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2016年09月03日

怪我を予防するために必要なトレーナーの思考〜第二弾〜

怪我をする・した後には偶然だった、運が悪かったということをよく耳にします。しかしそれは本当にそうなのでしょうか。
私は怪我をするのは「偶然」ではなく「必然」だと思います。
 
関西で活動しています、認定講師の藤田友和です。

 
怪我をするのは「偶然」ではなく「必然」だと思います。
少し厳しい言い方になりますが私は本当にそのように思っています。
怪我をするには何かしら原因があるはずです。
「偶然」と思われていることでも実はこんなことと繋がっていたのか、ここをもう少し意識していれば防げたのではないかということはよくあります。
前回は試合当日の怪我を予防するための思考をご紹介しました。
( 前回記事「怪我を予防するために必要なトレーナーの思考」
今回は普段からトレーナーはどのような思考で取り組めば良いのかということをお伝えします。
 
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〜怪我をしない要素を揃える〜

 
怪我をしないようにするために何をすればいいか。
これはいたってシンプルです。
怪我をする要素を全て排除する、言い換えれば怪我をしないための要素を揃えるということをすればよいということです。

  • コミュニケーションをしっかりとる
  • 姿勢を良くする(バランスを整える)
  • 筋力や柔軟性を向上させる
  • 関節可動域や筋力のバランスを整える
  • 身体の使い方を良くする
  • 食事、栄養管理を行う
  • メンタルトレーニングを実施する
  • 日常生活を良くする etc

 
簡単にですがこれらのことが思い浮かぶのではないでしょうか。
 
 

〜怪我を防ぐためには〜

 
先ほど列挙したものを少しだけ詳しく記載していきます。
 
1、コミュニケーションをとるということは選手の目や顔を見て話すということです。目を見ると疲労がたまっていたり寝不足であったりと何かしらの情報を発信しているのですぐに気付くことができます。またたわいもない話の中にヒントが隠されていることも多いです。
 
2、姿勢を良くするというのは可能な限り左右対称にするということです。これは賛否両論がありますので何とも言えませんが、私の今までの経験上、左右対称にしたことで怪我をしたりパフォーマンスが下がったということはありません。そのため左右対称にすることで、運動学的にも運動力学的にも各関節や筋肉など軟部組織のストレスが減るという考えでコンディショニングやトレーニングを実施しています。
 
3、4、5、筋力や柔軟性の向上、バランスを整えるということは2、の姿勢を良くすることの前提条件です。特に同じ関節での回旋系の可動域の左右差は捻じれのストレスに繋がるため、左右差がないようにします。例えば下腿の外旋が内旋よりも大きければ、膝関節は内側に入りやすくなる(いわゆるknee-in)ため鷲足にストレスがかかりやすい状態になるということです。
また他動運動ではなく自動運動で可動範囲が左右差なく動かせる能力が重要です。自動運動で使えなければプレーには活かされません。
 
6、7、食事やメンタルトレーニングに関して、一人のトレーナーが全てできれば言うことはないですが中々難しいのが現状です。筋肉の栄養になりやすい食べの物であったり、疲労回復に良いものなど最低限の知識は勉強した方が良いと思います。
またコンビニやスーパー、ファストフードなど出来合いものばかりの食生活であれば、食品添加物や人工甘味料などが多く入っているためあまりお勧めできません。しかし大学生になると一人暮らしになることが多いため、つい出来合いものやファストフードで食事を済ませてしまうことがほとんどです。特に野菜の摂取が大幅に減少するため栄養のバランスが崩れてしまいます。
そこでコンビニでも栄養が豊富で、あまり人工のものが使われていないものを伝えます。
 
8、日常生活は全てです。特にトレーナーであれば普段の姿勢などを注意することが多いと思います。しかしそれだけででは怪我を防ぐことはできません。私は姿勢ではなく気持ちや日頃の行いの姿勢も伝えるようにしています。例えばゴミを見つけたら拾うといったことです。
 
 

〜まとめ〜

 
今回は普段からのトレーナーの思考に関してお伝えしました。
怪我をするということには必ず原因があります。これを偶然や運が悪かったでは流さずに原因を追求することが重要です。
一見関係のないことでも日頃の小さな積み重ねが後々効いてきます。それをこれは関係ないだろう、という自分の基準で排除してしまうのは選手の為ではありません。
怪我の予防にはこんなことが関係していたのか、ということを今まで多く経験してきました。関係ないと思うようなことが実は関係している、ということを常に考えながら選手へのサポートに徹していただければ怪我の予防に繋がると思います。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。