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2016年08月28日
大腰筋が影響するベーシックな動きを理解する
人間の身体の動きには基本があり、前後左右の動き、上下の動き、回転の動きがあります。
本日は、その基本から大腰筋を考えてみます。
JARTA認定講師の田中紀行です。
回転の動きは、関節の構造自体も動きに対応できるように各方向への可動性が必要であり、代表的で身体の動きに最も影響するのは、肩関節と股関節です。
肘関節や膝関節が蝶番のように曲げ伸ばししかできないのに対し、肩関節と股関節は曲げ伸ばしができるだけでなく、球状の関節の特性から、どの方向にも動かすことができます。
(フットサル選手の切り替えしの際の股関節の動き)
回転の動きと言うのは、どの方向にも動くという自由度が高い反面、不安定な要素も持ち得ます。
つまり、運動に伴い正しくない方向への動きが繰り返されると、関節に負担をかけ、肩関節炎や股関節痛などの痛みを引き起す可能性が増えます。
そのため、回転系の動きに対するアプローチは非常に重要と言えます。
【股関節の回転の最重要要素は大腰筋】
大腰筋の特徴について確認しましょう。
【起始】(浅層)T12~L5の椎体ならびに椎間円板 (深層)すべての腰椎の肋骨突起
【停止】大腿骨の小転子
【ポイント】腰痛の起始部から仙腸関節・股関節の前面を経て大腿骨の小転子を繋ぐため、体幹と下肢の連動性に大きく影響する
ポイントからも分かるように、大腰筋アプローチやセルフケアは、体幹と下肢の連動性、股関節の回旋の可動性、伸張反射(SSC:StretchShortening Cycle)に大きく影響します。
SSCに関する関連記事:ハイパフォーマンスの必須要素「RSSC」
(JARTAベーシックセミナーの実技:大腰筋T-レフストレッチ)
T-レフストレッチとは?
◆スポーツコンディショニングの新しい概念
各部位に対して、柔軟性とパフォーマンスアップの両立を実現するための施術、痛みの解消の為のテクニックである。スポーツ現場では、迅速性・場所を選ばない、ということが要求される。ベーシックセミナーで学ぶ、首、肩、大腰筋、股関節の4つのテクニックは、それらに対応可能な形で1セットとして使用できるよう1つの型としてデザインしてある。
[トレーニングを提供するための基本]
JARTAのコンセプトには、『選手に見本を見せる』 というものがあります。
見本を見せるとは、ストレッチのセルフケア方法やパフォーマンスを分解した基礎的な運動方法を示す事にあたります。
これは、トレーナーに関わらず、どのような現場や環境であっても同じであると思います。
つまりエクササイズやトレーニングを指導するセラピストであるならば、見本を示せる様に努力することが必要不可欠です。
(JARTA講師の必須条件でもある筆者の開脚前屈)
開脚前屈の柔軟性は、股関節回旋を高めるには重要な要素です。
大腰筋を賦活すると同時に脊柱の可動性も要求されます。
大腰筋のT-レフストレッチをした後に行うとやりやすくなるので、是非お試しください。
【まとめ】
ベーシックな動き知り、繰り返すことは、とても重要です。クライアントに自信を持って見本を見せるを目指して大腰筋を刺激してみてください。
【お知らせ】
JARTAのベーシックセミナーは全国各地で受講できます。詳しくはホームページをご覧ください。
ホームページ:ベーシックセミナー