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2020年01月08日
身体を捻るには胸椎の動きが必要
文責:高島公平
野球・テニス・バレーなどのスポーツで身体の捻りを必要とする動作は多いと思います。
身体の捻りを出すためには背骨がしっかり動かないといけないということは皆さんもわかっていることと思います。
では、身体を捻る動きは背骨のどこで一番大きく動くか知っていますか?
背骨の中で捻る動きが大きく出るのは、頚椎・胸椎・腰椎の順番です。
つまり身体を捻る動きで一番動く部位は胸椎となります。
関節の構造上腰椎は屈曲・伸展(前屈・後屈)が大きくなり回旋の動きはわずかになります。
胸椎は腰椎とは異なり屈曲・伸展の動きだけでなく回旋の動きも大きくなります。
そのため体幹の回旋は胸椎主体となるのです。
スポーツ動作を指導される中で、「腰をもっと捻って」「腰をもっと使って」「腕をもっと引いて」などといった言い方が使われることがあります。
どの場合も身体の捻りをしっかり出したい時に使われることが多い言葉です。
これらの声掛けで上手く動きを誘導できる選手と誘導できない選手が出てくる場合があります。
誘導できない選手に対しては胸を意識した声掛けに変えてみることで変化を与えることができるかもしれません。
また、本来動いてほしい部位の動きがない中で無理に動かそうとする可能性に加えて、本来動かしたい部位ではない部位で動こうとすることで身体にかかる負担が増えてしまい痛める原因にもなる可能性もあるため、選手にあった声掛けが必要となります。
捻りを必要とする動作の中で「腰が痛い人」や「肩が痛い人」「背中が痛い人」などは一度胸椎の動きを確認してみることも、痛みを改善し動作の質を上げるためには必要なことかもしれません。一度確認してみましょう。
では、痛めることなく捻りの動きを改善し動作の質を向上させていくための胸椎の動かし方を紹介したいと思います。
1、脊柱伸展回旋①
胸椎の動きを出すためのJARTAでお伝えしているトレーニングです。
手で支える時に余計な力みを出さないようにし、上部胸椎と肩を前後に動かします。
2、脊柱伸展回旋②
胸椎伸展位にしてから捻りを加えます。この時股関節が抜けないように注意して行ないます。
上手く回旋が出ない時は胸の前で合掌する形で行ないます。
3、胸セパレート
手を重ねて胸の前にします。その状態から顔とへそは正面を保ったまま手と胸の位置関係が変わらないように手と胸を左右に動かします。
ゆっくりした動きから始め、慣れてきたら早く動かすようにしていきます。
胸椎が硬くなってしまっている場合なかなか難しい動きになります。しかしながら、1の脊柱伸展回旋は毎日繰り返して行なうことで動きの改善が実感しやすいかと思います。
自分自身のできる範囲から徐々に動きを作っていきましょう。
捻る動きで痛みが出る人だけでなく、スポーツ動作で身体を捻る動きを必要とする人にはぜひ取り組んでもらいたい内容になっています。
ここで上げた内容のトレーニング以外にも胸椎を動かすトレーニングはたくさんあります。今まであまり目を向けていなかった人はぜひ胸椎を動かすようにしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
JARTA公式HP
https://jarta.jp