インテルユースのトップマネージャーから見た日本人選手の特徴

海外から日本人選手はどう見られているのか。今回はインテルユースのトップマネージャーから見た日本人選手の特徴についてお伝えします。

インテルユースのトップマネージャーから見た日本人選手の特徴1

 

JARTA代表の中野です。インテルなど、海外トップクラブのシステムに関する話題の続きです。

前回までは、インテルユースのフィジカルおよびメディカルシステムの概要、そして「豊富な資金」「豊富な人材」「豊富なスタッフ数」を前提としているシステムを日本が模倣していくことに関する問題点に関して考察してきました。

 

今回は、インテルユースのトップ、テクニカルマネージャーであるモンティ氏へのインタビューにて指摘された、日本人選手の特徴とその解決方法について考察したいと思います。

 

日本人選手が世界で戦うために必要なこと

「 日本人は、みんな同じだね。
そしてユースレベルでは良くても、最終的に伸びない。 」

日本人選手についてどう思うかを尋ねたとき、彼から出てきた言葉です。どの選手も「個性がない」ということでした。

 

一定のレベルまではかなり安定して勝てるものの、そのレベルを超えてくると、ほとんど誰も勝てることができなくなる、それが彼の見解でした。

これは、サッカーに限らず、国際レベルの競技で顕著に見られる傾向です。

 

以前から、日本の競技環境では世界的な怪物が現れない点はスポーツ界では問題視されていました。

その原因として考えられてきたのが、日本ではスポーツの根本に「教育的要素」があることが挙げられています。

つまり、特に練習などで規律が重視され、和を乱すような突拍子もない選手は、居心地が悪くなるような傾向の環境が多いということです。

 

「出る杭は打たれる」という言葉に象徴されていますね。

この点に関しては、自己主張能力とも関連してスポーツや教育関係をはじめとして多くの方々が考察されているので、ここでは深く触れないことにします。

 

ちなみに、イタリアではジュニアクラスのサッカーでは「蹴り方」から教えたりしないそうです。まず、とにかく相手よりたくさん相手ゴールにボールを蹴り込むという「戦い方」を教えるそうです。

 

今回考察したいのは、そういった日本の文化の中で育ってきた選手たちが、世界で勝てるようになるための考え方についてです。

日本人選手に不足しているのは、要するに「能力を伸ばす力」です。

その原因として考えているのが、「身体の使い方の粗雑さ」です。

 

例えば、パソコンなどの機能をいくら高めても、「使い方」が間違っていれば、その能力は全く活かせないのはご理解いただけると思います。

そればかりか、機械であれば間違った使い方を続けていると故障の原因になります。
身体に当てはめると、これは痛みや傷害になります。

 

そして、

パソコンの能力を高める作業=身体の鍛え方

パソコンの使い方=身体の使い方

といえます。

 

これまで本当にたくさんのスポーツ関係者にお会いしてきましたが、ほとんどの選手、指導者、既存トレーナーの方々は、「鍛え方」はたくさんの知識をもっていますが、「使い方」のトレーニング方法に関しての知識は非常に乏しい状況です。

「使い方が重要」とはその方々も言っておられましたが、それにも関わらずです。

 

ほんのわずかな「センスのある選手」が、自ら「使い方の重要性」「内的認識力の重要性」に気づき、自分のトレーニングにその要素を加えて行えることで一流になっています。そして、それを「才能」と片付けてしまっている現状。

 

一流がやっているトレーニングだからと、形や理論だけ真似して「マイナスの学習」に陥り、パフォーマンス低下やケガに悩まされることになる多数の選手。

 

この現状に、いったいどれだけの指導者、トレーナーが気づいているでしょうか。

 

「鍛える」ことばかりに視点を奪われ、「使い方」を学ばずにハードなトレーニングを続けることは、何度も言いますが、パソコンの使い方を知らないまま優秀で難解なパソコンを与えられているようなものです。

これでは、いくら身体が成長したり筋力が向上したりしても、パフォーマンスとしては「伸びない」ことはご理解いただけるかと思います。

 

ベースとなる身体の構造上劣ると言われる日本人選手が、勝ってゆくために必要なこと。

それは、「身体機能の向上」と「身体の使い方の上達」これらの「協調」。これが私の考える戦略です。

パソコンの能力で及ばなくても、その機能を最大限「使いこなせる」ようになれば、勝てる可能性があるのです。

 

たしかに、インテルユースの15歳の選手たちは、もう大人に見えるほど体格が良く、動きもパワフルです。同世代の日本人とはすでに明らかに次元が違います。

運動のベースとなる素材が違う事も認めざるを得ないぐらいのものを目の当たりにしました。

ですから、まず「身体を大きくしたい。筋トレをしなければ…」となってしまうのも感覚的には理解できます。

 

セリエA インテルミラノの育成システムについて2

 

しかし、だからと言って「彼らと同じ理論と方法」でトレーニングをすべきか。前回述べたようなシステムの後追いだけでなく、トレーニング理論まで後追いするのか。

 

今後、人的資源・経済的資源の乏しい日本スポーツ界が発展してゆくためには、欧米式のトレーニングや理論を学んできたというトレーナーがもてはやされてしまう時代から、より「日本独自の上達理論、トレーニングシステム」を構築してゆく時代へと転換を遂げる必要があるのです。

これは対外国人でなくとも、体格に恵まれない選手に対しても必ず有効なものとなるはずです。

 

そして私たちは、そこに解決策を提案します。それが「JARTAセンタリングトレーニング」です。

 

「アスリートとしての身体の使い方」を根底から学習できるため、全ての競技のアスリートに適応できるトレーニングシステムです。

この全貌は、JARTAアドバンスセミナーⅢで全て公開、習得していただけます。

 

とても難しいトレーニングですが、必要な習得プロセスもベーシックセミナーから盛り込んであります。興味のある方は、ご検討いただけると幸いです。

 

次回は、トレーナーに必要なプレゼン能力について書きたいと思います。