【頚部セルフT-レフストレッチ】

インターネットが普及し、スマートホンやパソコンをみる時間は必然と増えてきているのではないでしょうか。疲れを取るために、首のストレッチをされる方も多いと思います。今回は首のストレッチに、あるポイントを同時に刺激することで身体の柔軟性を出しつつ、動かしやすくする方法をお伝えします。肩こりや頭痛にも効果的です。是非お試しください。

東海の認定講師の青木正典です。

JARTAでは、身体を合理的に動かしやすくするためのトレーニング系ストレッチとして「T-レフストレッチ」という方法をお伝えしています。

今回はセルフでできるT-レフストレッチを紹介したいと思います。10秒もかからず簡単にできますので是非お試し下さい。

 

■頚部とT-レフストレッチ

T-レフストレッチはこちら

 

T-レフストレッチは身体各所にある筋肉の交差点を利用していきます。その中で頚部の筋肉をストレッチする方法をお伝えします。頚部の筋肉はJARTAが重要視している1次姿勢(立位)における重心位置や、視野との関連も深いです。また、適切な頚部の使い方を習得することでケガ予防にもつながります。

 

 

■頚部ストレッチの方法

それでは実際の方法をお伝えします。

① 頭頚部の動きをチェックします。

頭をゆっくり前に倒す・後ろに倒す、右に倒す・左に倒す、右を向く・左を向く、大きく右回りで回旋させる・大きく左回りで回旋させて、今の頭頚部の動きをチェックします。

② 頸のポイントを押さえます。

頭を下に向け、右手で左側の身体の前から一番出っ張った首の背骨を触ります。その背骨から指3本分横にある頸のポイントを指で押します。


(アプリ アトラス VISIBLE BODY より引用)

 

③ ポイントを押さえていない手を背中の後ろにおく。

左手を背中の後ろにおきます。

 

④ ポイントを押さえたまま、押さえたポイントと逆方向に頭を倒していきます。

右手でポイントを押さえたまま、頭を右に倒していきます。

 

⑤ ポイントを押さえていない方の肘をゆっくりと真下に下げていきます。頚部の筋肉のストレッチをかけます(5秒程度)。

左肘を床に近づけてストレッチ効果を高めていきます。

 

⑥  頭を元の位置に戻し、頭頚部の動きをチェックします。

頭をゆっくり前に倒す・後ろに倒す、右に倒す・左に倒す、右を向く・左を向く、大きく右回りで回旋させる・大きく左回りで回旋させて、再び頭頚部の動きをチェックします。

 

さらに効果を高めたい方は

  • ⑤の状態から頭を戻して、再び同じ方向に頭を倒します。さらにストレッチをかけるため、顔を斜め45度上に向けていきます。ポイントを押さえていない方の肘を下げます。側屈に加え、回旋・伸展することで頚部の筋肉のストレッチをかけます(5秒程度)。

 

 

  • 無理に伸ばそうとせず、頸を中心に気持ちいい程度に伸ばすのがポイントです。
  • 身体を倒すのではなく、頭頚部を倒していきます。

反対側も同様に行います。変化をすぐに感じたい方は、ストレッチ前後で頭頚部の動き(前後に倒す、左右に倒す、左右に回旋させる、左右に大きく回す)、肩周りの張り具合、立つ(頭の位置の変化、重心位置の変化)などを確かめてから、片方ずつストレッチするとわかりやすいです。

それでも実感しにくい、効果が消えてしまうと言う方は、繰り返し実施するか、反対側で試して変化を感じてみて下さい。

 

 

■頚部ストレッチの意義と効果

頭部を下に向け、最も出っ張った背骨は頚椎7番となります。

押すポイントとなる頚部付近(頚椎7番から指3本分指横)は、筋肉では僧帽筋と肩甲挙筋が重なっている部位となります。

東洋医学では肩中兪(けんちゅうゆ)と呼ばれるツボの位置となります。

JARTAが重要視している一次姿勢(立位)において、頭部が前方に出ることで、僧帽筋や肩甲挙筋に過剰に働きます。

僧帽筋や、肩甲挙筋は肩こりの原因の代表的な筋肉でもあります。また頭部が前に出ることは、頸部に負担がかかり、ボディバランスの低下や、スポーツに必要な視野が狭くなること、動きにおける力みにもつながります。

僧帽筋や肩甲挙筋は肩甲骨に付着する筋肉であるので、過剰に働くことは、肩が上がりやすい、肩に無駄な力が入ることにもつながります。

T-レフストレッチにより、頚部のポイントを押しつつ、ストレッチすることにより、僧帽筋、肩甲挙筋の過剰な筋活動を抑制していきます。

頸部のポイントである肩中兪はツボであるとともに、小腸経と言われる経絡の一つのポイントとなっているため、肩中兪を押しつつ、頭部を傾けることにより頭頚部の側屈、腕のポジショニングによる肩甲骨の下制をすることで、小腸経の滞りを改善していきます。

小腸経は脇・肘〜小指まで続くので、小腸経の滞りが改善されることで、肩周りの力みを抑え、脇・肘の意識の効いた効率的な上肢機能の獲得も期待できます。

 

  • JARTAでは東洋医学で使われている概念の「経絡」による調整作用をコンディショニングやトレーニングに取り入れている。
  • 小腸経は体表では、小指、上肢後面の尺側、肩甲骨を走り、顔面の耳前に至る。

 

さらに頚部の側屈の際には、顔を斜め45度上に向けて、回旋・伸展の動きを加えることで、頸部前面の筋肉や、頸部(舌骨を含む)と肩甲骨をつなぐ肩甲舌骨筋の動きの改善も期待できます。

結果として立位時の頭部前方突出の改善につながり、頭部が適切な位置に保たれることで、過剰な筋肉の活動を抑えられ”いわゆる”骨で立つことが期待できます。

また頚部のT-レフストレッチにより筋肉のストレッチによる頚部の可動域の改善だけでなく、肩周りの使い方の改善、頭の位置の改善や、立位時の重心位置の改善につながります。

こういった部分ではスポーツ選手だけでなく、一般の方にも多い、肩こり、頭痛の改善にも効果的です。

 

さらに頭頚部の動きを活性化するならば、他のストレッチやJARTAセンタリングトレーニングを併用すると効果的です。

今回は短時間で身体を動かしやすくするストレッチ『頚部 セルフT-レフストレッチ』を紹介させて頂きました。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。