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2018年12月30日
コツコツは勝つコツ
最近はあらゆる分野で『効率化』という考え方が主流になっていると感じます。
「仕事を効率化して残業を減らそう」
「勉強を効率化して最短で合格しよう」
などなど効率化することが良いという流れが確かに存在します。
あらゆる事象を効率化して最大限の利益を得るのは素晴らしいことです。
しかし一方、この効率化という言葉を「努力の量を減らす」「長く地道な鍛錬は無駄」という意味合いで使っている人も多いのではないでしょうか?
そしてそれは「楽をしたいだけ」という心理状態に繋がっているのではないでしょうか?
関東で活動する認定スポーツトレーナーの岡元祐樹です。
ゴールばかり気にして今やるべきことをおろそかにすることをあなたはどう思いますか?
【効率化という言葉の解釈】
スポーツのトレーニングにおいても『効率化』は重要です。
誰でも効率の悪いトレーニングなんてしたくはありません。
そもそも『効率』とは
『使った労力に対する、得られた成果の割合。』
※出典:『Wiktionary』 (2010/04/08 16:11 UTC 版)
という意味です。
『化』という漢字は人が変わっていく様が漢字の成り立ちとしてあります。
(https://okjiten.jp/kanji386.htmlより引用)
これを踏まえると『使った労力に対して成果が得られるように変わっていくこと』
と『効率化』という表現を解釈することができます。
言い換えると「トレーニングをしたらその分上手くなる」になるでしょうか。
世界でも一流とされているトップアスリートは、この効率化という言葉をどう捉えているのでしょうか?
実際にインタビューでもしてみないとわからないのですが、ここで競馬騎手の武豊騎手を例に挙げたいと思います。
武騎手は言わずと知れた世界トップクラスの騎手です。
競馬に興味のない方でも名前や顔を知っているのではないでしょうか。
武騎手は国内にとどまらず海外でも多数の勝利を挙げており、つい先日JRA(日本中央競馬会主催レース)通算4000勝を達成し、ニュースでも広く報道されました。
通算勝利数2位の騎手が約2700勝(H30年12月27日現在)であることを考えると、武騎手の勝利数の偉大さが分かると思います。
そんな武騎手はデビュー当時から勝ちまくっていたわけですが、フィジカルトレーニングというものはほとんどやっていなかったそうです。
しかし2010年の落馬事故による怪我をきっかけに成績が低迷します。
そこからの復活の足掛かりとして、地道なフィジカルのケアとトレーニングに取り組んだそうです。
最近ではそのケアやトレーニングの様子がテレビで放送されています。
そういった日々の積み重ねの結果が、大レースでの勝利であったり、4000勝達成を支えたと言えます。
推察になりますが、若き日の天才武豊騎手は、馬に乗るだけで身体操作のトレーニングができていたのではないでしょうか。
だから特別なフィジカルトレーニングをしなくてもレースで勝つことができた。
それはセンスと言われる物であり、自然にトレーニングの効率化ができていたと言えます。
その後、負傷をきっかけに馬に乗ること以外の努力を模索した。
その結果、身体操作を体得する手段の1つとして、地道なフィジカルトレーニングを導入したのではないでしょうか。
【頼りになるのはセンスか?努力か?】
スポーツにおけるトレーニングの効率化とは
『無駄なく最大限の効果が得られるシステム創り』と言うことができます。
ここで重要になってくるのは、最大限の効果を得るには一定量の努力は確実に必要になるということです。
しかし『無駄なく・・・』という言葉に引っ張られ過ぎて、努力の量や時間をただ単に減らしてしまうだけの人も多いのではないでしょうか。
以前は、センスがあるなと思わせる選手にこういったタイプが多かった印象を受けます。
しかし現在は「センスはないけど地道にやればもっといい選手になれるのに」というタイプの選手もこのような思考になっていることが多い印象を受けます。
競技や仕事のパフォーマンスを向上させる手段は様々ですが、実践しないとあまり意味はありません。
先程の武騎手の話を通して自分自身に問いかけてほしいのは
「あなたは自分のセンスだけに頼りますか?それとも自分の地道な努力に頼りますか?」
ということです。
【本当の効率化とは何か?】
繰り返しになりますがトレーニングの効率化はどんどん進めるべきです。
積み重ねた練習が、本番で最大限の効果に繋がり、勝利をつかむことが何よりです。
「これをやれば最大限の効果が得られる」
と思った瞬間から、その地道なトレーニングをどれだけの量をやるかが勝負になってきます。
そしてそのためにはコツコツと時間を作って勝つための鍛錬を重ねていく必要があります。
その姿勢が効率化の第一歩と言えるのではないでしょうか。
天才ですら影で努力しているはずですから。
やはりコツコツは勝つコツではないかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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