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2018年10月03日

2Dトレーニングは3D化せよ!

2D、3Dと聞いて、「またJARTAで新しい概念を生み出したのか」と思った方もいるかもしれませんが、2D、3Dとは皆さんもご存知のものです。
 
 
これからお伝えしていくのは、
2Dが2次元、3Dが3次元になります。
 
 
このうち、現場で比較的よく目にするのは2Dまでのトレーニングです。
 
 
今回は、2D(2次元)のトレーニングから3D(3次元)へ変えるメリットをお伝えしていきます。
 
さらに3Dにすることでなぜパフォーマンスアップにつながるのかも含めて、千葉で活動する認定スポーツトレーナーの福原良太が解説していきます。
 
 
 

【パフォーマンスアップを目指しているのなら2Dから3Dにすべき】

2D(2次元)のトレーニングとは、前後のみ、左右のみ、上下のみ、といった一方向で運動が集約されているトレーニングのことを言います。
 
 
対して、3D(3次元)のトレーニングとは、一方向のみではトレーニングが集約されない複合的な動きをするトレーニングのことです。
 
 
簡単でわかりやすい例をひとつ、挙げるとすると、スクワットがそのひとつです。
 
 
通常行われることの多いスクワットは、体幹が前を向いて、重心を上、下に下げるような動作になります。
 
 
 
上、下、のみの一方向運動と捉えられますので、ここでいう2Dトレーニングになります。
 
 
対して、体幹を右回旋した状態、もしくは左回旋した状態でスクワットをすると、「体幹の回旋」という要素が含められますので、ここでいう3Dトレーニングの一種としても捉えられます。
 
 
JARTAトレーニングの多くは、複合的な動きを必要とする3Dなトレーニングです。
 

 
なぜなら、試合中は一方向的な動きは少なく、多くの場合は複合的な動きを使っているからです。
 
 
たとえば、ラグビーで相手ディフェンスを避けるときにも、
 
「まず真横に移動してから、前進する」
 
といった直線的な動きだけでは相手に予測されやすいため、避け切れずにタックルを成功されてしまいますよね。
 
 
相手ディフェンスを避けるときは、斜め方向の動きが必要であったり、ときに身体を回転させながら、タックルを避けるときもあります。
 
 
要するに、試合中のパフォーマンスをアップするためにもトレーニングにおいて、3Dの要素を入れることが必要になるのです。
 
 
「うん、この記事で言っている2Dと3Dの定義はなんとなくわかった。でも、どう実践するの?なんだか難しそうだけど・・・」と感じた人もいるのではないでしょうか。
 
 
そんな人に向けて、いま行っている2Dトレーニングを3Dトレーニングへ簡単に変換するだけでなく、パフォーマンスアップにもつながる方法を次にお伝えしていきます。
 
 
 

【いまのトレーニングに回旋運動を入れてみる】

ただ、これだけです。
 
 
回旋運動とは、関節を捻るような運動になります。
 
 
股関節でいえば、前モモが内側、外側に動くような運動です。
 
 
 
JARTAで特に重要視されている関節は、肩、脊柱、股関節になります。
 
 
これらの関節は、回旋運動に必要な筋肉が元々多くついていますので、「日常生活では使われにくいけど、スポーツ場面ではパフォーマンスアップに大きく関わってくる」筋肉を活性化するためにも効果的です。
(回旋運動に必要な筋肉がどのようにパフォーマンスアップへ関わるかは後述していきます。)
 
 
なお、関節の中には捻りに弱い部位もありますので、上記以外の関節で回旋運動を取り入れる場合は、専門的な知識をもったトレーナーなどに相談をしてみてください。
 
 
 

【回旋運動に必要な筋肉がどのようにパフォーマンスアップに関わるのか】

回旋運動は、パフォーマンスアップに必須であるRSSCを発動させるために必要な動きになります。
 
 
RSSCとは「Rotator Stretch Shortening Cycle」の略で、日本語で言うと、「回旋系伸張反射」です。
 
 
RSSCを効果的に使えるようになると、
 
 
・特定の競技動作を行う再現性が高くなれる
・筋疲労が起こりにくいため、疲れにくくなる
・ハイパワーかつハイスピードを発揮できる
・身体にかかる負担が分散するので怪我予防になる
 
といったメリットがあります。
 
 
普段のトレーニングから回旋運動を意識できれば、上記のようなメリットのあるRSSCを発動させやすくなるので、パフォーマンスアップにつながるのです。
 
 
RSSCについてさらに詳しく知りたい方は、過去に書かれた以下の記事をぜひ参考にしてみてください。
誰もが使いこなしたい回旋系伸張反射
 
 
 

【まとめ】

いかがでしたか?
 
 
今回は以下の内容を伝えしていきました。
 
 
・パフォーマンスアップを目指しているのならトレーニングを2Dから3D
・トレーニングの3D化は普段のトレーニングに回旋運動の要素をいれるだけでもよい
・回旋運動の要素をいれる関節としては、おもに肩、脊柱、股関節の3部位
・回旋運動をいれることで、パフォーマンスアップに必要なRSSCが使いやすくなる
 
 
明日行う予定のトレーニングで、3D化できそうなものはありそうですか?
 
 
選手のパフォーマンスアップを加速させる方法を模索しているという人は、ぜひ試してみてください。
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございます。