“正しい動き”ばかりトレーニングすると怪我をする

正しい動き

正しい身体の使い方

正しいフォームなど“正しい◯◯”というのは度々耳にすることがあります。

もちろん重要な視点で、正しい(良い)とされる動きや身体の使い方はトレーニングを行い質を高めなければいけません。

しかし、果たして正しい動きばかりをトレーニンングしていて良いのでしょうか?

JARTA認定講師の岩渕翔一です。

今回は正しい動きや身体の使い方、美しいフォームなど、そればかりトレーニングしていては故障を起こしやすくなるという視点をお話しようと思います。

 

この課題を克服するためのkeywordは「汎用性」です。

<トレーニングの目的>

まず大前提としてですが、トレーニングというのは「何が」目的でしょうか?

・勝つため

・パフォーマンスを高めるため

・故障を予防するため

これらがトレーニングの目的の大前提と言って異論はないかと思います。その上で各選手、チーム、競技などそれぞれに目標があります。この目標を実現するための課題を明確にし、その課題をクリアするための方法の一つにトレーニングがあります。つまりトレーニングというのは目標達成のための具体的方法(手段)の一つに過ぎないということです。

例えばスクワットを例にしてみましょう。スクワットにも色々な目的や形がありますが、基本的な正しいとされている形というのは、

・足幅は肩幅くらいに広げる

・膝は前に出さない

・背中はできるだけ垂直または脛骨と平行を保つ

・つま先、膝、太腿が同じ方向を向いている

このような感じになるかと思います。これはなぜこのような形が正しいとされているかというと、ハムストリングスや大腰筋、大殿筋の可動性と筋力を向上するのに適した形でそれがハイパフォーマンスに繋がりやすいからです。大腿四頭筋ばかり使うと膝に過度の負荷がかかることや運動効率が悪いことからそのような状態を避けるという意味も含まれています。つまり「正しい形」というからには必ずなぜその形が正しいのかという背景が存在します。そして多くのトレーニングというのは

「刺激を入れたい筋肉に刺激が入りやすい形」

「その形そのものが安定していて理想的な姿勢、動作、状態である」

とういうのが正しい形とされています。

<スポーツの本質。正しい動きだけでは怪我をする>

では、スポーツにおいて自分が思ったように動ける、プレーできる、余裕がある。果たしてそんな場面は一試合の中でどれくらいあるでしょうか?

スポーツには競技に関わらず勝ち負けが必ず存在します。勝ちを目指して誰もが自分の思うようにプレーしようとし、誰もが相手に思うようなプレーをさせないようにします。

そのせめぎ合いの結果が勝ち負けという結果に現れるわけです。

重要なのは正しい動きをすることと同時に、せめぎ合いから生まれるどんな状況や状態でもその動きが可能であること、使いたい部分を使えることです。

一定の条件が伴わないとできないような動きでは相手や状況によってはそもそもその力を発揮することができません。

正しい動きや形がとれないような状況に追い込まれたときに、無理な体勢や状態からやみくもに動かないといけない状態になってしまうと故障をするリスクが当然高まります。そうならないために動きや形、状態に「汎用性(広く色々な方面に用いることができる)」が重要であるということです。

 

<汎用性を高めるための方法>

では、汎用性を高めるための具体的手段ですが、これは階層に分ける視点が重要です。

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このような階層に分け具体的手段を作成し、競技パフォーマンスにつなげることで汎用性が高まります。汎用性が極限まで高まると、

「なんでそんな状態からそんな動きができるの!??」

というような驚くようなプレーに繋がります。

例えば例にあげたスクワット一つをとっても、このように考えると無数に形があり、応用させていくことが可能なはずです。

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※スクワットのほんの一例。

 

トレーニングの目的はなんなのか?

あくまでその大前提の下、目標、課題、手段を考えていかなければ、正しい動きのトレーニングが故障に繋がってしまう可能性を秘めているということです。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。