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2017年01月30日

トレーナーとして、自分が得意なスポーツばかりみていませんか?

認定講師の高塚政徳です。
このタイトルから皆様はどのように感じるでしょうか?
まずは、こちらをご参照ください。
代表中野が約2年前に書いたブログ記事。
【自分がやってきた競技は「苦手」と心得る】
http://ameblo.jp/bodysync/entry-11899060749.html

この記事は、当時の自分にとって心に引っかかるものがありました。
 
それは、まさに自分がやってきた競技であり、
 
現場や勤務していた病院のスポーツ外来で、
 
主に関わっていた「野球」のことばかり考えていたからです。
 
 

 
 
このブログ記事を読んで以降、自分がやってきた競技に関わるからこそのデメリットもあるのかもしれないという視点が増え、「野球」に関わる際には、自分の経験が優位になってしまった情報を、トレーナーとして伝えてしまっていないか気をつけるようになりました。
 
しかし、スポーツニュースやスポーツ中継、雑誌などで野球の情報ばかりを集めてしまう状況は変わりませんでした。
 
私の場合は、「野球」以外の競技の選手と関わる際にも
 
「野球選手への対応」という枠の中でしか、他競技の選手と関われなかったことが考えられます。
 
この1年は私自身のスポーツに関わる環境が大きく変わったことで
サッカー、ラグビー、陸上、柔道、弓道、バレエなど、今まで深く関わることのなかった競技を現場やパーソナルでみさせていただく機会が増えました。
 

 
他競技の情報収集、選手との関わりの中で感じたこと。
 
今まで気づけなかったことに気づき、
今までになかったアイデアが生まれてくる感覚。
 
しかし、それと同時に、
 
評価・アプローチにおいて偏りが生じ、
持っている引き出しが圧倒的に少ないことも痛感させられました。
 
例えば、サッカーやラグビーなどの対人競技で求められる、
 
「相手を抜き去るためのステップワーク」
 
「接触プレーへの対応に必要な身体操作や感覚(洞察力、相手の状態を感じる力)」
 
これらを向上させるための考え方は、今まで行っていたトレーニング指導では、深く考えたことがないものでしたが、
 
どれも自分がしていた「野球」のトレーニング指導にもつながるものでした。
 
 
ここでお伝えしたいポイントは、ハイパフォーマンスの前提条件には共通項が存在するということを踏まえた上で、選手の気質、競技自体の風習・文化などの歴史的背景、求められる身体特性など、各競技の違いを感じることに意味があるということです。
 
もちろん、1つの競技をとことん追求することで初めてみえてくることもあるかもしれませんし、そのメリットも多くあると思います。
 
しかし比較するものがあることで、新たな気づきを得るきっかけになる可能性があります。
 
トレーナーが専門以外の競技について考えることは、選手でいうところの「クロストレーニング」にあたると考えます。
 
1つの競技だけではどうしても生じてしまう偏りを無くし、
できるだけ多くの視点・思考を展開できるようになることが、
選手のニーズに的確に応えるというトレーナーとして非常に重要な能力につながると言えます。
 
トレーニング指導に行き詰ったときには、他競技からヒントを得られるかもしれません。
 
選手のためにできる最善の準備をしていきましょう。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。