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2016年02月19日

活動報告〜『動きやすいように緩めてほしい…』バレエ舞台サポート〜

試合当日の選手のサポートに入る際に皆様はどのような事を考えていますか?
最高の技術を提供し、最高のコンディションに持っていく事でしょうか?
JARTA認定講師の田中紀行です。

最高のコンディションに持っていくことは前提にありますが、それ以上に大事なことは、選手が最高のパフォーマンスをどのように発揮できるかをイメージしておくことです。
 
私が関わるスポーツは、バレエやフィギュアスケートが中心のため、特に『観客を魅了する視点』を大事にしています。バレエやフィギュアスケートは観客の心をつかむパフォーマンスが重要となります。
 
先日、バレエの演出・振付家である深川秀夫氏ご自身が舞台に出演されるという事で、当日のサポートのご依頼をいただきました。深川氏は数々の国際コンクール入賞、国際コンクール審査員歴がある世界的なダンサーであり、現在の演出・振付家としてもその作品の世界観に多くのファンがお見えになります。
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(バレエ演出・振付家 深川秀夫氏)
 
その時のサポートでの深川氏の依頼が、タイトルの通り『動きやすいように緩めてほしい…』ということでした。この言葉の意味を考えると、緩み過ぎても緩みが少なくても困るということです。舞台でのベストなパフォーマンスが目的になっていることが裏付けられます。
 
今回のタイムスケジュールは、リハーサル前にコンディショニングチェックとケアを実施し、リハーサル後に動きの状況で更にケアをして本番を迎えるというものでした。与えられた時間はそれぞれ15分程度となります。
 
決められた時間の中で、評価を行い、身体や動きの質を最大限上げる必要があるため、無駄な動きは極力避けなければいけません。では、その中で行うアプローチはどのようなものがあるのでしょうか?今回は、本番当日に行ったストレッチについて述べたいと思います。
 
JARTAのベーシックセミナーの時にお伝えしていますが、現場で行うストレッチは3種類あります。

  • 関節・筋肉の可動域拡大の為のストラクチャー系
  • 疲労の回復や組織の循環改善のためのリカバリー系
  • 身体が柔らかく動かしやすくなるためのトレーニング系

 
3つのストレッチの意図から考えると、今回のサポートに適しているのは③のトレーニング系ストレッチになります。JARTAでは、T-レフストレッチという方法を用いています。
 
今回のサポートで用いたT-レフストレッチは、頸部・肩・大腰筋・股関節・ハムストリングス・下腿・足部が中心になります。これらのストレッチをリハーサル前に実施し、舞台で動きをチェックしていただき、本番前に改めて状況をチェックし最終ケアを行いました。
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(舞台でのリハーサル中の深川氏)
 
この一連のサポートの中で行うケアは、深川氏の依頼である『動きやすいように緩めてほしい』を前提として、常にシンプルであることです。T-レフストレッチは手技として非常にシンプルであり、受ける側も変化をしっかり内的に認識することができます。また、短時間で効果的である点も大きなポイントとなります。T-レフストレッチをご存じの方は、是非ともその精度を高めていただきたいと思います。
 

【最後に、本番のパフォーマンスは…】

とても素晴らしいものでした。観客も笑顔で溢れており、日本ではあまり見られませんが、スタンディングで称賛の声を上げている方も見られました。トレーナー活動を通じて、芸術の素晴らしさを感じる事の出来るサポートとなりました。
今回は、ストレッチについてお伝えしましたが、現場での注意すべきことはまだまだあります。具体的なお話はまたセミナーやworkout等の機会にお話ししたいと思います。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。