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2017年02月10日
過去の大きな失敗
いつもJARTA公式ブログをご覧いただきありがとうございます。
長野県で活動している認定講師の百瀬正浩です。
私は今『長野bloopers』(日本プライベートフットボール協会所属)という、長野県唯一のアメリカンフットボールクラブチームに関わっています。
クラブチーム日本一決定戦の“オーシャンボウル”連覇を目標に活動しています。
今こうしてトレーナー活動をしていますが、当然最初はしっかりと関われた訳ではありません。
今回は私自身が過去にトレーナー現場に出た時に実際に、体験した失敗とそこから今のように活動できるまでの話をお伝えしたいと思います。
期待を胸に飛び出したスポーツ現場
今から3年程前になります。
JARTAとは完全に出会う前の話です。
回復期病院に勤務していた私ですが、以前よりスポーツの現場に関わりたいと夢描いていました。
もちろんただ理想を掲げるだけでなく、業務の傍らにトレーナー活動に必要な学習も日々続けていました。
自費でテーピングを箱買いし、巻きまくっていた程です。
病院での臨床経験が6年目を迎えた頃、「そろそろ現場に出て、自分がどのくらい役に立てるか試したい。」
そんな思いで、知り合いをつてに長野県で活躍している男子バレーボールのクラブチームに話を持ちかけ、チームトレーナーとして関わらせて貰えるようになりました。
こんなはずじゃなかった
チームに初めて合流し、自分が何者かを15分ほどで自己紹介して練習へ参加しました。
最初の挨拶は事前に考えていったので大丈夫でした。
しかし…
練習が始まってすぐのことです。
「ヤバい…。何していいかわからない…。」
本当にこれが率直な感想でした。
ウォーミングアップから基礎練習、個人練習から全体練習へと、次々に展開されていく練習メニューをただ眺めるばかりです。
ケガ人が出れば処置に入りますが、それ以外は前を走っていく選手を眼で追うばかりでした。
「こんなはずじゃない。もっと必要とされてトレーナーとして頼られるはず。」
今考えれば本当に情けない話ですが、その時は本当にそう思っていました。
次第に選手とは打ち解けていったので多少は相談を貰いましたが、練習後は体育館も閉まってしまうので、思うようなサポートができません。(冬なら尚更です。)
終いには練習中にずっと『ボール拾い』や『ボール出し』をしていた程です!!
最初にプレゼンした内容が恥ずかしくなるくらい、完全に自分を見失っている状態でした。
「トレーナーってやり甲斐ないし、面白くないんじゃないのかな…」
正直そう思った程です。
片道1時間以上を掛けて毎週通った初めてのトレーナー活動は、半年程で限界を向かえ終了となりました。
圧倒的に足りなかった
そのトレーナー活動中に、何も行動がなかった訳ではありません。
なんとか現状を打開しようと調べていた時に出会ったのがJARTAでした。
それまでの自分にとっては、他では見ないトレーニング理論や考え方、選手を思う気持ち、講師の方々の人柄に惚れ込み、すぐに認定スポーツトレーナーを目指すことを決意しました。
JARTAのセミナーを受講していく中で、すぐに自分に足りない物に気が付きました。
それは『選手の為に成し遂げようとする思い』でした。
初めて現場に出た時の自分は、言ってしまえば変に自信に満ちていて少し偉そうにしていたくらいでした。
これはもう最悪です。
選手の為にというよりは、明らかに自分の為にやろうという感じです。
そういう希薄な思いだからこそ、すぐに行動を展開できず最終的に何もできなくなってしまったのだと思います。
もちろんそれだけではありません。
監督や選手とのコミュニケーション力、選手の課題を抽出する力、提供できるトレーニング、総合的なプレゼン能力、どれもが圧倒的に足りませんでした。
結果的に与えて頂いた場所を生かすことができず、トレーナー活動を終えることとなってしまいました。
JARTAに出会った学んだ
先にもお伝えしましたが、JARTAと出会って本当に多くのことを学びました。
ここでは全ては書ききれませんが、JARTAで学んだことを一部ご紹介したいと思います。
まずは『プレゼンする力』です。
提供するトレーニングやセルフケア指導もそうですが、これはまずは相手にその意義や期待できる効果、それによりその選手にどんなメリットがあるかを伝えなければなりません。
選手によって一概に同じ伝え方が正解ではありませんが、指導をするにはプレゼンする力があってこそです。
プレゼン次第で、次の選手の行動が変わると言ってもいいと思います。
次に、『選手の課題を抽出する考え方』です。
ただ数式のようにあなたに足りない力はこれですと話しても、選手はピンときません。
その選手がなりたい状態はなんなのか?
目指しているところはどこなのか?
それに向かって課題を明確にして、それが達成したことで到達できる状態をしっかりとイメージさせる必要があります。
それにより動機が生まれれば、生活面から意識も行動も変わり、良い結果が得られると私は考えています。
次に、『トレーニングのモデル』です。
これは、一連のトレーニングの流れを指します。
特にチームと関わる際は、重要となります。
単発的なトレーニングよりは、全体として一連の流れを持って取り組めるトレーニングの方が、その後も継続的なトレーニングの実施に繋がりやすいです。
流れがあるので、トレーナーとしてもチームにトレーニングを伝えやすいメリットがあります。
最終的に選手同士が互いにポイントを確認し合い、トレーニングに取り組めるのが理想です。
まとめ
スポーツ障害やその処置に対する知識はもちろん重要ですが、それだけでは現場に出るには十分とは言えません。
病院とは異なり、まずは自分から監督や選手にアクションをし、課題を解決していく必要があります。
それには、それを伝えるプレゼン力、課題抽出能力というような前提条件が必要不可欠です。
トレーナーとして現場に出る前に、十分な準備が必要なのはこれまでもお伝えしてきましたが、こうした前提条件も大変必要な準備になります。
ここでお伝えしたことはJARTAのセミナーで学ぶことができます。
“これからの自分に必要なことだ”と思うことがありましたら、是非JARTAを覗いてみて下さい。
(上手くいかない中でも選手に救われました)
最後までお読みいただきありがとうございました。