その練習、実はムダだらけ?「練習のための練習」から抜け出すための方法

「練習であれだけ指導したのに、試合では全くその成果が発揮できない・・・」

「練習では上手なのに、試合ではミスが多くなる・・・」

 

 

もしあなたが、トレーナーなら

「練習と試合の時で選手のコンディションが違う・・・」

と思ったことのある人は多いのではないでしょうか。

 

 

また

「あの選手、練習ではとても良い動きをしているのに、試合になると本領を発揮できず、チームとしても選手自身としても宝の持ちぐされ状態になってしまっている」

このように感じた経験のある人もいるのではないでしょうか?

 

 

いったいなぜ選手は、「練習ではできるのに、試合になるとできなくなる」のでしょうか?

 

 

じつはこれ、練習のための練習になってしまっている可能性があるのです。

 

 

選手には限られた時間のなかで、できるだけ質の高いトレーニングをして時間をムダにはしてほしくない・・・。

 

 

今回は、千葉で活動する認定スポーツトレーナーの福原良太が「練習のための練習」を、「試合のための練習」に変換して、選手が練習した時間をムダにしないための方法について紹介しています。

 

 

 

【練習自体が型にはまりすぎているから「練習のための練習」になってしまう】

練習のための練習。

 

 

その原因として様々なことが言われています。

 

 

・練習の目的が明確でない

・練習中に試合のイメージができていない

・練習中のミスに対して軽視しすぎている

・そもそも練習と試合とを分けて考えすぎている

・練習中の緊張感が足りない

 

 

これらを補うために、そして練習のための練習にならないために、しきりに声掛けをすることで選手の意識改革を行う場合もあるでしょう。

 

 

確かに、試合の意識付けや意識改革も大切な指導のひとつです。

 

 

しかし、毎日選手に会って指導できる環境にないトレーナーも多いはず。

 

 

そこで重要になってくるのが、練習内容の見直しです。

 

 

たとえば、ラグビーの起き上がり動作。

 

 

倒れた後に素早く起き上がる場合、さまざまなシチュエーションが考えられます。

 

 

・うつ伏せから素早く起き上がる

・横回転がかかりながらの起き上がり

・モールから逃げて横に転がりながらの起き上がり

・完全に負けてしまい、後ろに倒れて尻もちを付いてからの起き上がり

 

 

これらはあくまで一例です。

 

試合中は、上記に挙げた例が、さらに細分化された形で素早く起き上がることを要求されます。

 

 

このなかで、「うつ伏せからただ素早く起き上がって直立立位になるだけ」の練習をただひたすら行った場合どうでしょう。

 

 

当然ですが、選手は「あんなに練習したのに試合で活かせなかった・・・」となるはずです。

 

 

では、練習内容をどう工夫すればいいのでしょうか?

 

 

それは、「練習に不規則の要素を取り入れていく」という工夫が必要になるのです。

 

 

 

【「練習のための練習」にならないために不規則の要素を取り入れるべし】

不規則な要素のあるトレーニングは、判断の変化や身体的な速度変化が要求され、より試合に近い練習ができます。

 

 

ここでいう判断の変化とは、局面の変化にどう対応するかを瞬時に選択することです。

 

 

また、身体的な速度変化とは、判断の変化を身体で体現するための速度変化のことです。

 

 

ラグビーの起き上がりで言うと、攻守の展開の速さに応じて、より早く起き上がるべき局面なのか、体力温存のためにゆっくり起き上がってもよい局面なのかによって起き上がる速度を変えていくことを指します。

 

 

不規則な要素のあるトレーニングは、周囲の状況を察知するトレーニングとも言い換えられます。

 

 

つまり、JARTAで言う内的認識力、外的認識力で状況を察知するトレーニングとも言えるのです。

 

 

「試合中、全く同じシチュエーションになることはない」と言っても過言ではありません。

 

 

さらに厳密に言えば、全く同じシチュエーションの局面は生涯を通してもないと言えます。

 

 

試合で最大限のパフォーマンスを発揮するためには、型の決まっているような練習をするだけではなく、選手やチームの達成レベルに応じて不規則の要素も取り入れたトレーニングが必要となるのです。

 

 

では、どのように不規則な要素も取り入れていくのでしょうか。

 

 

結論からいうと、普段行っているトレーニングを対人化させていきます。

 

 

 

【不規則な要素を取り入れるとき、トレーニングを対人化させていく】

上の図は、わたしが普段トレーニングの難易度を高くするときに意識している段階図です。

 

 

右側に書かれている例が、ラグビーの起き上がりを徐々に不規則の要素を取り入れていく具体例になります。

 

 

途中、競争の要素もありますが、この要素を入れることで選手に“楽しさ”“集中力”を寄与することができるのです。

 

 

特に、チームで関わっている場合には、きついトレーニングの合間に“楽しさ”や“集中力”を寄与するものを入れると、選手は最後までよい雰囲気のなかでトレーニングを行いやすくなります。

 

 

ただし、競争の要素を入れるときの注意点もあります。

 

 

それは、身体の使い方が身についていないと、ラフな動きになってしまう点です。

 

 

ラフな動きになってしまう場合は、難易度をコントロールしてトレーニングの提供をしていきましょう。

 

 

競争の要素を入れても、レフな動きができる場合、ルールをつけ足していき、不規則な要素も取り入れていきます。

 

 

たとえば、以下のようなトレーニング。

 

 

あくまでもほんの一例にすぎませんが、これはボールの動きに合わせてポジショニングをしていくトレーニングです。

 

 

ちなみに、今回はラグビーボールではなく、野球ボールを使っています。

 

 

その理由は、野球ボールは小さいため、視認性が低く、投げる側も予備動作が少なくなって投げる方向が予知しにくくなるからです。

 

 

動画のトレーニングもレフ化した状態でできているのであれば、さらにルールをつけ足していき、より実践に近づけていけば、色々なバリエーションのトレーニングもできるでしょう。

 

 

【まとめ】

いかがでしたか?

 

 

今回は、「練習のための練習」になっていると感じているトレーナーに向けて、

 

 

「練習のための練習」から「試合のための練習」に変換するための方法を提案していきました。

 

 

また変換する手順としては、

 

 

1.早度を高める

2.競争の要素を入れる

3.ルールをつけ足していく

 

 

という流れを紹介しました。

 

 

「練習のための練習」になってしまっているのなら、「トレーニングの内容を工夫することで試合の意識をもてないか」という思考を張り巡らしてみてはいかがでしょうか。

 

 

長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。

 

JARTA公式HP

https://jarta.jp