【痛みにフォーカスし過ぎた失敗例】

痛みの訴えがある選手のコンディショニング時に、痛みにばかりフォーカスしていませんか?

私は数年前まで怪我や痛みの訴えがある選手に対してのコンディショニングでは、痛みにばかりフォーカスしていました。

 

今回は私が実際に経験した、痛みにフォーカスし過ぎたために失敗をした事例をお話しさせていただきます。

関西で活動しています認定講師の藤田友和です。

 

 

数年前ですが私はパーソナルで、社会人のサッカー選手を担当することになりました。

選手の訴えとしては、

  • 試合時に選手とボールの蹴り合いになり足が痛くなった
  • ボールを蹴るのもできない
  • 歩くのも痛い
  • メンバーと控えの間くらいのポジションなので練習に少しでも参加したい
  • どのくらいになれば練習に入れるか
  • どのくらいの練習ならしても良いか

上記のようなものでした。

サッカーでフェイントをかけるときの身体の使い方2
そこで私は痛みが取れれば練習に早く復帰できると考え、できる限り早く痛みが取れるようにコンディショニングを実施していきました。

コンディショニング時の問診として。

「〇〇が痛いです」

「〇〇の動きをしたら痛みが出ます」

「〇〇の動きであれば痛みは出ないです」

ということを聞きました。もちろん整形外科的なテストで、疼痛誘発テストを実施するのでさらにこれにプラスαで痛みを聞きます。

ここまでは問診や検査の流れですので最低限聞く必要があると思いますし、皆さんも当たり前のように実施されているのではないでしょうか。

 

ここからは実際にコンディショニングを進めていく中で、私が選手に聞いた内容です。

「これは痛いですか?」

「今ちょっと動いてみて痛みはどうですか?」

「じゃぁこれは痛みますか?」

 

痛みの有無を確認し、さらにコンディショニングを実施しました。

その後に聞いた内容としては、

「さっきと比べて痛みはどうですか?」

「今ちょっと動いてみて痛みはどうですか?」

「じゃぁこれは痛みますか?」

 

この流れを合計で3回ほど繰り返し痛みはその場でなくなり、歩くことに支障はなくなりました。しかしボールを蹴るのには少し痛むという程度でした。

 

この日はここまでで終了し自主トレを数種類伝えました。

 

練習に関しては痛みが出ない程度なら参加しても良いと伝えました。

少しでも痛みがあれば無理をせず安静にして、痛みのない他部位のトレーニングを実施するようにも合わせて伝えました。

 

この後、数回コンディショニングとトレーニングを実施しましたが、結果として選手は離れていきました。

なぜ離れたかということを選手からは聞くことができませんでした。

 

<なぜ選手は離れたのか>

なぜ選手が離れていったかということを後々自己分析した結果、

「痛みにフォーカスしすぎた」

「選手の本当の目的に対してアプローチできていなかった」

ということに至りました。

 

最初の選手の訴えとしては「痛み」もありますが、練習の早期復帰やどうしたら練習ができるかということもありました。

痛みを取り除きたいという目的もありますが、最終目的としてはどのようにしたら練習に早期復帰できるかということでした。

痛みを取るということは練習に早期復帰するための前提であり、目的ではありません。

問診ではこのことを聞いていましたが、いつの間にか痛みを取り除きたいという思考にシフトしていました。

 

この原因として考えられるのが、私がコンディショニング中に頻繁に聞いていた「痛みはどうですか?」ということです。

「痛み」「痛み」と聞くことで(発言することで)、自分では無意識のうちに早期復帰から痛みということに目的がシフトしていたと思います。

練習参加に関しても痛みが出ないよう安全策を取るあまり、本来であれば参加できる内容でもセーブしていたと思います。

サッカーでフェイントをかけるときの身体の使い方

 

<まとめ>

「痛み」にフォーカスするあまり、選手が本当に望むものと離れたアプローチを実施していたことが選手が離れた原因です。

当時は失敗したという感覚でした。

しかし今振り返ってみるとポジティブな失敗だったと思っています。

当時の選手には本当に申し訳ないことをしたと反省してもしきれませんが、今後同じようなことを繰り返さないという良い経験になりした。

どうしても成功例ばかりに目がいきがちですが、失敗や負け、悔しいという思いからの方が得られるものがたくさんあるのではないでしょうか。

今回の内容を少しでも多くの方に知っていただき、同じような失敗を皆さんが繰り返さないようにしていただければと思います。

 

長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。