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2019年05月16日
ボールの中心を捉えるために身体の力みを無くそう
文:高島公平
バレーでは、サーブやスパイクにおいてボールの中心を捉えることは、プレーのレベルを高めるためには重要になります。
ボールの中心を捉えることで、ボールにしっかりと力を伝えることができるようになります。
また、スパイクでコースを打ち分ける時やサーブで狙った場所や選手に打つ時のコントロールを高めるためにも重要になります。
さらに、フローターサーブやジャンプフローターサーブでは、ボールの中心を正確に捉えボールに回転を与えないようにすることで、ボールの軌道の変化を多様に出すことができるようになります。
今回どのようにしてボールの中心を捉えるようにしていくのかということを紹介したいと思います。
スパイクやサーブでは、セッターからのトスや自分自身が上げるボールの軌道やボールの重心などを視覚情報で感知しないといけません。
その視覚情報から打つ瞬間のボールの重心を正確に判断するには、自分自身の身体の中で重心感知・制御が常に行なわれている必要があります。
つまり、ボールの中心を捉えるために必要なことは、自分自身の重心を正確に感知・制御することです。
重心感知・制御には、平衡感覚を司る前庭・三半規管、筋にかかる張力を感じる筋紡錘、皮膚感覚など様々な要素が関わってきます。
前庭・三半規管は頭部にありますが、筋は全身にあります。
そのため、この全身にある筋は、重心を感知・制御するには非常に重要なものと言えます。
力んでいると重心の変化に伴う張力の変化を筋紡錘で感知できなくなります。
重心が動こうとする時に生じる張力をより正確に感じるとるために筋の状態は力んでいないことが重要となってきます。
バレーをする中では、力んでしまう場面は多くあると思います。
ピンチの場面はもちろん、チャンスの場面でも余計な力が入ってしまって上手くいかなかった経験のある人もいると思います。
プレー中の動きを確認することも大事なことではありますが、基本的な立位姿勢が力んでいる場合、応用動作となるスポーツ動作が力みやすいということは言うまでもありません。
普段の立位姿勢からすでに力みが生じていないか一度確認してみてはどうでしょうか?
力まずに姿勢を保持するためのトレーニングは多くありますので、今回はその中でも2つ紹介したいと思います。
①脊柱スパイラルストレッチ
脊柱の可動性を高めていくストレッチです。
椎体の1つ1つを意識しながら捻ることで、意識しやすい部位・意識しにくい部位、動かしやすい部位・動かしにくい部位、左右差など、現状を認識するためには有効なものになります。
鳩尾周辺や腰に関しては、硬さの出やすい部位となるため、より丁寧に1つ1つの椎体を意識して動かせるようになることを目指してみてください。
脊柱を自由に操作できるようになってくると立位姿勢での、腰回りの力みや胸回りの力みは改善しやすくなります。
また、バレー選手にとって負担になりやすい腰部のケガの予防にも繋がります。
②インナースクワット
立位姿勢からしゃがみ込み、しゃがみ込んだ姿勢から立位姿勢に戻るまでの運動となります。
必要最小限の動きで行なえているか、鳩尾に力みが出ないか、重心がブレていないかなど意識していくことで、立位姿勢に必要な股関節や脊柱などの機能を高めていくことに繋がります。
この2つ以外でも立位姿勢を整え、力まない身体にしていくためのトレーニングは多くあります。
まずは、現状の自分自身の身体の状態を認識しつつ取り組めるトレーニングとしては、有用なトレーニングとなっています。
ぜひ一度取り組んでみてください。
まとめ
バレーのスパイクやサーブではボールの中心を捉えることが必要
↓
中心を捉えるためには自分自身の重心感知・制御が重要
↓
重心感知・制御には全身の筋の役割が大きい
↓
スポーツ動作だけでなく、立位姿勢から筋の力みをなくしていくことが必要
これらのことを押さえ、今後の練習やトレーニングに活かしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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