのか。
 
そのようなことを今一度整理するための考え方や、自重で行えるトレーニング方法などを紹介するオンラインワークアウトを行います。
 

【アスリートに必要な体幹~剛柔併せ持て~】

今回は部位としては「体幹」に焦点を当てていますが、根本的な考え方は身体全体としても拡げられるような内容となっています。

【トレーニング例】

〇飛びつきクレーン
https://www.instagram.com/p/B-Qfyn-BcAE/?igshid=1j4hywclnv5p
 
〇回転
https://www.instagram.com/p/B-jo3tKh4US/?igshid=7hf4qu3usoph
 
 
〇クロスオーバープランク
https://www.instagram.com/p/CAcpFuaB2pM/?igshid=yvn03aqt2h0s
 
 
 
 
講義メイン・トレーニングメインと2部制になっていますので、両方でも・どちらか一方だけでも可能です。ご興味ある方のご参加をお待ちしております。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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