“姿勢”を良くしようとすると逆に“姿勢”が悪くなる

いつもJARTA公式ブログをお読み頂きありがとうございます。

普段は東北は青森で活動しております、JARTA認定講師の鳴海です。

今回は【姿勢】に関しての話をさせていただきます。

 

 

勝利条件によって姿勢の重要性は異なる

どのような競技にも共通しますが、【姿勢】に関して指導を受けたことのある方はいるのではないでしょうか?

 

より良い動きを要求される過程で

『へっぴり腰になるな!』

『背筋を伸ばせ!』

などの指導を受けた経験のある方はいるかと思います。

 

それは【姿勢を良くすればパフォーマンスが上がる⇒勝利に近づく】

という考えのものであり、多くは姿勢自体が勝利に直結するわけではありません。

 

競技によっての勝利条件ごとに【姿勢】の重要度は異なります。

サッカーは、相手より多くゴールを決めれば勝利。

野球のバッターは、ボールを的確に打ち返しヒットを打つ。

 

究極的には“相手を上回れば型にはまることは無い”ということになります。

つまり勝利条件において【姿勢】の重要性は低くなりがちです。

 

しかし姿勢がそのまま即、勝利条件につながる競技では・・・

 

ところが武道系の競技においては

いわゆるスポーツに比べ姿勢についての重要性が高いです。

 

特になぎなたや剣道では顕著なのですが、

それらの競技における勝利条件は“一本を取ること”なのですが

一本と認められるには一定の基準があります。

その基準の中には“姿勢”が含まれます。

 

つまり“どんなに当てても、姿勢が悪いため絶対一本にならない”

どんなに頑張っても、絶対に試合に勝てないという最悪の図式が生まれます。

 

姿勢を良くすることで、逆に姿勢が悪くなるというジレンマ

 

では姿勢を良くすればよいのではないかと思われますが、

姿勢を良くしようとすることでかえって姿勢が悪くなることがあります。

 

姿勢が良いというと、いわゆる“背筋が伸びた良い姿勢”というイメージがあります。

ちょうど下の写真の状態です。

スクリーンショット 2016-07-15 19.35.20
スクリーンショット 2016-07-15 19.35.39

 

 

しかし、この状態には弊害があります。

まず背筋を伸ばすことで肩甲骨が黄矢印の方向へ左右から寄ることで、臀筋も連動して動き赤矢印の方向へ左右から寄ります。その結果、反り腰になりつつ仙骨下部が斜め後ろへ傾斜することでお尻が“プリッ”出ます。

これによる弊害は“腰が入らない状態”=“へっぴり腰”になるということです。

つまり姿勢を良くしようとしてかえって姿勢が悪くなるという状態に陥ります。

 

姿勢を本当の意味で良くするには

下の写真のように肩甲骨の間を開き臀部の余分な力を抜くことです。

それにより仙骨はたくし込まれるように内側へ動きます。

これによりいわゆる“腰の入った”状態になります。

スクリーンショット 2016-07-15 19.34.26
スクリーンショット 2016-07-15 19.35.59

 

先ほどの写真と比べて背筋が伸びていないように思われますが、

先ほどのもの(下写真左)は“腰が反っている”だけで背骨に無駄なアーチがかかっています

無駄のない姿勢が取られているのは仙骨がたくし込まれている写真右の状態です。

スクリーンショット 2016-07-15 19.35.39
スクリーンショット 2016-07-15 19.35.59

 

姿勢は第三者からしか注意されない。

 

姿勢を良くすることを目指すうえで、かえって姿勢が悪くなるジレンマに陥る、

こういった事例は実はかなり多くあります。

 

ではなぜこのようなジレンマが起きてしまうのか?

それは“先入観”と“無知”によるものです。

 

先入観の多くは選手に原因があり、

“姿勢が良いということは胸を張って背筋を伸ばす”

という先入観を選手が持っていることです。

 

しかし無知は第三者によるものが大きいです。

 

なぜなら姿勢が悪いということは選手自身にはわかりません

(選手は自分の姿を肉眼では見れません。鏡や写真、ビデオを見ない限りはわかりません)

姿勢は、第三者から注意されてわかることが多いです。

 

つまり指摘する第三者が

“姿勢”について指摘するくせに“姿勢”については知らない

という無知です。

 

姿勢の常識を変えていくのはトレーナー

今回お話した内容は、姿勢に関してはほんの一部分を切り取ったものですが、

これだけのことでも選手の今後を重大に左右する場合があります。

特に姿勢という要素が勝敗を左右する競技では致命的です。

 

しかしながらこういったジレンマが多く見受けられることを考えると

“先入観”と“無知”が現場に既存の常識として浸透しているためだと思われます。

 

それらを変えられるのはやはり第三者の力であり、

トレーナーが正しく変えていく必要があります。

 

姿勢に関してはJARTAホームページにコラムがありますので

こちらもご参考いただければと思います。

一次姿勢の記事一覧

 

共に学び、より多くの選手の競技人生のために、できることをやりましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。