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2014年08月11日
ビーチスポーツの競技特性 「踏ん張ると足をとられる」
サッカーとビーチサッカー、バレーボールとビーチバレーなどルールが良く似ていても競技特性が異なるスポーツがあります。
今回は環境が異なることでパフォーマンスに関わる要因が異なってくる現実をお伝えしたいと思います。
JARTAトレーナーの赤山です。
スポーツ現場では選手の身体状況だけでなく環境面を深く観察しそれが選手に与える影響を考えることはすごく重要なことです。
例えば、テニスでは土のコート(クレーコート)と芝のコート、芝でもオムニコートとウインブルドンでおなじみグラスコート、またアスファルトやセメントを基礎にしているハードコートなどがあります。
それぞれのコースでボールの弾み方やシューズのグリップも違うため、それに伴い身体の使い方・障害発生の種類も変わってくることがあります。
そして重要なのはコートによってパフォーマンスを発揮しやすい選手とそうでない選手がいるという点です。
これをビーチとそうでない環境で行われているスポーツの違いに焦点を当てて今回はお伝えしていきます。
ビーチの特徴
夏で砂浜に行くことも多くなりビーチはアスファルトと比べて歩きにくいと思われている方も多いと思います。
「なぜビーチは歩きにくいのでしょうか?」
硬い路面では体重をのせると反発力がありそれが上方や前方への推進力の手助けとなります。
そのためビーチより体育館の方が一般的には高く、素早く動くことが出来ます。
しかしビーチでは踏ん張れば踏ん張るほど足をとられたような感覚になり、前へ進みにくく歩きにくいという印象になります。
ジャンプ動作だと顕著に表れます、高く飛ぼうと強く踏ん張ると足をとられ高く飛ぶどころかタイミングを合わすことも難しくなります。
また裸足で競技を実施するためシューズによる反発力も期待できません。
そういった事からインドアバレーでかなり活躍した選手(全日本レベル)でもビーチバレーの世界では思ったような結果を出せず、といった状況もあります。
海外ではクロストレーニングとしてビーチでのトレーニングをインドアスポーツでも取りいれ、双方のナショナルチームに選ばれる事もあるそうです。
インドアスポーツで床反力やシューズの性能をフル活用する事は大前提として大事ですが、ストップ動作において過度に踏ん張りすぎる事は次の動作を遅らせ、競技におけるパフォーマンスを下げます。
ビーチに限らず、インドアでも過度に踏ん張って競技力を下げている可能性もあるという事です。
体育館やコートでそういった問題が表出されにくくても夏場によくやるビーチトレーニングでは発見しやすいかもしれません。
体育館では先頭きって走っている選手がビーチトレーニングでは全然走れない。
もしかすると過度に踏ん張り、インドアにおいてもパフォーマンスを下げる要因になり下肢への疲労も蓄積されているかもしれません。
これは砂浜だけでなくサーフェスの異なる他の場面でも同じように考えることができます。
芝と土の違いなどがいい例ではないでしょうか。
この夏、砂浜を歩きながら環境が変わる事で身体への影響がどのように変わるか再考してみて下さい。
まとめ
今回はサーフェスの違いによる身体環境及びパフォーマンスへの影響をお伝えしました。
踏ん張らない身体の使い方は非常に高度なモノでありますが、実感・習得していただけるようセミナーを通して皆様にお伝えしています。
最後までお読みいただきありがとうございます。