エキスパートコース




エキスパートコースでは、以上の3つについて集中的に学習していただきます。
これらはスポーツトレーナーやフィジカルコーチとして頭一つ抜けていくためには欠かすことのできない内容です。
そしてそれらを通して、「これまで培った知識と技術を最大効力化すること」も目指します。

モデル化により動作分析が圧倒的に理解しやすくなる

的確なトレーニング提供の条件として、トレーニングの選択における構造運動学的な根拠と選手評価が必要です。
ただし動作分析の考え方である構造運動学は、通常の動作分析に比べて非常に難しい内容です。
講習会での理解と実際の現場のギャップも多々あるかと思います。
そこで提案したいのが、「モデル化」による学習です。
一つの具体的なプロセスを理解することは非常に有効な手段となるのです。

エキスパートコースでは、野球のピッチングやバッティング、サッカーのシュートやトラップなど代表的な競技の運動構造を具体的にわかりやすく解説します。
それらの具体的な理解をあなたの理解の「モデル」として他の競技動作に当てはめて考えることで、バラバラに理解していることに比べてはるかに精度が上がります。
このようなモデル化による理解が非常に有効であることは、脳科学の視点からも明らかにされています。

 

ピッチャーとサッカー選手の「股関節が使えている」の違いが言えますか?

選手評価だけでは、例えば「股関節が使えていない」という現象が、非常に曖昧なものになります。
例えば、同じ競技同じポジションの選手に対してであっても選手の状態が違えばトレーニングが異なるのは周知の事実です。

また、野球のピッチャーとサッカー選手、どちらも股関節が機能的に使えている必要がありますが、両者はまったく同じトレーニングで良いですか?「股関節が使えていない状態」の選手に対して、それがサッカー選手と野球のピッチャーであれば、まったく同じトレーニングで良いのでしょうか?

両者では、「股関節が使えていないという現象」はその内容が異なります。
つまり必要とされる機能や運動構造が異なるのです。(根本的な部分は当然一致しますが)
その視点を使いこなすには、目の前の選手の評価だけではまったく不足しています。

つまり現象の捉え方として、例えばピッチャーであれば「ピッチャーに必要な股関節機能が不足している」と言えるぐらい理解しておく必要があります。そして、この場合であればピッチングという運動の運動構造を理解していないとこの表現はできません。

トレーナーやコーチが、何を指導するかを考える上で、「その競技の運動構造」」を理解していることは、必須です。
目の前の選手の評価は、「基準」があってこそ評価であり、その基準となるのが、「その競技の運動構造」です。
その競技で要求される運動構造を基準として、その上ではじめて目の前の選手の評価し、不足しているものを補うのが、JARTAが考えるパフォーマンスアップのためのトレーニング指導の形です。

これらの内容は決して簡単な内容ではありません。もちろんわかりやすく解説はしますが、やはり勉強の積み重ねは必須です。
しかし選手の動きに携わる立場であれば、または目指す立場であれば、決して避けて通れない内容だと考えていただきたいです。

 

エキスパートコースで登場する競技動作

上記を踏まえて、エキスパートコースでは具体的な競技動作について、その運動構造(フェーズ構造とツリー構造)と物理的理論を解説します。
それを理解することで、数あるトレーニングの中からその選手が何を集中的に行えば良いのかが明確にわかるようになります。

1 ピッチング動作を構成する2つの回旋運動と並進運動の意味|野球
2 バッティング動作を構成する2つの回旋運動と落下運動|野球
3 ホームラン打者とアベレージ打者のやるべきトレーニングの違い|野球
4 強いシュートに必要な軸脚抜き | サッカー
5 妙なトラップに必要な軸脚抜き | サッカー
6 受講者の方が知りたい競技の運動構造をその場で解説

 

エキスパートコーストレーニング

2つの必須系統トレーニングと、2つの新たなトレーニングコンセプトを紹介し、それらを習得していただきます。


1 ムーブメント系

ムーブメント系が目指す、身体操作の能力向上は、あらゆるストレングスの土台として欠かすことができないものです。
これなしにいくら強化したところで、身体操作能力が高まっていなければ競技能力向上にはつながりません。そして競技能力の伸びしろの上限は、身体操作能力の伸び幅により規定されます。

胸郭複合ローテーション
上部体幹である胸郭部分の動きは、多くのスポーツ動作において非常に重要であるにも関わらず、非常に固まってしまいやすい部位で
もあります。この部分を構成する肩甲骨・胸椎・肋骨の複合的なトレーニングです。引き上げジャンプ(膝抜き) | 膝抜きフリップ | スライド | ずらし回旋 | フローティングダウン

 

2 ストレングス系

単に「強化する」という曖昧なものではなく、しなやかさと力強さとスピードを全て同時に実現できるようなアブレスト能力を駆使した形での強化を図るトレーニング内容です。

コモドプリマーティ

基本形のプリマーティからの発展です。さらに複雑な運動で構成されています。

コモドドラゴンver.2(RSSC系)


1 Exコーディネーション

Exは外的認識力を意味するExternal Cognitionの略です。 *Ex=エクス
Exコーディネーショントレーニングとは、「外的認識力をもとに身体操作を向上するためのトレーニング体系」。
幅広い年代・レベルに対処するために構築した、新しいトレーニング体系です。

