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2014年12月04日
チームパフォーマンスをあげる3つの要素
スポーツパフォーマンスが高いということにおいて、例え個人競技であったとしても「個人の実力・能力だけが高まれば良い」という考え方はとても危険です。
北海道のJARTAトレーナーの犬尾です。
サッカーや野球などのチーム競技においてはなおさらであり、特に上を目指すには「個人の実力・能力だけが高い」ことがそのまま「勝利」に結びつかないのは自明の理であります。
JARTAのトレーナーがチームに関わる上で、チームがどうやったら良い方向にパフォーマンスを上げることが出来るのか?
これを知ることによってあなたは、1ランク上のトレーナーとして、個人やチームでのハイパフォーマンスを実現させ勝利を導く上で、重要な視点を手に入れることが出来ます。
今回からそれを紐解いていきます。
JARTAコンセプト
JARTAのコンセプトは、何もアスリート個人の身体パフォーマンスを上げることだけに使えるものではありません。
JARTAのコンセプトを理解し、視点を変えることによって、チーム競技におけるパフォーマンスの要素も把握することが出来ます。
今回から、「チーム力」これについて深く追求していきたいと思います。まずは、JARTAのコンセプトである「統合化」「関係主義」の概念。
チーム競技がハイパフォーマンスを実現する上でもこれが当てはまります。
特に主要な要素は3つあります。
① 個人の力
② マネジメント・サポート力
③ 認識力(内的・外的)
これらは、1つだけを取り上げて向上させたとしても、全体のバランスを崩してしまい、結果的にチームパフォーマンスは下がってしまいます。
まず個人の力。
サッカーでFWだけズバ抜けて能力が高くても、チームとして勝てるわけではありませんよね。11人の中で1人だけ個の力を伸ばしても、チームとしてパフォーマンスが高いとは言えないのです。
「チームの勝利」において、個の力が高いことは必要条件であるが、十分条件ではないのです。
次にマネジメント力。
例えば、戦略や体制、監督などをコロコロ変えていったところで、いくらそれらが優れたモノだったとしても、パフォーマンスを劇的に向上させることには繋がりません。
プロでも勝てないチームでは、よく見かけますよね。
最後に認識力ですが、これは内的と外的に分けることが出来ます。
ここでいうチーム内での内的認識力とは、「人間関係」であったり、「共通認識」であったり「コミュニケーションの質」であったりします。
外的認識力とは、チームの外への認識力を指します。例えば、「相手チーム」「応援してくれる人」「社会的立場」などのようなものです。
これらの要素だけが例えよかったとしても、肝心な①個人の力や②マネジメント力がなければ、チームは勝てないのです。
1つの要素だけを上げたら、全体が変わるだろうと見込む考え方を「要素主義」と言います。
ですが、大切なのは3つのバランスなのです。
これら3つはどれか1つが変化すれば、他の要素にも必ず影響するように出来ています。
それぞれの要素を理解した上で、お互いの関係性を把握しながら進める考え方を「関係主義」と言います。
我々トレーナーは、自分が相手にする選手だけのパフォーマンスを考えていれば言いわけではありません。
チームが結果を出すためには、トレーナーが全体像の関係性を掴んでいるのか、一部分しか見ていないのとでは、言動・行動が変わってくるからです。
今回は、JARTAのコンセプトをチームビルディングに当てはめて解説しました。
チームビルディングとJARTAの概念の融合。
これを把握できるトレーナーは、「選手・チームの勝利になくてはならない存在」になるはずです。
次回はそれをもっと紐解いていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。