トレーニング理論コース




※当セミナーには、JARTA BASICセミナーを受講済みの方のみご参加いただけます。
※トレーニング理論コース受講後に認定スポーツトレーナー資格を取得することも可能です。詳細はこちら
BASICセミナーでお伝えした「アブレスト能力」「全てはパフォーマンスアップのために」「統合化トレーニング理論」は、目の前の選手のニーズに確実に応えるためには非常に重要な考え方です。
これらは全て「真に選手に貢献できるトレーナー」になっていただくというベクトルに集約されます。トレーニング理論コースではトレーナー・フィジカルコーチとして活躍出来る為のパフォーマンスの構造と高め方・トレーニングの構造・選手の分析方法・デモンストレーションスキル、そして非常に多くのトレーニング方法を体系的に学び、ジュニアからトップアスリートまで貢献できるようになるためのコースです。

BASICセミナーを受講後、レベル1(4日間)、レベル 2(4日間)の構成となっております。


プログラム

 レベル 1|4days

選手のパフォーマンスを高め、怪我を防ぐために最も必要とされる論理と方法を徹底的に学びます。
トレーニングの構造・本質的な身体操作能力の向上方法・動作分析技術を、実践を交えて習得していただきます。
また、選手の身体操作能力を迅速に高めていくためのJARTAオリジナルシステムも学習します。

 

学習内容(一部抜粋)

JARTAトレーニング4原則
トレーニングのパフォーマンス向上に的確に繋げる上で不可欠な原則です。
全身操作性 ・同時実行・反射利用・運動学習の4つの原則があり、あらゆるトレーニングに該当します。
この原則を無視して行うとトレーニングと得られる成果が乖離するリスクが大きくなります。

動作分析
スポーツパフォーマンスを向上させるためには、その競技の運動構造を階層的に分析し、それに対する目の前の選手の動きの比較分析が重要となります。
そのため、トレーニング構築のためには動作を構造的に分析する能力が不可欠です。
3つの視点を使いこなした動作分析技術により、その選手の課題の要因となっている運動構造を的確にピックアップし、トレーニングを選択・アレンジしていきます。

PWU(プレウォーミングアップ)
全体アップの前に行う個別アップの導入ロジックと時間的・身体的・教育的メリットがあります。
・時間的メリット:アップの時間を削減できます。年間に換算すると膨大な有効時間が生まれます。
・身体的メリット:全体の流れを気にすることなく身体内へ意識を向けることができ、身体操作性の向上に有効となります。違和感にも早期に気づくことができ怪我の防止への対処ができます。
・教育的メリット:時間の使い方・セルフコンディショニングの習得といった、スポーツを通して成長していくために不可欠な考え方と行動を習得していくことができます。

アロースの概念|アクティベーションシステム
練習中やプレー中の隙間時間を、常に最高のパフォーマンスを発揮できるよう心身の準備をするための時間と位置づける考え方です。
肩甲骨や股関節など使うべきところを刺激するアクティベーションシステムを用いることで競技中・練習中の隙間時間が全てハイパフォーマンス発揮の準備時間に変わります。
習慣化することで時間に対する選手の意識改革も行えます。

ミッドストレッチ
高頻度ストレッチにより脳の再教育を促し、可動域を拡大する方法論です。
身体は使う頻度の低い部分は硬くしていく作用を持っています。
可動域を高め維持するためには頻度が重要なスポーツでは体幹や股関節、骨盤など中枢部分の可動性がパフォーマンスの鍵を握るため、それらにフォーカスした高頻度ストレッチの方法を提案します。

RSSC
Rotator Stretch Shortening Cycle(回旋系伸張反射)の略称。
筋肉の伸張反射を活用しつつ、体内のそれぞれの回転軸の異なる運動が重なり合い連動することで、末梢が螺旋状に動く運動様式です。
怪我をしない・しなやかな動き・再現性が高い・急加速・ハイパワーなど高いパフォーマンスを発揮する選手は必ず活用してます。

 

トレーニング内容(一部抜粋)

立甲4種
肩甲骨を立てるだけではパフォーマンスには繋がりません。
胸郭に対して肩甲骨の分離操作をどれぐらい高い精度・速度・パワーで行えるかが鍵を握ります。
また、特に肩甲骨操作は片脚立ちなどバランスとの同時実行能力も同様に重要であり、立甲に加え4方向の肩甲骨操作を習得していきます。

