海外遠征における“食事”の怖さを選手たちは知らない・・・

試合では実力がそのまま結果に結びつくわけではありません。

疲労の度合、怪我の有無、事前のコンディショニング・・・

 

つまり“試合結果=実力×◯◯×◯◯・・・”と不特定多数の要因が重なります。

 

裏を返すと、結果にフォーカスするということは

結果だけでなく、不特定多数の要因を加味する広い視点が必要になる

とも言えます。

その一つの要因としては“環境”が挙げられます。

 

“海外遠征をしてから調子が悪いんです。

膝が痛いし、疲れが抜けません。なんだか肌も荒れるし。。。”

 

これは私、鳴海裕平が担当したクライアントから聞かされた言葉です。

 

海外という環境でどのような影響を受けたのか、

私がクライアントとの関わりを通してお話させて頂きます。

 

環境による予想と目の前の現象をすり合わせる。

 

海外遠征という要因では、

どのようなことが選手に影響を及ぼしうるのでしょうか?

 

飛行機気圧差による筋の弛緩、

日本と現地の温度差・時差、練習環境の違い、

試合に向けての精神的ストレス、、、、

様々なことが予想されます。

 

そして目の前にいるクライアントの状態と照らし合わせます。

この方は特に膝の痛みに関連して右胸郭と横隔膜の硬さが目立ちました

結果として一番影響を及ぼしていたのは“食事内容の変化”による“肝臓の負担”でした。

 

 

心当たりがないか聞くと、

出される食事が肉食中心で、しかも先輩にやたらバターケーキ食べさせられていた

という声も聞かれました

 

食事から症状を紐解く

 

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少しだけ話をさせていただくと、

 

大腸の腸内細菌は肉類が入ると悪玉菌が腐敗・分解させ、

腸内にはアンモニアが発生し、静脈血中に入り込みます。

アンモニア自体は門脈から肝臓に入り分解されますが、

必要以上に肝臓に疲労がかかります。

それにプラスして脂肪分の多いジャンクフードを摂取していたからなおさらです。

 

こういった背景から、肝臓の疲労が発生し⇒肝臓を取り囲む横隔膜や胸郭に悪影響

⇒それをフォローするために脊柱、骨盤、下肢へ負担がかかる。⇒膝の痛みが生じる。

 

という推測ができます。

 

結果としてこのクライアントは肝臓の疲労を抜くとともに、

肝臓周囲の組織をゆるめることで膝の痛みは消失しました。

その後、セルフコンディショングと共に食事ついてもお話させていただきました。

 

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選手は食事に関しては何も知らず。日本とは違い、海外は身を守ってくれない。

 

食事が変わると、当然身体に対する影響は大きく変わります。

しかし選手はテクニックや筋力など試合に直結しやすい要素については興味が強いですが、

特にジュニア期では食事に関する関心はほとんどないことが多いです。

 

これには選手の関心の問題だけではなく、日本という環境ではバランスが整った食事が用意されていることが多いためでもあります。海外では必ずしもそうではないからです。

 

ただ、選手の身体を守るために

トレーナーがそういった知識を必ず持っていなければいけない、

知っておかなければトレーナーとして名乗る資格がない、とは決して言いません。

(トレーナーというよりも栄養士の領域かもしれません。)

 

しかし私自身の考えとしては、

トレーナーがそういった領域について知っておくことは

選手の今後まで焦点を当てたときに必要になる場合があると考えています。

 

その場の結果だけを考えると

身体の不調を治すには、身体だけを診ればよいかもしれません。

 

しかしこの知識があると、原因がどこから来ているかを特定することにつながり、

今後そういった症状が発生することを未然に防いでくれます

 

先述した選手にはコンディショニングの仕方も食事についてもお伝えしたところ、

その後海外に遠征しても膝の痛みを一度も再発させていません

 

結果として“その場の痛みを取り除く”よりも、

さらに先を見据えた“痛みを取り除き、再発させない”というアプローチが可能となり、選手にとって、よりよい結果につながりました。

 

多様な知識を身につけ、プロフェッショナルであれ

 

トレーナーが専門分野である身体の構造や手技、トレーニング方法などへの興味・関心があるのは当然でしょうが、今回のような食事に関する知識が必要になる場合もあります。

もちろん食事のみならず、もっと様々な知識が要求される場面が訪れるかもしれません。

 

様々なことに興味を持ち、幅広い知識を貪欲に身につけていきましょう。

それを繰り返し、経験をも積み重ねることでトレーナーは

常に選手の未来を推測して、成すべきことを的確に成せるという

プロフェッショナルとしての姿ができてくるのではないでしょうか。

 

すべては選手のために。

最後までお読みいただきありがとうございました。