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2014年04月14日
スポーツ業界における五月病とは?
今回は春に起こりやすいケガの特徴や傾向を考え、どのように選手のコンディショニングにあたるかをお伝えしていきます。
JARTAのETMで、PT/ATの赤山です。
部活レベルの選手のケガの場合、私の経験では4月から5月、6月ぐらいまでが年間でケガの発生しやすい一度目のピークになります。
これには色々な要因が関与しますが、これをJARTA的に紐解いて行くことで単純な予防運動だけではなく、ケガを未然に防ぐ観点が共有できればと思います。
相対的という視点
JARTAセミナーの中でもゆるみ具合や筋力に対して、常に相対的であるということはお伝えしています。
例えば中学生で県のオールスターに選ばれるような選手であればそのカテゴリー内であれば筋力もあるでしょうし、ケガが少なければ適度にゆるんだ状態でいた可能性はあります。
しかしカテゴリーが変わり高校のインターハイレベルのチームに進学すればその筋力は練習を成し遂げるには不十分であるかもしれませんし、ゆるみ具合も不十分である可能性がでてきます。
もちろん引退後長期間練習に参加していなかったことによる影響もあるため、相対的であるという視点だけでは整理できない部分もあります。
自分をアピールするための過度な意識
部活レベルの選手にとてっ4月から5月、6月は最後のアピールの場面になります。
少々痛みやコンディショニングの不調があっても大舞台で監督・コーチに認められ活躍するために、練習や練習試合でアピールしようとします。
セラピストの治療にも転換できますが、過度に意識をした状態や緊張した状態では呼吸が浅くなったり脊柱が硬い状態でプレイしていることになります。
JARTAセミナーに参加されたことがある方であれば、そういった状態でのプレイがパフォーマンスだけでなく、外傷・障害の発生の起因となることは容易に想像できると思います。
社会人だけでなく部活での五月病がある
五月病とは仕事や学校、転居などで環境が変わり、最初のうちは張り切っていたのに5 月の連休明け頃からなんとなく気分が落ち込む、疲れやすい、仕事や勉強、家事などに集中できない、眠れないといったスランプ状態に陥ることです。
これを部活にあてはめると、ゴールデンウィーク明けから今まで張り詰めていた緊張が解けるように、心と身体がうまくバランスが取れない状態が続きます。
くしくもそういった時期と大事な試合の直前が重なってきます。
ここで、大会に向けてのプレッシャーもマイナスに作用すると外傷を発生しやすくなるだけでなく、慢性的に抱えていた障害の痛みが表出されやすくなってきたりもします。
トレーナーとしては、上記のようなことを前提に選手の普段の状態を観察するだけで、未然に防げる怪我がたくさんあると私は考えます。
心技体の中でも今回は心の部分が多くしめますが、ここをしっかり見れずして選手に最高のパフォーマンスをサポートすることは不可能だと思います。
当たり前であり、この時期だからこそ再考してもらいたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。