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2016年01月16日

アイシングだけで本当に大丈夫ですか!?

多くのスポーツ外傷において、まずはRICE処置をするのが現在のスタンダードであると思われます。
でも目的が腫脹を軽減したり組織治癒を早めたいのであればそれより先、あるは同時進行でやるべき行為があることをご存知でしょうか?
関節がゆるいと硬めるしかないのか2
JARTAの赤山僚輔です。

私はこれまで自分自身が幾度となく捻挫を繰り返し、サポーターやテーピングが手放せない選手でした。
もちろんその影響で慢性的に痛みを抱えており満足のいくパフォーマンスを発揮できず悔しい思いをたくさんしました。
 
だからこそ、そのような想いをする選手を一人でも少なくすることが私の使命でありJARTAが担う責務でもあると感じています。
 
これまで腫脹に対する様々な視点を得るまでには多くのアスリートから貴重な経験をさせていただきました。
腫脹が引かずに試合に間に合わなかったり、痛みが引かずパフォーマンスが思うように発揮できなかった選手の悔しい声がありこのような視点が得られこのようにシェアできる機会を与えてもらい本当に感謝しております。
捻挫はもとより、整形外科的な手術の後療法において腫脹は大きな阻害因子となります。
可動域制限の要因になったり、痛みの残存につながり復帰時期を遅らせてしまいます。
私は前職のスポーツ整形での勤務時代に毎日のように前十字靭帯再建術後の症例を経験し、高校の女子バスケ部へのサポートを通して術前術後のリハビリ・慢性障害や捻挫後の足首を根本的に改善するうえで循環を早期に、根本的に改善する必要性を強く感じました。

腫脹を積極的に引かせるという新しい観点

前十字靭帯再建術後のリハビリでも、捻挫後のリハビリでも慢性障害に対する対応についても同様ですが、腫脹を引かせるためにアイシングあるいはRICE処置をして腫脹が引くのを時間経過と共に待つというのは選手にとっては非常ににじれったいものです。
もちろん局所にかかるメカニカルストレスを軽減させるという観点は循環改善と同じくらい重要ですが。
RICE処置だけをするというのは、私にとっては積極的に引かせているというよりも、指をくわえてみているようなものです。
ただ、待つ。
そんな待つ時間があれば、局所に炎症が残る原因や腫脹が慢性化する原因。そもそも腫脹が人より大きくなってしまっている原因に対する対応を積極的に行う必要性を強く感じています。
何故なら選手は1日でも早く復帰することを望んでおり、それが腫脹に対する医療従事者やスポーツトレーナーの対応によって1ヶ月かかる選手がいたり、2週間で復帰できる選手がいたのでは困るのです。
もちろんまったく同じ怪我がない限り復帰の時期を腫脹だけでは測れませんが、しかし同じ手術の後療法を何百例とみていくなかである一定の共通点が見つかったのです。
それは以下3つのキーワードです。
①リンパ・血流を中心に全身循環
②呼吸機能
③8つの隔膜
この3つの観点においてコンディショニングや選手に対するケアを指導することができれば、腫脹を早期に改善するだけでなく、術前リハであれば腫れにくい身体環境作りができるのです。
具体的には上記3つの観点において通常機能と比較し機能障害がみられる部位へアプローチあるいは自身によるケアを徹底的にしてもらうのです。
もちろん局所に炎症が悪化しない、損傷部位への負担がかからないポジションや環境下で行うのです。
そのようなアプローチを行うことで、クールダウンであれば早期の疲労回復、局所の浮腫・炎症軽減による慢性障害から早期改善を図ることもできるのです。
私は現在、実業団のバスケットボール部に現場帯同も行っていますが捻挫直後から腫脹を改善することが目的ではなく、腫れさせないようにRICE処置と同時進行で循環改善のエクササイズやコンディショニングを行います。
腫脹を最小限に抑えることで復帰が早くなるのはいわずもがなかと思います。
 
今回は観点だけの紹介となりますが、ご興味がある方は今年より開始される循環&疾患別のセミナーで全貌を公開しますので是非ご参加ください。
また次回のブログで文章でお伝えできる範囲で実際のアプローチやセルフケアについてお伝えしたいと思います。
3月から開始される循環&疾患別セミナーについては初日は毎回同じ内容で2日目の内容がその回毎に変更されるようになります。
アスリートに関わっていなくても腫脹や浮腫で困られることがある方は知っておいて損はない観点であると思います。
ご興味があるかたは下記より詳細をご覧ください。
それでは長文、最後までお読みいただきありがとうございました。