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2014年07月11日
アスリートから学ぶこと
『最近太ももの前とか、外側が練習後に張らなくなってきてるんです』
これはゆるめることの重要性を理解し、JARTAセンタリングトレーニングを継続して頂いているアスリートの数ヶ月前の言葉です。
JARTAトレーナーの赤山です。
私は現在ビーチサッカーの若林選手のコンディショニングを担当しています。
最近はセミナーにも頻繁に顔を出していただき、一緒にトレーニングをされているので受講者の方々はお会いになったことがある方も多いと思います。
コンディショニング中やトレーニング中の会話の中で私自身も多くの気づきがあり、是非共有しておきたいと思いましたので対話形式でご紹介させて頂きます。
【以下、会話内容】
赤山:若林さん、最近の身体の調子はどうですか?
若林:最近は前みたいに膝が痛くなることも減って、何より太ももの前とか外側が張らなくなってきましたね。
赤山:それは随分よい傾向ですね。他には何か変化を感じる部分はありますか?
若林:前は試合の後とか股関節前面が詰まった感じがして、トレーナーさんにいつもマッサージをしてもらわないといけなかったんです。
でも今はマッサージをしてもらいたいと思わないくらいその症状はないです。
赤山:それが維持できるようにしたいですね。でもゆるんでくれば逆にまだ硬い部分が気になりだしてるんじゃないですか?
若林:そうなんです。みぞおちの裏とか、その上の背骨が硬くて動いてないのが実感できます。
赤山:じゃあ今日はみぞおちと胸郭(肋骨メインで)がゆるみやすくなるようにワークをしましょうか。
若林:お願いします。
赤山:みぞおちは大腰筋の付着部なので以前も何度かしていますが、背骨の前後の動きを意識しながらしましょう。
あと肋骨はまず左から一本一本分離できるように動かして行きましょう。
数分のワーク後。(左だけ肋骨をゆるめて)
若林:あれ、左だけ胸板が厚くなったような気がするんですけど。
赤山:確実に前後の幅が大きくなっていますよ、鏡でみてみましょうか?
若林:本当ですね、なんか左だけごつくなったような。
そういえば全盛期のマラドーナの胸板がすごい厚くて憧れて、その時みんな胸とか背中の筋トレしまくってましたよ。
赤山:そうなのですね。でもマラドーナは筋トレで胸板が厚くなっただけじゃなくて肋骨含めて胸郭がかなりゆるんでいたのかもしれないですよ。
若林:これでこうなるということはそういうことですよね。そういえば前園さんも胸板すごい厚かったです。
赤山:胸板が厚くてゆるんでいれば呼吸機能からいっても有利ですしね、マラドーナも前園さんもそれを備えていたのですね。
筋トレの仕方を誤ってしまうと一見胸板は厚くなっても胸郭の可動性が低下してパフォーマンスが低下する可能性すらありますからね。
若林:そうなんです、なんか上半身が重たくて動きにくくて自然に止めました。
赤山:肋骨や胸郭は自律神経との関係性もかなり深いのでしっかり継続しておいて下くださいね。
若林:はい、胸板厚くしときます。
今回の会話から再確認し学んだこと
- 練習、試合後の筋に張りを選手は仕方がないものと思っている。
- そしてそれはなくなって普通じゃなかったことに気づく。
- 憧れの選手をマネする姿勢は時としてマイナスに働くこともある。
以上になります、選手の感覚を大ことに一つ一つ現象に向き合うことで再確認できることが多々あります。
私はビーチサッカーをしたことはありませんが、若林選手の身体や思いと真剣に向き合うことで一歩ずつパフォーマンスアップへの階段を登っていると感じます。
また随時報告させていただきます。
最後までお読み頂きありがとうございました。