スポーツにおけるパフォーマンスを向上させる上で、いくらスクワットなど基礎的なトレーニングで良い動きが獲得できていても、例えばボールを持ってしまうと身体が緊張して上手く扱えない、身体が上手く動かないという現象はスポーツではよくあることです。

この根底にあるのが、「外的認識力のエラー」です。
例えばボールを持つことや、「相手がいること」そのものも、このエラーの引き金になり得ます。外的な刺激に対して適切に身体の状態を反応させることができないと、このような状態に陥ることになります。
また、実際の競技場面では、ボールや相手の動きに身体を対応させるという「外部の動きが中心になって」身体をコントロールすることもかなりの頻度で要求されるはずです。

いわゆる「身体が上手く操作できない選手」「内的認識力が低い選手」に対して、いくら「このように動かしてください」と指導しても、やはり上手くいかないことは多く、その解決のためには一般的には積み重ねしかないと言われています。
しかしやはり認識系統にかなり専門的に取り組まなければ、改善することは難しいケースが多くあります。
Exコーディネーションは、このような現象に対処できるようになるためには非常に有効で、動きの認識の中心を身体ではなく、外的な要因に置くことで、外(物、相手)に意識を向けた無意識の動きを誘発することを意図しています。

このトレーニングは、格闘技やサッカーなど相手への対処が重要である競技、野球など道具を扱う能力が重要となる競技において、良い反応が導き出されます。
また、指導言語的に綿密なトレーニング指導が難しい対象であるジュニア期の選手にも有効なトレーニングです。

ドッヂモーション1 | スロー・クイックコーディネーション
※ドッヂとは「避ける」という意味です。

ドッヂモーション2 | 往なし系(肩すかし・腰すかし)

シングルアームローテーション
手に載せた対象物を中心に身体をコントロールします。
身体をどう動かすか、ではなく、対象物を落とさないこと(かつ複雑な動きができること)、が要求されます。
ダブルアームローテーション | 体幹ローテーション 

2 KATA( 形 | カタ )

Kinetic Athletes Training Archiveの略称、空手などの「形」(カタ)の意味も含む造語。
Archive(アーカイブ)とは、古文書や複数のファイルを一つにまとめたものという意味があります。
KATAとは、武道の「形(カタ)」の概念を取り入れた切れ目ないトレーニング方法の考え方です。

古くから日本の空手など武道では必ずその練習体系として「形」というものが取り入れられてきました。
武道における形とは、実戦を想定し、決められた複数の動き(受け・突き・蹴りなど)を切れ目なく連続的に繰り出すという効率的な上達を目指すための練習体系です。
これらをひたすら繰り返すことで非常にたくさんの動きの要素を取りこぼすことなくかつ短時間で習得できるというのがメリットです。
KATAという体系は、この武道の形のメリットを利用しています。
KATAのメリットは、多数のトレーニング要素を余すことなく、かつ短時間で組み込め、そしてそれらを一連の流れとして選手が覚えやすいということです。
このような「形」の発想はトレーニング界にはなく、あったとしても幾つかのトレーニング項目をセットにするだけの“パッケージ化”のみです。

KATAでは、パッケージ化ではなく武道の「形」と同じく「切れ目なく連続的に」という流れを重視します。

KATA横回転   主に横方向の動きを中心に構成されます。Tレフストレッチの要素や肋骨の要素も入ります。

KATA縦回転   主に縦(前後)の動きを中心に構成されます。コモド系の運動が多数入ってきます。

KATA垂直    主に垂直(上下)方向の動きを中心に構成されます。インナースクワットなど抗重力系の運動が増えます。

KATAそれらの上位タイプ   上記のレベルアップバージョンです。

 

時短は大きな武器

チーム単位での練習では、全体で使える練習時間はほぼ間違いなく決まっています。
・決まった時間の中で何をやれるのか
・短い時間の中でどれだけ効果的な練習をできるのか
タイムマネジメント側である監督やコーチは常にそのことを考えています。

ここで我々が考えるべきことは何でしょうか?
それは、「いかにトレーニングだけの時間を短くするか」です。もちろん効果は担保したままです。
実際、全体練習時間の中で、順番待ちなど”何もやっていない時間”は意外に多いのです。

 

トレーニング時間とやるべきことの関係で悩まなくなる

選手にトレーニングを指導する際、その時間内で何をやるべきか、は常に悩むところだと思います。
いろんなことがやりたいけれど、時間は30分しか使えない、あんまりたくさんやるとどれも中途半端でラフにやられても困る…などなど、時間とメニュー構成に関しては現場レベルでは常に難題であり続けます。

 

たくさん教えたそのメニュー、選手は覚えてますか?

必要だ、外せない、と考えて指導したメニューが、実際は選手が覚えきれなくてやれていなかった、抜けがあった、などは非常によく起こる問題です。

 

指導時の3大ポイント

つまり、我々の欠かすことのできない必須アプローチとは、

1 効果(たくさんの要素を押さえる)

2 時短(技術練習時間のマイナス影響を最小にする)

3 セルフで継続(選手が覚えられる)
(運動構造の側面から考えるべきメニュー内容は当然として)

トレーニング指導は、この3つを確実に並立した上で指導しなければならないのです。
KATAというコンセプト、これら3つの難題を一気に解決する概念です。
必ず納得していただけると思います。