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2015年01月16日

トレーナーがチーム力を上げる方法

トレーナーは、トレーナーの役割があります。しかし、自分の与えられた役割さえしていれば、物事は上手く運ぶとは限りません。
 
どの社会も、個人が自分のことだけを考えて、自分の仕事だけをしていると組織は必ず機能しなくなります。
スポーツにおいても、ただ目の前の自分の仕事をこなすのと、チーム全体像を関係主義的に把握した上で自分の役割を果たすのでは意味が違うのです。
 
今回のコラムを見ることによってあなたは、チームパフォーマンスを「下げるトレーナー」にならずに済みます。 それどころかチームパフォーマンスを「上げることができる1ランク上のトレーナー」になることが出来ます。
 
北海道のJARTA認定スポーツトレーナーの犬尾です。
 
JARTAコンセプトで関係主義を理解することが出来ると、スポーツに限らずチームビルディングの要素を多角的に捉える視点を持つことが出来るようになります。
「良いチーム」と「悪いチーム」は何がその命運を分けるのか、考えたことがありますか?
 
結論から申します。「良いチーム」は必ず「良い前提条件」を持っています。その「良い前提条件」とは、「個の成熟」と「信頼」です。組織の戦略や体制などではないのです。
その理由を、「良いチーム」と「悪いチーム」を要素分解して比較することによって明らかにしていきます。
 
 

徹底比較

「良いチームとは?」を挙げてみたいと思います。

  • 個人×個人=大きな力を生む
  • 個々がやるべきことを分かっている
  • 個々が主体的に動いている
  • チーム内でバランスがとれている(チーム内での個々の役割と全体のバランス。ポジション別、レギュラーとベンチ、監督とトレーナーなど)
  • 組織の戦略が機能している。
  • 人間関係が良好
  • 共通目的、共通認識を持っている
  • チームを応援、支援してくれる存在がいる
  • 敵チームとのライバルとして切磋琢磨の関係(良い関係)
  • 社会的にも、貢献活動をしている(プロ選手の慈善活動など)etc.

 
一方「悪いチームとは?」を挙げていきます。

  • 個人×個人=何も生まれない、もしくはマイナス
  • 個々が自分の役割ややるべきことが明確でない
  • 個々が受動的、依存的に動いている
  • チーム内のバランスが崩れている(個々の役割に対する偏り。足りない能力、空いているポジションが多いなど)
  • 組織の戦略が全く機能しない。いつも上手く行かない。
  • 人間関係がギクシャクしている。
  • 共通目的や共通認識はない。お互いを知らない。
  • チームを応援、支援してくれる存在がいない
  • 敵チーム、ライバル関係の存在がいない。もしくは関係が良くない。
  • 社会的貢献どころか、自分達のことしか考えていない。etc.

 

違いは、前提条件にあった

ここに共通している根本的違いを見抜くことが出来たでしょうか?前提条件の違いは、「個の成熟」と「信頼」です。
 
「チーム」とは何で構成されているかというと、「人の集まり」です。
その「チーム」の最小単位は「個人」です。人間が1つ1つの細胞から出来上がっているように、チームも「個人」が集まって出来ているのです。
 
良い細胞が集まれば健康的な人間になるし、悪い細胞がたくさんあれば不健康な人間になりますよね。前提として、この「チーム」の最小単位である「個人」がどう在るべきかが命運を分けます。
例えば、「良いチーム」の個人の特徴は、確実に「自立、主体的に行動」しています。個人の目的を持っていたり、自分の言動行動に責任を持っているということです。
 
「悪いチーム」の個人の特徴は、確実に「依存的、受動的な行動」であります。自分で考えず、責任を追わず、言われたことだけをこなします。そこに自分の目的や目標はなく、やるべきことが不明瞭。何かあったら他人や環境のせいにします。
 
もう1つの前提条件は「信頼」に大きな違いがありました。
「チーム」とは「個人」の集まりです。ということは、「個人」と「個人」の間には「人間関係」が存在します。
この「人間関係」を強めたり弱めたりするのが「信頼」です。「良いチーム」の個人間の特徴は、信頼関係が築けていることです。
 
それは、お互いの個の尊重であったり、コミュニケーションであったり、人柄だったり、能力の認め合いです。「悪いチーム」の個人間の特徴は、「不信感」が存在することです。
自分が尊重されず、他人を尊重しない。個人の人間性に問題があったり、能力の低さが不信感を生むのです。
 
あなたが、それを変えていく存在になるのか。助長する存在となるのか。それは、あなたの言動行動次第となります。
 
 

まとめ

トレーナーが本当にチームのパフォーマンスを向上させる要因になるためには、選手や組織を多角的に捉える視点が必要でした。その中で、「良いチーム」には「良い前提条件」が存在しました。
 
なぜその選手は勝てないのか?
なぜ、そのチームは伸びないのか?
 
これをトレーナー側も、「良いチームの条件の理解」「広い視点」を持つことによって、関わり方が必ず変化するはずです。
 
ここを感覚的だけで過ごすではなく、ポイントを理解しながら日々を望むことが出来れば、再現性を持って「チームに必要な存在」になれます。
 
 
P.S JARTAのメンバーは、個人が主体的であり、個人間に信頼があります。それは、代表の中野が率先してそういうチーム作りをしているからです。
トレーナーがチーム力を上げる方法
 
最後までお読み頂きありがとうございました。