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2020年05月02日

ライバルの7倍早く成長するために

文:平山鷹也

目次

 

絶対に負けたくない相手

あの選手には負けたくない、あのチームにだけは勝ちたい。
 
 
スポーツをする誰もがそんな相手がいるはず。
 
 
その相手はチーム内にいるかもしれないし、有名な強豪校かもしれない。
 
 
ライバルや仲間の存在のおかげで自分の限界を超えられるのは、スポーツの醍醐味の1つである。
 
陸上や水泳などのようにタイムで結果が明確に出る競技ではわかりやすいが、自分と同じくらい、もしくは少しだけ強い(速い)選手が相手だと自己ベストが出やすくなる。
 
 
常に限界に挑み、最高の舞台でその限界を超えていく姿は本当にかっこいい。
 
 
最高の舞台で最高の結果を出すために、私たちスポーツトレーナーも日々選手たちに向き合い続けている。
 
 
今回は今よりもっと早く成長したいと切望している選手たちに向けて。
 
ポイントは練習時間内の密度を高めること、そして練習外の時間も上手くなることができるかどうか。
 
 
どちらも「時間」が関わってくるので、まずは時間が平等であり不平等であることを簡単に説明し、今回は主に練習外の時間について考えてみたいと思う。
 

時間は平等で不平等

1日は24時間で、1時間は60分だ。

 
これは、地球上の全人類で平等に与えられた時間だろう。
 
 
だが、同じ60分の練習の中でも一気にコツをつかめる60分もあれば、全然上達を感じられない60分もある。
 
 
これこそ、時間が平等であり不平等である理由だ。
 
 
つまり、60分という練習時間は平等に与えられているが、その60分での成長具合は平等ではないのだ。
 
 
だとすれば、平等に与えられた時間をライバルよりも意味のある時間にしなければ、差は縮まらない。
 
 
練習の密度を高めるための手法はこれまでの公式ブログにたくさんのヒントがある。
 
 
そして残りの時間は、平等に与えられた練習外の時間、である。
 
 
 

練習外の時間は練習時間の7倍もある

平日の練習時間を3時間とすると、1日で練習していない時間はその7倍もある。
 
 
その時間が競技にどう関わってくるのか考えたことはあるだろうか。
 
その時間で自分の伸びしろを伸ばす方法を考えたことはあるだろうか。
 
その時間が自分の競技に生かせることを考えたことはあるだろうか。
 
 
「いやいや、毎日7時間前後は寝てるからその時間は関係ないでしょ?」
と思う方もいるかもしれない。
 
 
しかし、睡眠は翌日の心身の状態や内臓・自律神経のコンディションへ大きく関わる。
つまりパフォーマンスへ大きな影響を与えているのだ。
 
 
簡単に言えば、寝起きが最悪な日に最高のパフォーマンスは発揮できない。
 
 
このようにあらゆる時間の過ごし方が心身へ影響を与え、アスリートであればそれがプレーにも影響する。
 
 
例えば学生であれば日中の多くの時間は座って過ごすことが多い。
 
 
その座る姿勢が猫背だとしたら、おそらくプレー中も猫背になりやすい。
 
 
もしくは猫背によって肩甲骨周りやお腹の筋肉が硬くなってしまうこともある。
 
 
なぜなら学生の座っている時間は練習時間よりも長いことが多く、猫背で過ごす時間の方が練習時間よりも長くなってしまうからである。
 
 
このように考えると授業中の姿勢すらもパフォーマンスアップにつながっていく。
トップアスリートは座っている姿勢や立っている姿勢もトップなのだ。
 
 
ぜひそんな視点からも普段のスポーツニュースを見てほしい。
 
 
他にも、
・階段を上るときに裏ももの筋肉を使うように意識する
・体育の授業で他の競技の動作から自分の競技の動作にどうつながるか考えてみる
・友達との雑談では言いたいことを言えるのに、チーム内では言いにくいのはなぜか考えてみる
・スマホやパソコンを見る姿勢に意識を向けてみる
・時間の使い方を見直してみる
・テスト勉強をできるだけ短時間で集中してできる方法を考えてみる
・通学路の景色の違いを毎日意識して周辺視野を鍛える
 
あらゆる日常生活を競技に結び付けて考えられると、24時間パフォーマンスアップに利用できる。
 
 
このように、座っている姿勢も競技を意識している選手と、練習とそれ以外の時間を分けて考えている選手では、上手くなるために費やしている時間に差が出てくる。
 
 
逆に言えば、練習時間は同じはずなのになぜか差が開いていくライバルは自分が意識出来ていないところまで普段から意識しているのかもしれない。
 
 

全てはパフォーマンスアップのために

JARTAでは、「全てはパフォーマンスアップのために」という言葉をよく使う。
 
 
これは施術やトレーニングは全てパフォーマンスを向上させるためにあり、施術やトレーニングそのものが目的にならないようにということである。
 
 
もちろんこの言葉はそれだけを表しているのではない。
 
 
選手に置き換えて考えてみると、あらゆる日々の活動をパフォーマンスを向上させる意識をもって行えているか、ということになる。
 
 
もちろん自主トレやストレッチ、身体のケアをする時間を確保することも非常に大切なことである。
 
 
しかしそれでもなおライバルとの差が縮まらずに悩んでいる選手は、普段の過ごし方にヒントが眠っているかもしれない。
 
 
もし、どうしても勝ちたい相手がいるなら、練習外の時間で成長する方法を考えてみてほしい。
 
 
「全て」は、パフォーマンスアップのために。
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
 

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