ニーインを筋トレせずに改善する!!

不良アライメントの代名詞とも言われるニーイン(knee-in)現象ですが、ACL損傷のリスクや鷲足炎等多くのスポーツ外傷・障害の要因として長くスポーツリハでは語られてきました。

参考書等では多くの有効なトレーニングや視点・思考が述べられていますが、筋トレをしなくても改善できる可能性をみなさまご存じですか??

IMG_0898

JARTA認定講師の赤山です。

今回は神戸workoutでお伝えした鷲足炎に対する思考を共有するとともに、ニーインや下肢の不良アライメントに対して筋力トレーニングを実施する前にすべきことをお伝え致します。

 

ニュートラルポジションが本当に真ん中か!?

股関節・膝関節を90°位で脛骨の内外旋をチェックするとニーイン傾向にある膝は下腿が外旋傾向が強く、内旋方向への可動域に制限があることが見受けられます。

また股関節の内外旋も上記ポジションで一緒にチェックしておくと外旋に対して内旋可動域が大きい選手がニーイン傾向も強くなります。

股関節・膝関節共に言えることですが運動学的なニュートラルポジションを保持するには内外旋や内外転が偏りがない可動範囲を保持しておかなければなりません。

いくらトレーニングでニュートラルポジションを指導しても、例えば股関節が内旋80°外旋40°くらいの可動範囲であれば、その選手のニュートラルポジションは内旋20°程度となります。

そこがその選手の可動範囲の真ん中であるからです。

そのためこういった可動範囲をもつ選手にニュートラルポジションを無理強いするようなトレーニング指導は常に外転・外旋方向への余計な筋出力を発揮しながらのトレーニングとなるのです。

一般的にはこのようなことを考慮せずに選手にスクワットやランジ等の指導するとニーインするため、外転・外旋方向の筋力トレーニングを実施し、ニュートラルポジションを無理やり作っているだけなのです。

実際にスポーツ場面ではニーアウトで受傷することもあるため、無理やりニュートラルポジションを作りに行くことは無意識的な状況下で過度に外転・外旋方向へとアライメントが崩れるリスクもあるのです。

 

今回のworkoutでアプローチした部分は大きく分けて下記2点です。

①脛骨の内旋の作用がある内側ハムストリングを最低限のアプローチで機能的にする

②股関節の適合性を改善し外旋方向への可動範囲を拡大、大腰筋を効きやすい状態にする

まずは①。

特に鷲足炎になるような症例は膝関節の後内側の軟部組織が滑走不全や過度な緊張により硬くなっています。

そのため相対的に外則ハムストリングが働きやすいことから荷重位で下腿外旋位をとりやすいのです。

スクリーンショット 2015-10-12 18.41.19

また、内外則ハムストリング筋間の深層には大内転筋があるため同部位の癒着や滑走不全は外転方向への制限、上記でいうところのニュートラルポジションを内転化することにも繋がります。

アプローチは半腱様筋のダイレクトストレッチでも組織間リリースでも目的が分かっていれば大丈夫です。

また腰椎を貫き大腿後面内側を通過する腎経がこの部位であることも非常に重要です。

陰谷と呼ばれる経絡上のポイントは下腿外旋傾向を改善する上でキーポイントにもなります。

上記のようなアプローチで脛骨内側の可動性が確保し、内側ハムストリングを機能的にすることで下腿内旋可動域は確保することができます。

次に②。

長時間の座位姿勢や、股関節前方組織の硬さにより股関節が外転外旋方向へ制限されている選手は多く。

あるひとつの筋のストレッチをするだけでは根本的な改善にはなりません。

今回であれば大腰筋の起始・付着部を意識しながら股関節の内外旋を繰り返すだけで適合性が改善され可動域にも変化がみられます。

これは大腰筋が求心位をとるために重要な筋であるだけでなく腰椎がゆるむことや外旋筋等のリラクセーション効果からも変化がみられるのです。

 

また徒手的なアプローチでも股関節の球関節をしっかり意識するように動かしてあげるだけでも変化はみられます。

スクリーンショット 2015-10-12 18.42.05

冒頭の男の子の写真ですが、簡単なワークを数分した後の写真が下記のとおりです。

IMG_0900

徒手アプローチは一切行っておりません。

本人も家族もこんなに簡単にできるのであれば家でもできそうと言ってくれました。

 

現象を根本的に改善する思考とそれを極力簡単に改善できるワークが多くの不良アライメントを改善し、その後の本当の意味での有効な筋力トレーニングに繋がると感じています。

少し表現が難しい内容になってしまいましたが、またご興味があれば今後全国で開催予定のworkoutへもご参加いただければと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

各地のworkout情報