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2015年08月10日
コーチに共感を得るためのトレーナーとしての主張とは?
トレーナーとして新規のチームに関わる時にどのようなことを意識しますか?
今回はJARTA認定スポーツトレーナーとして活動しはじめた頃に、意気揚々とトレーナー活動を展開していった際にガツンと打ちのめされた失敗談です。新規にチームやパーソナルに関わる基本的な事ですが、ついつい空回りをしてしまう、そんな事が無いように是非参考にしてください。
JARTA認定スポーツトレーナーの田中紀行です。
チームやパーソナルで選手、監督、コーチに関わる中で、JARTAの認定スポーツトレーナーは東洋医学・東洋身体観、そして身体意識や認識学を基にした技術・トレーニングを提供することを基本としています。
これは、それぞれのスポーツの特性に焦点を当てるのではなく、人間としての動きの原点にフォーカスしていると言えます。
この考え方を言い換えると…
『各スポーツにおける基礎的な動きをトレーニング、指導することができる』
と言う解釈になり得ます。
つまり、それぞれの既存のスポーツトレーナーと差別化した活動をすることができます。
この強みを生かして選手のサポートをできることは選手の可能性を更に追求することになります。
では、JRATAのコンセプトを基にチームにトレーニングをする際の打ち合わせで、監督から
『このチームの選手は特に膝が弱い。股関節とか他は良いから、徹底的に膝だけを鍛えてほしい』
と言われたら、皆様はどのように対応しますか?
例えば、
『膝のトレーニングを単発でガンガン行うと身体のバランスが悪くなります』
『いまの主流は体幹の動きですから、そこを鍛えた方が選手も変わりますよ』
『身体を単純に考えず、各部の連動を考えて動きの中で膝を強くしましょう』
どれが正解でしょうか?それともどれも正解でないでしょうか?
私が導入の時にした失敗談は、忠実にJARTAのトレーニング理論に基づいて、正直に自分の考えを述べすぎた点でした。つまり、上に出したすべての例は、正解・不正解に関わらず、よく話も聞かずに監督の意見を否定しているものです。
ポイントとなる視点
監督に関わらず、選手やコーチもいままでの自分の積み上げてきた知識や経験があり、その観点を少なからず共感されないことは気持ちのよいものではありません。また、信頼関係が不十分な中での自己中心的な発言は致命的になることが多いです。
(写真:名古屋大学女子ラクロス部の練習前ミーティング)
選手、監督、コーチの声に常に耳を傾け、目指すべき目的を明確にしつつ、ディスカションを重ねていくことが重要であり、仮にその時点で有効と思われるトレーニングや考え方であっても一方的に推し進めるものではありません。
しかし、納得できる、腑に落ちる考え方であれば、経験豊富なチームや選手ほど喉から手が出る程知りたがっています。
チームに関わる時に必要なトレーナーとしての要素とは?
提供するトレーニングやコンディショニングが決して自己満足なものではいけません。
基本的にシンプルに物事を捉えていき、チームの目的を遂行していく事が求められます。
■選手、監督、コーチや関係者とトレーナーとの関係を常にニュートラルに保つこと
ex.目的を明確にし、選手をほめるばかりでなくしっかりと問題点を指摘し、時には叱ることができる
■トレーナースキル
ex.トレーニングにおいて納得させることのできる、技術、コミュニケーションや見本を提示できる能力
■人間力
ex.信頼関係の構築、トレーナーとしての魅力
まだまだ他にもありますが、重要と考えられる一部の要素を上げました。
JARTAではこれらの点を配慮した、実践に使える講義内容や実技、また認定スポーツトレーナーになったあともセミナーの再受講や地域で繋がりを持てるWorkOut(合同練習会)等も実施しています。
各セミナー情報をチェックしてみてください。
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また現場でよくある質問やトレーニングを導入する際のJARTAトレーニングの位置付けをQ&Aにまとめておりますので是非一度ご覧ください。
http://jarta.jp/qanda/
最後までお読み頂きありがとうございました。