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2016年02月27日
捻挫は“癖”になる!?
5W1Hで癖になった捻挫を早期改善に導く
『捻挫は“癖”になる』
という言葉があるほど、捻挫は一度起こすと、
何回も何回も繰り返しがちです。
何度も繰り返すのは
捻挫により靭帯が伸びている(または損傷している)
⇒それにより足首のアライメントが崩れている”
⇒アライメントが崩れているので運動した際には再発しやすい
というのが通説ですが、ここには足りない情報があります。
なんだかわかりますか?
「原因」「要因」「運動様式」など様々あります。
しかし一番大事なのは「どのように」捻挫をしたのかということです。
これを逆算することで捻挫を癖になりづらくし早期に回復させることも可能です。
JARTA認定講師の鳴海裕平です。
今回は受傷機転を逆算することで捻挫を早期回復に導くという内容をお話ししようと思います。
捻挫には内反捻挫と外反捻挫がありますが、今回は受傷として数の多い
足先が内側を向くように足首をひねってしまう、いわゆる内反捻挫を取り上げます。
内反捻挫では前距腓靭帯などを含めた靭帯の損傷のため腓骨のアライメントが崩れ
足関節はどうしても内反気味になり、外反がしづらくなる(可動域も狭まる)場合が
多く見受けられます。
ここで一つの見分け方なのですが、
ある箇所に調整をして外反の可動域を引きだし、
受傷機転を逆算することで捻挫の改善に必要なポイントを導き出せます。
一つが膝蓋骨 もう一つが腓骨です。
各々を図の矢印の方向にテンションをかけつつ
外反時の可動域の変化を確認します。
内反捻挫は腓骨側にダメージが加わることで発生するように思われがちですが、
膝蓋骨を調整するとグッと外反の可動域が広がり痛みが引く場合があります。
ただ、膝蓋骨の場合は内臓-自律神経反射により自律神経の働きによっても
動きを悪くしやすい箇所です。そう考えると捻挫をした元々の起因として
生活習慣や食習慣の改善まで必要になる場合があります。
腓骨を調整して外反の可動域が広がる場合は、やはり外力による影響が大きいです。
となると今度は“どこまで”外力による影響を受けたか。という考えが必要になります。
特に腓骨がダメージを受けると、下腿骨間膜に付着する後脛骨筋もダメージを受け、
後脛骨筋からその上部にある内転筋や腸骨筋・大腰筋にまで負担がかかることがあります。
もっと言うとこれがさらに上部である頸部・頭部まで影響する場合もあります。
そのため稀ではありますが、捻挫後にめまいや不定愁訴を訴える方もいらっしゃいます。
これらを精査することで捻挫の癖を取り除き、早期に改善を図ることが可能になります。
もちろん捻挫を早期改善に導くにはこれ以外にも要因はたくさんありますが、その前提として受傷機転を知る・把握することで、より精度が高いケアをクライアントに提供することができます。
特にセラピストは“今見たものがすべて”になりがちです。
・ここが硬いからストレッチしよう。
・ここの筋力が低いから鍛えよう。
そうではなく
「何が」「どのように」「どこまで」起きてこうなっているのか
簡単に言うと症状の5W1Hを把握するということです。
そこまでしっかりと把握することがより良い“結果”につながります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
足部の捻挫に対する疾患別のアプローチは来月初開催予定です。
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