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2014年02月10日

スポーツ選手の身体に関わる際の大前提「つながり」について

スポーツ選手と関わる際に、絶対知っておかなければならない「つながり」についてご紹介します。
スポーツ選手の身体に関わる際の大前提「つながり」について78
今回のテーマは「スポーツ選手の身体に関わる際の大前提」についてです。
人間の身体は決してばらばらな部分の寄せ集めではなく、ひとつのものであり、その中で生じている現象は全て同期しています。
 
特に西洋医学を勉強された方はご存知かと思いますが、解剖学などでは「肩の構造」「股関節の構造」など、部位別の学習方法が行われます。
また治療法についても同様で、腰の痛みには腰の治療方法といった具合に、こちらも他の部位との関連については近隣関節部位以外は語られることが少ないのです。
 
果たして本当にそれで良いのでしょうか。
 

便宜上の分類よりも大切なこと

全てのつながりを意識する78
JARTAにご関心がある方は、そういった現状に疑問を持たれている方が多いと確信しておりますが、あえて断言します。
絶対に不十分です。
「科学的根拠があるから」「研究で実証されているから」とよく言われますが、人間という非常に多要素で構成され変化に富んだ存在に対しては、まったく適応できないと考えています。
 
人間の状態やその変化には、非常に多くの要素が関連し合っています。
人体には様々な部位が存在しますが、そもそも理解しやすいように人間が便宜上「分類」しただけです。
肩や股関節など学問上別々の部位であっても、生きている以上、全ての部位との関係性が前提となって存在しています。
ばらばらになって存在したことはないはずです。
(解剖学はまさにご遺体を解剖して得た所見に基づいた学問ですから)
 
発生学的に考えても、全てつながって発生しており、それぞれ「密接に関連があることを前提に発生し発達」しています。
身体各部位であればまだイメージしやすいと思いますが、これは身体と精神との関係において同様です。
同時に関連し合って存在しているものであり、ばらばらになって考えるものではありません。
 
治療や施術経験のある方はご経験があると思いますが、身体の悪いクライアントは、精神的にも落ち込んでいるなど、何らかの問題を抱えていることが多いですよね。
治療が上手くいって身体が改善してくると精神的にも改善してくることはよくある話です。
場合によっては逆もあり、精神的に良くなってくると身体的にも改善がみられてくることもあります。
 
たとえば身体に生じている痛みに、本人が考えているのとは別の解釈を与えてあげるだけで症状が改善するきっかけになることもあります。
こういった考え方は、特にアスリートに対しては非常に重要な観点になってきます。
 
このような原則・前提を重視し、コンディショニングやトレーニングを行うというのがJARTAの基本スタンスです。
そしてこの前提は、身体各部位および身体と精神だけの関連だけではなく、身体の使い方においても、非常に重要な考え方です。
 

まとめ

スポーツ選手の身体に関わる際の大前提、「つながり」についてお伝えしてきました。
 
当然ながら痛みを治癒することを目的に来られる選手もたくさんいます。
しかし、本来、彼ら彼女らが目指すところは、痛みを治癒するというもの以上に「パフォーマンスを極限まで高める」というところにあるはずです。
主訴は疼痛ですから、まずは当然その問題の解決に向けて対処しますが、アスリートとして目指す方向を理解した上で問題点に対処するのと、そうでないのでは、結果は大きく異なると考えています。
 
スポーツ選手と関わる際にはぜひ参考にしてください。