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2018年12月27日
その痛みの原因は局所か全体か?
スポーツにおける慢性的な障害の原因を局所に見出すか、全体(他の部位)から考えるかは
しばしば議論になる観点です。
皆様はどのようなフィルターで局所か全体かの判別をしていますか?
四国は香川県で活動しております、赤山僚輔です。
多くのスポーツにおける慢性障害の場合
症状となる痛みは結果であり、原因ではないことが多いです。
膝の痛みであっても、股関節や骨盤帯・脊柱の可動性を拡大したり
問題点を解決する事で症状が緩和することは事実として沢山見受けられます。
では痛みがある局所の問題ではなく
他部位の影響から症状の原因があると断定するには
どのように臨床的推論を重ねていけばよいのでしょうか?
”症状を緩和する事”が目的であれば
他部位からアプローチしても
脊柱や骨盤帯などの抽象度の高い部位へのアプローチでも
痛みを緩和することは可能でしょう。
しかし問題の根源を探ったり
”症状を消失させる事”が目的である場合
重要な視点として
患部の問題がないと断定できるだけの局所の評価が必要となります。
以下は膝の評価ポイントの目安です。
1 骨アライメント(脛骨・大腿骨・膝蓋骨)
2 筋タイトネスチェック(筋間滑走性・硬結部位のチェックも含む)
3 皮膚柔軟性(創部以外も)
4 経絡チェック(胃経・腎経・肝経・胆経)
5 膝蓋下脂肪体
※全体
1 下腿の内外旋(量的評価だけでなく質的評価も同時に実施)
※内外旋の運動軸が内方に変異していないかなど。
2 股関節の内外旋(股関節屈曲角度は数カ所で必ず評価)
3 股関節骨頭の前方変位(腹臥位)
4 大腿後面の筋間の滑走性
5 大転子拘縮
そして上記項目をチェックする際に重要な事は
左右差を基準にしない、ということです。
慢性的に痛みを抱えている選手ほど
左右ともに問題がある選手が多いです。
そしてどの程度で問題なしとするかという観点においても
痛みの再現が動作時痛でないから大丈夫かというとそうとは限らず
高い強度でも疼痛発生しないと判断するには柔軟性やアライメントにおいて
ある一定の基準を持っている必要性があります。
そこには最低限の解剖・運動学的な知識と軟部組織を触り分ける評価技術も必要となります。
現在募集中の
『JARTAスポーツ障害・循環アプローチセミナー』
では、JARTAセミナーの中でも他ではない
局所の評価の時間を多く使い、スポーツ障害に対するアプローチをお届けしております。
そしてその詳細な患部評価ができるからこそ
経絡を応用した評価・アプローチや関係主義的な思考を元に
患部以外の問題点と統合した評価・アプローチの手法習得が可能となります。
木を見て森を見ずではなく
木を見て森も見る。
本セミナーでは一時的な症状の緩和を目標とするのではなく
その選手が一生同じ症状で困らなくなる事
自身でセルフケアして症状が今後出現する事がないこと。
上記を目標としてお届けしていきます。
その為に循環という抽象的であり、全体を見る視点。
下肢のスポーツ障害についてもまずは足元である足首。
そして抽象度が高い股関節に対する手法を理解した上で
最終日に膝に対する詳細な評価を通して統合していきます。
現場だけでなく、医療機関においても
スポーツ障害の根本的な解決に困られる全ての方にお届けする内容となっております。
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皆様とお会いできることを楽しみ、情報が日々アップデートできるよう過ごしていこうと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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