コモドストレッチ
背骨・胸郭・肩甲骨・股関節・仙腸関節の可動性向上を同時に狙う複合形ストレッチです。
関節は筋肉や骨の連鎖により相互に影響しあっているため、股関節単体では柔らかくても複合的に他関節と同時になると硬さが生じるケースは多々あります。
スポーツはあらゆる場面で複数の関節が同時に動くことを要求されるため、複合形ストレッチは欠かせません。

インナースクワット
軸の意識を構築・強化するために不可欠なトレーニングです。
スポーツはあらゆる場面で複数の関節が同時に動くことを要求されるため、複合形ストレッチは欠かせません。
股関節や体幹の柔軟かつ分離的な操作能力、バランスとの並立、重心操作など、パフォーマンスにおいて非常に需要なファクターを含みます。

ヒップスクリュー(多軸動的ストレッチ)
股関節は球関節であるため、動きの中で多軸的な動きが要求されます。
そして同時に体重も支持しながら動くという高難度のタスクが課されている部位であるがゆえ、パフォーマンスにおける重要度は高いが、それゆえトラブルも多い関節です。
そのため、股関節を多軸かつ荷重しながら行うヒップスクリューは股関節の機能向上トレーニングとして非常に重要度の高いものです。

スパイラルスイング
スポーツのあらゆる場面で使うべきRSSCを強化するためのトレーニング。腕だけでなく体幹や下肢の操作能力・筋力強化に有効です。
野球やテニスなど腕を振る競技だけでなく、サッカーやラグビーなどフットワークやコンタクトを要求される競技においても非常に重要な役割を果たします。

 

 

レベル 2|4days

前半の2日間では重心コントロールの論理、アイソレート・インテグレート・オートメートの手順など、よりハイレベルな動きを分析・向上させられるための考え方を学びます。トレーニングの難易度・強度もどんどん高くなります。

後半の2日間では東洋医学の概念を用いた分析法MESSIを用いたトレーニング方法、外力を利用する身体操作システムであるエクスコーディネーション、スパイラル系統のハイスピードトレーニング、パフォーマンス向上のために必要な物理学について学びます。

 

学習内容(一部抜粋)

運動構造の理解
運動構造には複数のパターンがあり、それらを理解することで動作分析能力やトレーニング選択能力は飛躍的に向上します。例)AFS・BFS、スイング・スライド
セミナーでは実際の競技動作を用いた分析実践も行います。

重心コントロール能力
重心を精密にコントロールできる能力はパフォーマンスアップには不可欠であり、そのためには重心操作の論理を理解し、実践できる必要があります。
重心位置を繊細に感知でき、重心を精密にコントロールできるようになると全てのパフォーマンスに良い影響を及ぼします。

アイソレート・インテグレート・オートメート
パフォーマンスの向上には3つの階層があり、それらを理解してトレーニングの難易度を設定していくことで習得効率が向上します。
・アイソレート:
分離フェーズ。身体の各部位の状態や動きの認識力を向上させ、分離的に操作できるようになるフェーズです。柔軟性はこのフェーズの基礎に含まれます。
・インテグレート:
統合フェーズ。アイソレート能力を土台とし、全身運動をある一定のシンプルな感覚で統合して操作するフェーズ。
ある部位は柔軟に動かしつつ、他の部位は固定するなどの身体操作能力などもここに含まれます。
・オートメート:
自動化フェーズ。意識せずとも動作の一つの選択肢として使える状態になるフェーズ。実際の競技場面では身体の動きは自動化される必要があるため、全てのトレーニングのベクトルはこのフェーズに集約します。

動作分析
トレーニング実践1で習得した分析技術、実践2で学ぶ運動構造のパターンをベースに、より複雑な運動を分析します。
ここが十分にできてくるとあらゆるトレーニングの動作分析が一定以上のレベルで行えるようになります。

MESSI|選手のタイプ分析法
Movement Evaluation System for Sports performance Improvementの略称。
東洋五行論をベースとした、選手の運動パターンの分析方法です。
トップレベルの選手にも様々な動きのパターンがあるように、選手には個々に動きの特性があり、トレーニングの成果を向上させるためにはそれぞれのパターンに応じてトレーニング方法を微調整する必要があります。
MESSIの分類により、例えば股関節の硬さが取れない選手が肩甲骨アプローチによって股関節の硬さが改善するという対応策が見つけることが可能になります。

