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2019年04月25日

活動報告 / 高校野球のサポートから小中学校のサポートへ

文:米沢康平

 

現在の私は4年前から行なっていた高校野球のサポートを一旦離れ、盛岡市内、岩手県内の小、中学生の野球チームのサポートを行なっています。
 
 
今回の活動報告では関わっているなかで感じたこと、今後実現していきたいシステム作りを紹介したいと思います。
 
 
まず、小中学校に関わらずですが現状の課題はチームによってストレッチ・トレーニングが定着しているところとそうでないチームが分かれているということです。
 
これに関しては、その地域ごとに選手が集まって、 異なる指導者のもとで野球を教わっているため、ストレッチやトレーニングの重要性に関する認識の差が生じることはいわば当たり前だと思います。
 

 

また、様々なチームに関わっていて、指導者や選手との話で他のチームにどんな選手がいてどんなトレーニングや身体操作ができる選手がいるかわからないし知りたいとの声がありました。
そこで、小学生のチーム同士でストレッチやトレーニングを一緒に取り組む場を作っていければお互いの技術向上に繋がると感じました。

 

 
しかし、市内のトーナメントで戦いあうチーム同士がお互いの練習を見せていくということにはもちろんデメリットも伴います。
戦術や野球の技術を共有してしまうとデメリットが多くなるかもしれませんが、ストレッチやトレーニングレベルでは共有してもいいかと思います。
野球に必要な運動というのはどのチームでもどの子供たちにも共通して大事なものになってきます。
また、指導者にとっても他のチームがどのように身体作りに取り組んでいるかを把握できるのはとても良い機会です。
 
実際、関わっているチーム(ここでは A チームとします)と練習試合をした指導者の方とお話をした際、「Aチームのアップを見ましたがあの動きはうちのチームにも必要そうですね。今度、指導する時に見学させてもらってもいいですか?」とのお話をいただきました。
 
このように、他のチームが行なっているトレーニング等が気になっているがなかなか知る機会も少なく、聞けないというのが現状です。
 

 

そこで少しのきっかけを作るためにトレーナーという立場を使わせていただき、パイプ役としてチーム同士の合同練習の場を作ることにしました。

 
小学生のチームは比較的、親御さん主体で指導をしているチームが多いため、保護者の方に向けてストレッチの重要性、トレーニングの方向性を同時に伝えていくも大切だと感じ、同じ場での指導を行なっております。
 
 
選手の感想としては、「他のチームにこんなに素早く動ける選手がいるとは思わなかった」「自分たちのやっているトレーニングをもっと変えて上手くなりたい」などの声がありました。
 
また、指導者、親御さんの方からは「他のチームの上手いと思ったトレー ニングを練習してみたい」「練習に取り組む姿勢など見習うことがたくさんあった」など、私の意とした成果以上の反応を得ることができました。
 

野球界はまだまだ閉鎖的な部分が多いかもしれません。
自分のチームが強ければいいという思いを持った方々が多いことも当然ではありますが、野球が好きな子供たちが純粋に上手くなる、野球に限らずスポーツの楽しさに気づくという本質のために、手段を選びすぎていると感じています。
 
 
今回のような他チームとの合同練習を行なうというきっかけづくりを提供できたのは小さなことではありますが、私のなかでは大きな一歩を踏み出せたと思っております。
今後、中学生・高校生同士のトレーニングの場を作っていき、高校生による小学生への指導など、縦と横のつながりの連携を図りながら進めていきたいと思っています。

 

簡単ではありますが活動報告と共に、私自身が小中学校でのサポートを今後継続していく上での重要な一歩についてご紹介させていただきました。

 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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