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2017年03月30日

練習時間を割かずに出来る効果的なトレーニング方法

今回は練習時間の合間などを利用して行うトレーニングを概念とともに一部メニューも紹介させて頂きます。
北海道で活動する認定講師の吉野です。

僕が関わっているチームでも練習時間が限られているため、ウォーミングアップにも十分に時間を確保できないチームもあります。その様な悩みを持つチームは他にも多く存在するのではないでしょうか?
 
今回のメニューは、時間があるチームでも取り入れるべき内容ですが、限られた短い時間のチームであればかなり有用性のあるトレーニング概念だと思います。
 
後半で、具体的なメニューも3つご紹介致します。

いつもベストコンディションを作り出す

ほとんどのチームでは、限られた練習時間のため実践練習に重点を置き、ウォーミングアップやコンディショニング(身体環境作り)にはなかなか時間をかけられないというチームも多いのではないでしょうか?(特に部活動などでは)
 
実践練習は、競技能力に直結する重要な時間です。しかし、その実践練習の練習効果は、選手個々のコンディションに強く影響を受けます。
そのためコンディションを日々ベスト、またはベストに近い状態にしていくことは、パフォーマンスアップ・障害予防という観点からも非常に大切です。
練習の合間の時間を有効利用する
 
JARTAでお伝えしているトレーニングの1つにArouse(アロース)という概念があります。
 
 

Arouseとは「呼び起こす」こと

 
Arouseの3つの効果
①適切な部位への刺激によって効率的な身体操作が可能となる
②疲労などで動きにくくなった部位の可動域を戻す
③①、②の身体への効果による練習の質の向上(結果的に障害予防効果にもなる)
 
要するに、運動に適したコンディションを作るということです。
合間の時間を有効に利用して頻回に行えるので、身体の柔軟性や身体操作が改善されていきます。
 
Arouseの利点として、いつでも出来る事と(待ち時間や休憩中)、時間がかからない(10-30秒程度)事があります。
限られた時間での練習であれば、待ち時間1つも無駄には出来ないはずです。
 
例を挙げながら説明していきます。
 
例えばランニングメニュー中では、自分が走る前の待ち時間があります。そこでランニングに必要な背骨や股関節の柔軟性を引き出し、ハムストリングスの促通(大腿四頭筋は抑制)効果のあるArouseメニューを行います。
 
ハムストリングスを促通する理由は、過去のブログを参照してください。
コンマ何秒を変えるアクセル筋とブレーキ筋
 
運動中に不必要な筋肉を使うことを一般的に力みと言いますが、Arouseの効果は、この無駄な力みを抑える事でもあります。
 

インナーマッスルが促通されることで、アウターマッスルの抑制にも働く

 
いつも無駄な力みが入って運動する事は、非効率的な身体運動を引き起こし障害発生の原因にもなります。
 
ランニングであれば大腿四頭筋の過剰な力みは、大腿四頭筋の硬さを作り出し膝の障害や腰痛の原因になります。
 
また、投球動作であれば投球前に背骨・肋骨・肩甲骨などの動きを引き出し、前鋸筋やローテーターカフなどのインナーマッスルの促通メニューを行います。(有名な前田健太投手のマエケン体操なども背骨や肩甲骨周囲をほぐすものですね。)
 
このように、シチュエーションに合わせたArouseメニューを用いる事で、より高い効果が得られます。(*JARTA認定スポーツトレーナーが指導に入る場合には、選手個々の課題に合わせたArouseも組み入れます。)
 
本日は、どのようなスポーツでも使いやすいArouseメニューを3つ紹介致します。
 
動き出しを良くするArouseメニュー
 

  • 四股捻転

  • 股関節回し


 

  • 裏もも叩き


過去の参考ブログ
意図的に「前もも」の力を抜けますか? ~セルフチェック編~
 
以上のメニューはほんの一部ですが、とても有効なメニューですので、是非お試しください。
イチロー選手がバッターボックスに入る前や守備についている時なども、いつも背骨をくねくねさせたりしています。これも一種のArouseメニューとも言えます。
 
理想的には、各選手が練習中・試合中などに意識的に自分の動きを高めるArouseを取り入れられれば良いと思います。
 
まずは練習の時に効果を感じること、そしてArouseメニューを自分なりにルーティンワークとして習慣にしていくことが良いと思います。
 
Arouseという「概念」をご理解いただければ、競技やトレーニングに合わせてメニューを自分なりに考案することも可能だと思います。
 
*間違ったメニュー(促通させる場所を間違うなど)ではかえって逆効果になる可能性もあるので、理想的にはJARTA認定スポーツトレーナーの指導が望ましいです。
 
もし不明な点等がありましたら下記問い合わせよりご連絡ください。
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最後までお読み頂きありがとうございました。