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2018年06月17日
自分の身体を思った通りに動かせていますか?
現在、どのスポーツ(特に球技)でも競技レベルが上がり、速いや強いといったフィジカル的な要素だけでなく「精度(正確性)」という要素が必要不可欠になっています。
サッカーであればパス(シュート)精度、野球であればコントロール、など。
では、この精度を高めるためにはどうすれば良いか。
今回は、「自分の身体を思った通りに動かせているか」について話をしたいと思います。
北海道で活動しております、認定スポーツトレーナーの矢口 雅人です。
以前、テレビ番組でタレントの武井壮さんが話をしていましたが、
「目をつぶって両手を真横に伸ばせるか。」
鏡の前で、目をつぶって両手を真横に伸ばしてみて下さい。伸ばしたら目を開けて、両手が正確に真横に伸びているかを確認する。
みなさん、試しに行ってみてください。
意外と真横からズレてしまっている人が多いと思います。
ここに精度を下げてしまう要因があります。
サッカーであれば、ボールの中心を蹴ろうとボールを蹴ります。テニスであれば、ラケットを通じてラケットの中心でボールを捉えようとします。
(もちろん回転をかける時には異なることもあります)
ラケット操作をするときに、ラケットを見ながら行う人はいないと思います。つまりラケットは見なくても「こう動いているはずだ」と動かしているのです。でも実際には少しズレてしまっている。ここに精度が関係してくるのです。
では、このズレは減らすことができるのか。
人の身体(筋肉)には、固有受容器と呼ばれるセンサーの役割をするものが多数存在します。人はこのセンサーを元に、身体の位置や姿勢・運動を行っていきます。
しかし、このセンサーは筋肉が硬くなっていたり、力んでしまうと鈍くなってしまう特性があります。(力一杯ペンを握ってまっすぐ線を引いてみるとブレてしまうなど)
センサーをできるだけ鈍らせずに運動を行うことが、ズレを減らすためには重要になります。
ここで大事になってくるのが身体の「ゆるみ」です。
「ゆるみ」とは単純な柔軟性はもちろんですが、脱力や収縮にも関係します。
- 必要な部位に
- 必要なタイミングで
- 必要な量だけ
力を入れる。
この3つが重要になります。
つまり、身体中のセンサーを敏感にさせた状態(柔軟性・脱力)で運動に必要な最小限の力で運動を行う(収縮)ことで、全身を思った通りに動かすことができるのです。
この「ゆるみ」を獲得するトレーニングのひとつとして『立甲』があります。
上の写真のような立甲をするためには収縮させる部位と脱力させる部位をしっかりと分離させる必要があります。
精度を高めるために反復練習やフォームチェックなど、スキルアップのトレーニングを行うことはもちろん重要ですが、一度、身体を思った通りに動かせているか確認してみてはいかかでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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