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2019年04月22日

今しているトレーニングは変えずに成長できる


 

文:岩渕翔一

 
スポーツをする以上、誰もが上手くなりたいし常に成長し続けたいと考えていると思います。だからトレーニングをするし、練習もします。当然、その中で、
 

  • このトレーニングでいいのだろうか?
  • この練習メニューでいいのだろうか?
  • もっと良い方法があるのではないだろうか?


こういった葛藤は大なり小なりあるはずです。
その思考は非常に重要ですし、成長するためにはトレーニングも練習メニューも適宜変更したり、アップデートしていかなければなりません。
 
トレーニング理論の中にピリオダイゼーションという考え方があります。
 
ピリオド=「期分け」という意味ですが、中長期的な期間に渡って、常に同じプログラムを行うのではなく、その時期やタイミングに合わせて最も適した内容を行うという考え方。
中長期的な目標に対して細かな短期目標を設定しメニューを組むのもそうですし、重要な試合に向けてピーキングを行うようデザインされた内容を構成するのもそうです。
 
 
また、より良いものをと探求し、いろいろなトレーニング理論を学習したり、ある有名選手が行なっているトレーニングを参考にしたりすることもあるかと思います。
今は選手個人がトレーニング動画をSNSにあげたり、トレーニングに関する書籍も多く出しているため、そういった情報収集は容易にできます。
 
このようにトレーニングそのものに目を向けることと同じように。
むしろそれ以上に目を向けなければならないことがあります。
それを疎かにしてしまうとどんなトレーニングをしてもさして効果を得られないばかりか、マイナスになってしまうことすらあります。
 

トレーニング効果は千差万別である

トレーニングを行うのは人です。
人である以上同じことをしても同じ効果が得られることは絶対にありません。
例えば、日本は中学生までが義務教育なので、それまでは国民ほぼ全員が同じ水準の教育を受けているはずです。ですが学力は人それぞれです。
そんなことは誰もが知っている当たり前のことです。
同じように食材は一緒でも誰が調理するかで味か変わりますし、同じ車でも運転する人によって乗り心地や引き出せる車のポテンシャルは変わります。
そんな当たり前のことが、なぜかトレーニングには当てはめていないことが非常に多くあります。
 
わかりやすい例が、有名な選手が行なっているトレーニングを安易に導入するケースです。
良い食材が手に入りさえすれば、美味しい料理が出来るのでしょうか?
そんなはずはありません。
 
重要なのは誰が調理するのかであり、誰がトレーニングをするのかです。
 
食材を活かすも殺すも料理人次第です。トレーニングを活かすも殺すもその選手やチーム次第です。
 
 
 

土台を高めるトレーニングを

トレーニングの内容を再考する前に取り組んで欲しいこと。
それは身体という土台そのものを見つめ直し、必要であれば高めるトレーニングを導入することです。
人の動きや身体には原理原則があり
・力が出やすい身体の構造
・運動効率が良い姿勢やアライメント
・動き出しが早くなる構え
 
などがあります。
 
例えば立甲の目的は、体幹と上肢の連動性や繋がりを強化すること、或いは体幹と上肢の分離した動きを実現するための身体操作です。
見た目にインパクトがありますが、本来はそのような目的があります。
この立甲ができる状態で、例えば腕立て伏せやベンチプレスなど、誰もが知っているトレーニングを行うことで、体幹と上肢のつながりをより強化することができるはずです。
それはやはり立甲ができるからこそ得られる効果です。
 


 
このように今やっているトレーニングを変えることなく、土台そのものを強化するトレーニングを導入することで、

  • より効果的に
  • これまでは得られなかった効果を

得られるようになります。
そしてそれは人の動きの原理原則に則ったものの強化のため、いろいろな動きやトレーニングに反映されます。
作った身体の土台を消さないよう注意しながら、今現在行なっているトレーニングを行う。
そうすることで、身体が変わり、動きが変わり、当然トレーニングの効果も変わるということです。
 
一流と言われる選手はこの土台がそもそも一流のため、極論どのようなトレーニングを行っても効果的なトレーニングになるという背景があります。
 
そこに大きな落とし穴がありますのでこれは本当に注意してください。
 
JARTAのトレーニングはこの土台に対するトレーニングが多くあります。
 
・立甲
・インナースクワット
・コモドドラゴン
・胸セパレート
・シッティングフロー
 
など他にも多くの土台に対するトレーニングがあります。
成長をより加速させるためには、トレーニングだけでなくトレーニングを行う自分自身という土台に目を向けることを忘れてはいけません。
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。