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2020年04月26日

生活の変化は身体の変化へ


文:岡元祐樹
 
生活に変化が起きると、身体にも変化が起きる。
 
コロナウイルス感染拡大予防のための外出自粛要請で、日常生活が多少なりとも変化した方は多いのではないでしょうか?
 
筆者における生活の変化は、移動手段の変化です。電車での移動から車での移動に変化しました。
 
このような日常生活の変化は習慣が変化することに繋がります。そしてそれは身体にも多様な変化をもたらします。
 
ここで気を付けたいのは、変化に鈍感になってしまうことです。
 
自身の変化を感じたら、それが自身のパフォーマンスにとって良いことなのか悪いことなのかを判断しないといけません。
 
そして悪い変化であれば何かしらの対策を打つ必要があります。
 
日常生活が変化したことを認識し、身体に対する影響や対応策を考察するクセがつけば、今後もあらゆる状況下においても成果の出せる人間に成長できるかもしれません。
 

 

生活の変化と身体の変化の一例

 
筆者がここ最近で変化を感じたのは床に胡座(あぐら)で座った時でした。
 
右膝がなんとなく曲がりにくい感じがしたのです。
 
自身で膝を評価すると、脛骨の大腿骨に対する内旋の可動域が減少していました。そしてその可動域に影響を与える大腿二頭筋腱周囲や付着部周囲が硬くなっていました。圧痛も左側より強い状態でした。
 
何故ここが硬くなってしまったのか?
 
その答えは前述した車での移動時間の増加だと筆者は考えました。
 
車の運転というのは、基本的に座った状態で行います。股関節や膝関節は屈曲位です。
 

 
そこからブレーキとアクセルを右足で踏み変えながら運転をするのですが、筆者の運転のクセで、アクセル操作において右下腿の外旋が強く出てしまうのです。
 
今までよりも車に乗る時間が増えたことにより、大腿二頭筋の収縮による下腿外旋位をとる時間が増えた。その結果が膝の深屈曲位での違和感という症状に繋がってしまったのです。
 
極めて軽度な症状であったため、セルフケアにてすぐに改善は図れました。早期に身体の変化に気付けたので良かったですが、明らかに生活習慣の変化が起きているのであれば先回りして身体の不調を予防するのが理想です。
 
他にも何かないだろうか?車の運転で自分の身体に起きそうな変化を色々考えてみました。
 
真っ先に思い付いたのが股関節です。
 
運転時には、股関節は90度近く屈曲した状態が続きます。伸展できる局面は皆無です。ということは、股関節の伸展可動域の減少が予測でき、対応策として股関節伸展のストレッチを日々欠かさないことが重要になってきます。
 
 
加えて、シートと皮膚の接触面も気になりました。
 
車のシートは長時間の座位を想定し、座り心地が良いように作られています。車種にもよりますが、背中や臀部の形状に似せて曲線で作られており、皮膚との接触面積が広くなるようになっているものが多いです。
 
このことは、坐骨結節などの骨突出部への圧力を分散している一方、大腿の後面や臀部の皮膚がまんべんなく圧迫されることを意味します。
 
短時間の運転であればそれほど問題ないのかもしれませんが、筆者は1日2時間車移動が増えたため、皮膚の滑走性に何か問題が生じる可能性があります。
 
生活の変化をきっかけに身体に対する思考を深めるきっかけになりました。
 
 

今を良いきっかけにするために

 
今回の外出制限の要請といった事態は中々起きることではありません。生活環境が一気に変化した方もいると思います。
 
しかしこれからも望むにしろ望まないにしろ、生活の変化というものは訪れます。
 
例えば引っ越しをした、転職をした、細かいところでは新しい靴を履いて過ごしたなど何かしらの変化は今後も生じるはずです。
 
そうであるならば、認識できる変化の幅や種類を増やしていくことが大事になってきます。良い変化であれ、悪い変化であれ、その変化に対して行動を変えることができるからです。
 
そしてそれはアスリートに限らず、スポーツトレーナーやセラピストにも言えることだと思います。
 
人によって様々な形があるとは思いますが、今の状況はその能力を高めるトレーニングになるかもしれません。
 
「生活がどう変わったのか?」というところから認識し「その変化が身体にどのように影響するか?」ということを考えるきっかけになり得るからです。
 
そのように自分の思考を変化させることで、様々な状況でも安定した力を発揮できるようになるのではと筆者は考えます。
 
とりあえず筆者は再び仲間とスポーツができる時に、この時期を言い訳にしないよう鍛練を積むことにします。
 

 
 

できることをできるところから

 
筆者もそうですが、身体の変化に自分自身で気付けるようになるというのは、最初はかなりハードルが高いように感じます。
 
そのように感じる人は、目の前のはっきりと分かっている生活環境や習慣の変化をきっかけに、自身の身体について考えたり感覚を研ぎ澄ましてみたりしてはどうでしょうか?
 
高いハードルをいきなり跳ぶのではなく、できることをできるところからやっていくのです。それも中々難しいことではありますが、必ず新しい気付きがあり、自身の身体やパフォーマンスをより良い方向に導くことができるはずです。
 
この時期を乗り越えた先に、あらゆる事態に対処できるような精神と肉体を求めて。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 

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