脱力速度の概念
収縮速度の概念で表現される、”0 から100”を試合で活かすには、その前提として ”100 から 0”の速度を身につけることが不可欠です。
ハイパフォーマンスを実現するには、収縮と弛緩を迅速かつ自在に繰り返す能力を獲得する必要があります。
JARTAではこの急激な脱力能力のことを脱力速度の概念といい、トレーニングの対象としています。

スロートレーニングとパターンの概念
人間は必ず動きのパターンを持っています。 パフォーマンスを高めるにはそのパターンを読み取り、必要に応じて”書き換える”必要があります。
しかし速い動き・強い力を込めた動きは元々持っているパターンが出やすいため、まずは動いている最中に自分の重心位置・力み・呼吸・動きの正確さに意識を向けられる、感知・修正しながら実行できる程度のスピードで行う必要があります。

パフォーマンスアップに必要な物理学
球速などスポーツにおける現象は物理現象であり、身体操作はその物理現象を起こすためというベクトルが不可欠です。
そのため、トレーニングを構築・選択するためには物理学的な知識が重要になります。
このセミナーではそのために最低限必要な3つの物理法則とスポーツやトレーニングへの活かし方を解説します。

重心モードの概念
JARTAでは重心の高低について2つの概念を使います。
一つは物理学的・バイオメカニクス的な重心の高さ、もう一つは意識の向き・位置における重心の高さです。
後者は日本人と西洋人では大きく異なり、日本発祥スポーツである空手や相撲では低重心(臍下丹田)が重視されるなどパフォーマンスとこのような意識の観点は非常に重要な位置を占めてきました。
西洋発祥スポーツは原則として高重心意識が前提の運動構造であり、身体操作における西洋人の意識の使い方を体系的に理解・習得する必要があります。

Exコーディネーション|イナシ
External coordination trainingの略称。
外力への対応を中心とした外的認識のトレーニング体系です。
オートメートにつなげるためのファクターでもあり、 コンタクトスポーツだけでなく固定的になってしまう部位に気づいてカウンターの動きを向上させるためにも有効な重要トレーニング体系です。

呼吸法
古今東西を問わず呼吸法は精神・身体の両面に影響を及ぼし、両者を繋ぐものとされ、パフォーマンスの発揮と向上において重要視されています。
呼吸法は技術であり、それが向上することでパフォーマンスにおける体幹機能などで非常に重要な役割を果たします。
このセミナーでは呼吸法と身体操作を関連づけながら向上させていく方法を習得していただきます。

トレーニング内容(一部抜粋)

コモドスクワット
スポーツにおける片脚立ち能力は非常に重要なファクターです。コモドスクワットは片脚バランス、股関節可動域・筋力と操作、体幹操作などを同時実行的に向上させるためのトレーニングです。

コモドドラゴン
サッカーや野球など四肢の加速・筋出力などが高いレベルで求められる競技では、体幹の操作により四肢を操作する能力を高めることでパフォーマンスが向上します。
コモドドラゴンは脊柱主導系のトレーニングであり、背骨を主役として四肢を操作しながら筋力を発揮することが要求されるトレーニングです。
前半では基本形、後半ではRSSC形をご紹介します。

ブルーコ
背骨のアイソレート、体幹の操作に有効なトレーニングです。
スポーツ選手が問題を起こしやすい頸部の操作能力も向上します。

カットフォール
動き出しの向上に重要な”落下トリガー”という運動構造を獲得するためのトレーニングです。
脱力速度のトレーニングにもなります。

スクラッチステップ
全身のRSSCを利用してのステップワークトレーニングです。バランスや移動の中でRSSCを発揮・強化するために有効です。
また、スプリントにおけるRSSCとも関連が深いため、走力向上にも使えるトレーニングです。

イナシ(Exコーディネーション)
肩を引っ張られてもスピードを落とすことなくアクションを継続できるなど、外力に対しての対応能力を高めるトレーニングです。
支持基底面を変えるなどレベルや目的に応じて様々な設定方法があります。

アッパーリロード(Exコーディネーション)
バランスを崩すという外力に対してリロード(バランス修正)するトレーニングです。高速移動中のリロードでは腕の動きが重要な役割を果たします。脚だけで行うと非常に大きな負荷となり、動きが遅れたり怪我の要因になるリスクが高まります。