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2020年09月26日

成長し続ける選手の共通項とは


文:平山鷹也
 
日々練習に取り組んでいる選手たちすべてが、昨日の自分よりも少しでも成長したいと思っている。
 
 
しかし実際にはどんどん成長し続けている選手と、そうではない選手がいる。
 
 
この記事を読んでいる選手の皆さん、あなたはどちらだろうか。
 
そしてそれがなぜかを考えたことはあるだろうか。
 
 
今回は成長し続けることができる選手の共通項について私なりの考えと、具体的な方法をいくつか紹介する。
 
 
 
結論は、「自分の内側から外側を見ようとし続けられるかどうか」である。
 
 
少しわかりづらいと思うので説明していく。
 
 
自分の内側とは現在の自分のスキルや知識、さらにその根底となるところまで範囲を広げると思考の癖や生い立ちなどが含まれる。
 
 
つまり自分自身のことである。
 
 
そして自分の外側とは自分以外の他者のスキルや知識を含めたすべてのことである。

 
 
成長とは、外側にあるものを吸収して自分の内側である青色の円を大きくしていくこととして今回は話を進めたいと思う。
 
 
ここで大切になってくることは、自分の内側を通して外側を見ること(パターン①)。
つまり内側のことも深く知っている必要があるのだ。

 
 
内側を知ることについては、以下の過去記事を参考にしていただきたい。
(自分を知ることは、他者を知ること)
 
 
自分を知った上で外側を見ることができるようになると、今の自分のスキルはこのくらいで、目指している選手の動きとの違いは何だろう、と考えることができる。
 
 
そして、なかなか成長できないと感じている選手に多いのは以下の2つのパターンだ。
 
 
パターン②は自分の内側しか見ることができないこと。

 
このパターンでは、常にベクトルが自分に向いてしまっている。
 
よく聞かれる発言としてはネガティブなものが多い傾向にある。
・どうせ自分なんて
・自分は下手だから
 
そして他人へ興味が薄いこともこのパターンの特徴だ。
 
 
実は、選手だった学生時代の私もこのパターンに近かったように思う。
 
 
そしてパターン③は、内側が見れずに外側ばかりみてしまうこと。

 
こちらは、自分と向き合えずに悩む選手が多い。
 
 
発言としては、他者批判が多くなる傾向にある。
・あいつのこういうところが嫌い
・~もしてないのに~ばかりしている
 
 
パターン③では自分の思考の癖なども理解が浅いことが多く、自分が理解できないことを発言したり行動している人に対して批判的になりやすい。
 
 
 
自分がどのパターンに近いか考えてみてほしい。
 
パターン①の選手はおそらくすでに成長し続けるための具体的な行動はわかっているはずだ。
 
 
なぜなら、内側から自分を知りその上で外側を見ることで現在の自分の伸びしろが明確になりやすいからだ。
 
 
自分がどんな動きをしていて、上手い選手はどうやって動いているのか。
現状と今後の目標とのギャップに対して、どんな行動をとるべきか。
自分にはどんな思考の癖があって、それが成長をどのように妨げているのか。
 
 
成長のヒントは、今の自分を正確に捉えて的確な目標を設定することである。
 
今の自分を知ることが、内側から自分を見ることになる。
その上で的確な目標設定をするためには、自分の外側にある情報が必要となる。
 
 
外側を知るための手段はたくさんある。
・有名選手や目指している選手のプレー動画を自分と見比べてみる
・インターネットなどで練習メニューやトレーニングの情報を集める
・本をたくさん読む
・監督やコーチに自分に足りないものを聞いてみる
・環境を変えてみる(自主トレの場所、外部トレーナー、チームの変更など)
 
どれもが、少し手間がかかったりちょっとの勇気を必要としたりするものである。
 
 
しかし、成長し続けられる選手はそのちょっとの勇気を出し惜しみしない。
 
今の自分にそれが必要だとわかれば、すぐ行動に移すことができる。
 
成長とは変化であることを本能的に知っているのだ。
 
 
 
さて、それではパターン②や③の選手は何をすればよいのだろうか。
 
これまで述べてきたように、内側しか見れないパターン②の選手にとっては外側を知ることが、パターン③の選手にとっては内側の自分自身を知ることが大切となる。
 
 
外側を知るためには、外部にアンテナを張って情報収集をしたり、見学や体験などに積極的に参加したりすることも良いだろう。
 
内側を知るためには、時間を作って自分の人生を振り返ってみたり、家族や友人と自分自身のことについて色々聞いてみるのも良いと思う。
 
 
これらのことは、成長するために必要なことである。
 
そして成長「し続ける」ためには、これらのことをし続ける必要がある。
 
半年前には勇気を振り絞って飛び込んだ世界も、今は少しずつ慣れてきているのであればさらに踏み込んでいかなければならないかもしれない。
 
なぜなら半年前に見えていた自分の外側の世界は、成長した今のあなたにとっては内側になっているからだ。
 
 
自分の円が大きくなったら、さらに外側の世界を見ようとすると、半年前には見えていなかった世界が見えるようになる。
 
そして新たに見えるようになった世界に飛び込む。
 
 
成長し続けるとは、その繰り返しだ。
 
 
 
 
多くの場合、自分に足りないことを認識することも、それを改善するための行動を起こすことも本人にとっては苦痛を伴う。
 
 
だが、もしあなたが今の自分に必要なことだと思ったら苦痛を受け入れ、乗り越えていってほしい。
 
 
その先に、新たな世界と成長が待っているはずだ。
 
 
全ては、パフォーマンスアップのために。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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